自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2019年3月31日日曜日

「嘉平火」



嘉平火(カヘイビ)<嘉平の火>

日本の和歌山県に伝わる妖怪で、怪火の一種である。和歌山県の安久川下流に新田と呼ばれる地域がある。汐に浸かる地域であったが、嘉平次という男が堤を築き、この地に新田を開拓し、後に大庄屋へと売却した。嘉平次が没した後、毎年田植えの時期になると堤に怪火が現れ、夜な夜な田を見回る様に動き、消えるという事があった。村人達は嘉平次の霊が見回りに来るのだと噂し、それを聞いた大庄屋は自分の墓地に嘉平次の墓を建立し、菩提を弔った。嘉平次の墓は現在でも顕在しており、嘉平次の功績は語り継がれている。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
嘉平火のデザインは、頭に三角頭巾を被った、顔のある怪火の姿を描きました。

2019年3月30日土曜日

「蒟蒻坊」



蒟蒻坊(コンニャクボウ)

日本の和歌山県に伝わる妖怪。古い蒟蒻玉が旅の僧や男、女に化けたもので、寺や農家を訪れ一晩の宿と風呂を貸してくれないかと所望する。風呂に入る時には必ず「中に灰は入っていないだろうね」と、しつこく聞いてくる。ある者が、この様にあまりにしつこく確かめてくるので、悪戯に風呂の湯の中に灰を入れてみたところ、何時まで経っても出てこないので中を覗いて見たところ、風呂には大きな蒟蒻玉が浮かんでいた。

出典:
神魔精妖名辞典
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
蒟蒻坊のデザインは、玉蒟蒻に顔と手足が付いた様な姿の妖怪を描きました。

2019年3月29日金曜日

「イワエツゥンナイ」



イワエツゥンナイ<イワエトゥンナイ、モシレチクチクイワエチクチク>

北海道を主な居住圏とする民族である、アイヌに伝わる妖怪。山の中に棲んでいる一つ眼の化け物で、空を飛ぶ事が出来る。進路が障害物で阻まれている際には、進む先に樹木があろうが硬い岩があろうが、どんなものでも突き抜けて飛び続ける。もしくは、障害物に穴を穿って通り抜ける、という説もある。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
イワエツゥンナイのデザインは、黒い角を持った、一つ目の球状の姿をした妖怪を描きました。

2019年3月28日木曜日

「イワポソインカラ」



イワポソインカラ

北海道を主な居住圏とする民族である、アイヌに伝わる妖怪。名前は「岩などを通して外の様子を窺う者」を意味する。この妖怪は体全体が目になっており、沢山の眼が集まった大きな塊の様な姿をしている。いつもは岩の中に棲んでおり、人間に対しては様々な悪さを働く。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
イワポソインカラのデザインは、沢山の目玉が集まった塊の様な姿をした妖怪を描きました。

2019年3月27日水曜日

「トラサンペ」



トラサンペ

北海道を主な居住圏とする民族である、アイヌに伝わる妖怪。名前は「湖の化物」や「湖の苔の心臓」を意味する、所謂「マリモ」の事である。昔、湖にベカンベ(名前は「水中に浮かぶ者」や「浮かんでいた者」を意味し、浮き藻の事であろうか)がおり、湖の神に自分の仲間を増やしたいと願った。しかし湖の神は、お前が増えると湖が見苦しくなり、また人間達が増えたお前を採りに来る様になり、その為、湖が荒れるから駄目だと断った。怒ったベカンベは湖に藻を投げ入れ、これがトラサンペ、つまりマリモになった。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
トラサンペのデザインは、顔の付いたマリモの姿に描きました。

2019年3月26日火曜日

「ニタッラサンペ」



ニタッラサンペ

北海道を主な居住圏とする民族である、アイヌに伝わる妖怪。名前は「湿地の苔の心臓」を意味する。その姿は、茶褐色のマリモの様で翼が生えており、地面を丸まり転がって移動する。全長は約20センチ、または2メートルである。ニタッラサンペを見るのは不吉であり、ニタッラサンペを見た者は運勢が悪くなってしまう。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
ニタッラサンペのデザインは、翼が生えているマリモの様な姿の妖怪を描きました。

2019年3月25日月曜日

「キムナイヌ」



キムナイヌ<キムンアイヌ、キムンクッ(山にいる神)、キモカイクッ(山においでになる神)、オケン(つるっぱげ)>

北海道を主な居住圏とする民族である、アイヌに伝わる妖怪。北海道の大雪山に伝わる伝説によれば、石狩川の奥地の山の斜面にキムナイヌがいる為に、泊まってはいけないと言われた土地があった。キムナイヌは足が速い上に力も強く、熊でも何でも追い掛けて手掴みにして殺すが、煙草に火を付けて差し出せば、人間を殺すような事はしないという。キムナイヌは煙草が好きで、人間が山中で煙草を吸っていると寄って来るが、そんな時は煙草を一、二つまみ取って「山の神さんにあげます」と言えば、キムナイヌから害を受ける事は無い。また、樺太では山中が荷物が重くて困っている時に「守り神さん達、手伝っておくれ」と唱えるとキムナイヌが現れ、重い荷物を運ぶのを手伝ってくれる。しかし、うっかりキムナイヌの禿げ頭の事を口にすると、たちまち山が荒れ、急に雨が降ったり、どこからか木片が飛んできたり、路傍の大木が倒れてくる事もある。また山中で、風も無いのに急に大木が倒れるのは、キムナイヌの仕業だと言われ、そんな時には「山の小父さん、お前さんの上に木が倒れていくよ」と唱えると、キムナイヌは退散して行く。キムナイヌは人間の血を酷く嫌うというが、その一方、キムナイヌが人間を殺したという伝承や童話も少なくない。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
キムナイヌのデザインは、禿げ頭の怪人姿の妖怪を描きました。

2019年3月24日日曜日

「アラサラウス」



アラサラウス

北海道を主な居住圏とする民族である、アイヌに伝わる妖怪。名前の「アラ」は「一つ」や「ちょこんとした」を意味し、「サラ」は「尻尾」、「ウス」は「生えている」を意味する。アラサラウスは熊の様な巨大な悪獣で、その体には体毛が全く無く、一本の尾を持った姿をしている。性格は猛悪で、山の崖穴に棲んでいる。アラサラウスは自在に変化する事が出来、人間を襲って捕らえ喰らう。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
アラサラウスのデザインは、体毛が全く無い熊の様な姿の怪獣を描きました。

2019年3月23日土曜日

明日から再開します。

乙姫から、常世の国にある「非時香菓(トキジクノカグノコノミ)」の木にたかった常世の虫の駆除の依頼が入り、さっそく常世の国に向かいました。常世の国に着くと乙姫が待っており、乙姫の話では「建国記念の日」から虫がわきだして来たといいます。「非時香菓」の木には常世の虫がたくさんついており、僕はそれを一匹ずつ火バサミで取っていきました。この火バサミの先は火炎に包まれ、これで挟んだ常世の虫を焼いていきました。木についた常世の虫の駆除が終わると、乙姫はお礼にと「非時香菓」を一つ渡してくれました。この実は虹色に輝く実だったので、箱に入れて常世の国をあとにしました。地上に戻ってくると一ヶ月以上の月日が経っていたので、ワンタさんに無事の連絡を入れました。絵の紹介と解説は、明日から再開します。

by マゴラカ(ワンタ)

P.S.
ちなみに、持って来た非時香菓の入った箱を開けてみると、虹色の輝く光はなく、ただの橘の実になっていました。


↑ 非時香菓


↑ 常世の虫


↑ 火バサミ