ルヤムベニトネブ<ルヤンベニッネプ>
アイヌに伝わる妖怪。「嵐の魔物」というような意味になる。大雨や嵐が起きた際、人々は地上にこの妖怪が現れたと考えたようだ。もし嵐や大雨が来た場合、人々は小屋の外の棒にざるを刺し、「お前ができるなら、水でそれを一杯にしてみろ。できないなら、立ち去る方がいい」と告げる風習があったようだ。ジョン・バチラー(バチェラー)著『アイヌの伝承と民族』にある。同書によれば、これは「アプトルヤンベウェンユク」と同じものだという。アプトルヤンベウェンユクは「暴風雨の魔物」というような意味の名前を持つ。大雨が降る場合は、この妖怪が地上を訪れているのだと考えられた。吹雪を妖怪視した「ウパスルヤンベウェンユク」と同じく、荒天を妖怪視したものなのだろう。
出典:
日本怪異妖怪事典 北海道(笠間書院)
作者ひとこと:
ルヤムベニトネブのデザインは、この妖怪が大雨や嵐を引き起こすというので、蛙の様な両生類の姿の妖怪に描きました。天からやって来る感じで、鰭の様な翼で空を飛び回るイメージです。
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