囀り石(サエズリイシ)
日本に伝わる怪異、または妖怪の一種。囀り石は、群馬県に伝わる石の怪異である。この囀り石は吾妻郡中之条町大道にある。その昔、親の仇を探して諸国を旅していた男がこの地を通りかかり、この石を寝床として一夜を明かす事にした。夜中、男は人の話し声で目を覚ました。耳を澄ますと、その話し声はなんと自分が寝床として使っている、この石の中から聞こえていた。しかも、この石が話している話の内容は、男の探している仇の事であり、石はその仇の居場所まで話していた。男はこれぞ神仏の助けと信じ、石の話していた内容を頼りに、その場所へと赴き、遂にその仇を探し当て、見事に仇をとる事が出来て本懐を遂げたのであった。その後も、この石は幾度も声を発し、様々な事を話した。またその石が話す話の内容が人々にとって有益な事が多かったので、この土地の人々は、この石を神として祀る様になった。しかしある時、この石の近くを通りがかった旅人の前で、この石が喋り出した為、驚いた旅人が石の角を刀で斬り付けてしまった。それ以来、この石は何も言わなくなってしまったという。
出典:
Wikipedia
日本伝承大鑑
作者ひとこと:
囀り石のデザインは、大きな岩の姿に描きました。岩の神、または精霊のイメージで、目と人々に話す為の口を描いてみました。土地の人々から神として祀られていたので、注連縄もつけました。
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