木魚達磨(モクギョダルマ)
日本に伝わる妖怪で、江戸時代中期の画家、浮世絵師の「鳥山石燕(とりやま せきえん)」の妖怪画集「画図百器徒然袋(がずひゃっきつれづれぶくろ)」に描かれている。画図百器徒然袋には、達磨の様な髭の生えた顔をして円座にのっている、木魚と達磨が合体した様な姿の妖怪として描かれている。解説には「杖払木魚客板など、禅床のふだんの仏具なれば、かかるすがたにもばけぬべし。払子守と同じものかと、夢のうちにおもひぬ」と記されている。鳥山石燕の解説文中に「払子守と同じものかと」とあり、この木魚の妖怪の木魚達磨は、同じ仏具の払子の妖怪である「払子守(ホッスモリ)」の同類であると説明されている。魚は昼夜問わず目を開けたままである事から、木魚は本来、その不眠を象徴する魚を象ったものといわれ、修行僧に対して不眠不休の修行を説くために作られたものである。また、禅宗の開祖とされている「達磨大師(だるまたいし)」も9年間、不眠修行をしたという伝説がある。これらの事から、この木魚達磨は、眠らない物の連想として鳥山石燕が創作した妖怪であると考えられる。また、この木魚達磨は、古い器物に霊が宿って誕生する妖怪「付喪神(つくもがみ)」の一種とされており、木魚達磨は木魚の付喪神であるとされる。また一説には、この木魚達磨に取り憑かれた人間は不眠症になってしまうとも言われている。
出典:
Wikipedia
ピクシブ百科事典
日本妖怪大事典(角川書店)
作者ひとこと:
木魚達磨のデザインは、「画図百器徒然袋」の絵を参考に描きました。
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