密教仏教経典の「仏説灌頂七万二千神王護比丘呪経」の巻第八では、舎衛国(しゃえいこく(古代インドのコーサラ国にあった首都「舎衛城(しゃえいじょう)」の事))の祇樹給孤独園(ぎじゅぎっこどくおん(コーサラ国の首都「舎衛城」にあった寺院「祇園精舎」の事))において仏陀が、人々を悩ませ害する鬼神の威力を除く為に、「摩尼羅亶大神呪経」というお経の読み方を教えている。その経典の中には多くの鬼神達の名前が含まれており、この経典の中の鬼神の名前を呼べば、名前を呼ばれた鬼神達は人々を害する事が出来なくなるという。客死鬼も、この経典の中に名前が記されている人々を悩ませ害する鬼神達の内の一つである。客死鬼は、水中に棲む精魅鬼の内に入っている鬼神である。客死鬼の性質は記されていないが、名前がそのまま、この鬼神の行動や容姿を表すのだろう。「客死(カクシ)」とは、「旅先で、または他国で死ぬこと。きゃくし」という意味である。
出典:
Wikipedia
幻想動物の事典
コトバンク
作者ひとこと:
客死鬼のデザインは、頭と両手だけの虎の様な姿の妖怪に描きました。この妖怪は、旅人に襲い掛かる妖怪で、この妖怪自体が元々、旅先で死んだ旅人の悪霊というイメージです。