自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2023年4月30日日曜日

「雨降小僧」


雨降小僧(アメフリコゾウ)

江戸時代中期の画家、浮世絵師の鳥山石燕(とりやま せきえん)の妖怪画集「今昔画図続百鬼(こんじゃくがずぞくひゃっき)」に描かれた妖怪で【雨のかみを雨師という。雨降り小僧といへるものは、めしつかはるる待童にや】とある。「雨師(ウシ)」とは、中国でいう雨の神の事だが、雨降小僧は雨師に仕えているというだけで、どのような妖怪かは不明である。山田野理夫(やまだ のりお)の「東北怪談の旅」には、雨降り小僧(アメフリコゾウ)という妖怪が登場し、その雨降り小僧は岩手県の妖怪とされている。それによると、上閉伊郡の仙人峠を通る馬喰から魚をもらった狐たちは、雨降り小僧に魚を渡して「魚をやるので雨を降らせてくれ。娘の嫁入りをするから」と頼んだ。小僧はそれを承知し、提灯を振って雨を降らせた。その中を狐の嫁入り行列が進んだという。この話のモデルとなったのは、鳥山石燕の今昔画図続百鬼にある雨降小僧だと思われる。雨の神である雨師に仕える召使いではないかと記されているが、実際は石燕が創作した妖怪のひとつとみられる。

出典:
日本怪異妖怪事典 東北(笠間書院)
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
雨降小僧のデザインは、頭に傘を被り、提灯を浮遊させている童子姿の妖怪に描きました。

2023年4月29日土曜日

「井の頭池の主」


井の頭池の主(イノカシライケノヌシ)

井の頭池(東京都三鷹市)の主で、大きな白蛇だともいわれる。「井の頭」という呼び方は徳川家光による命名と語られており、命名以前は「七井の池(なないのいけ)」または「神箭の水(しんせんのみず)」などと呼ばれていた。「神田御上水井之頭弁財天略縁起(かんだごじょうすいいのかしらべんざいてんりゃくえんぎ)」には、源氏の祖である「六孫王経基(ろくそんおうつねもと)(源経基(みなもとのつねもと))」が武蔵国にいたころに弁財天の霊夢を見たのが、この池に弁財天を祀った由来である(「三鷹の民俗 七 井の頭」)と記しているが、それとは別に、この地に住んでいた子供のない馬方が、弁天様に願掛けをして授かった娘が池に入り、白蛇となったとも語られている。授かった娘は成長後に「お礼参りをしたい」と池にやって来たが、白蛇となって池に入ってしまった(「三鷹の民俗 六 下連雀」)という。馬方ではなく「さんねさん」という長者の娘で、池に入って白蛇になったのは4月8日であるとも語られている(「武蔵井の頭池の伝説」)。井の頭公園は「やきもち弁天」とも呼ばれており、恋人同士で行くのは良くないと語られたりもしている(「三鷹の民俗 七 井の頭」)。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
井の頭池の主のデザインは、女性の頭と蛇の身体を持った人頭蛇体の姿に描きました。

2023年4月28日金曜日

「青き袋のようなもの」


青き袋のようなもの(アオキフクロノヨウナモノ)

建保7年(1219年)1月7日、鎌倉(神奈川県鎌倉市)の空に現われたという一丈(約3m)くらいの大きさのある、青い袋の様なかたちのもの。煙の様な気を吹き出したかと思うと、翌日まで鎌倉には木も倒れるほどのもの凄い強風が吹き荒れたという。「鎌倉繁栄広記(かまくらはんえいこうき)」(巻十一)に登場しており、須弥山も砕けるかのような勢力で襲来した「鎌倉の大風」の端緒となった不思議な出来事として書かれている。同書を題材とした黒本、鳥居清満(とりい きよみつ)「北条九代序(ほうじょうくだいのいとぐち)」にも、この袋の部分は引用されているが、いずれも絵としては描かれてはおらず、叙述にとどまっている。

出典:
和漢百魅缶
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
イラストの青き袋のようなものは、青い袋の様なかたちをした怪物、または魔物というイメージで描きました。下方からは煙の様な気を出しています。

2023年4月27日木曜日

「赤い小犬」


赤い小犬(アカイコイヌ)

赤い小犬のかたちをした妖怪で、何かが化けて出て来るものだという。東京都檜原村の和田にいた「うかがい」の女性(明治26年生まれ。「うかがい」は民間の巫女だが、この人物の場合、幼児たちの虫歯や夜泣きのまじない、出産の手助けなど、人々の生活に関わる役割や相談役としての仕事をおもに担っていたという)が体験したというもので、寝ていると枕元を赤い小犬が走り抜けて行ったりしたという。怒鳴って追い払うと縁の下に逃げ込んでいなくなるが、足跡を残していく。また次の晩にはおなじように出て来て、それが何日も続いたという。

出典:
怪異・妖怪伝承データベース
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
赤い小犬のデザインは、小犬の姿の妖怪、または妖獣の姿に描きました。

2023年4月26日水曜日

「赤褌狐」


赤褌狐(アカフンギツネ)

千葉県佐倉市の飯田に出たという狐で、赤い褌を絞めており、歩いている人に対し「相撲をとろう」と挑んで来たり、悪戯をして来たりしたという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
赤褌狐のデザインは、赤い褌を絞めた狐の姿に描きました。

2023年4月25日火曜日

「大蟒」


大蟒(オオウワバミ)<大蝮蛇(オオウワバミ)>

もの凄く大きな蛇。人をまるごと呑み込んで食べてしまったりする。「宮川舎漫筆(みやがわのやまんぴつ)」(巻五)には、常陸国(茨城県)霞ヶ浦で農家のおかみさんが松の木蔭で休んで居眠りしていた時、大蟒に食べられそうになったが、たまたま大神宮様のおふだで髪を結んでいたので、それが炎になって身を守ってくれたという話が載っている。常陸国霞ヶ浦のある農夫の女房が、昼弁当をしたため、耕作の合間に一休みしようと、畑脇の大松に寄りかかり寝ていると、この松に棲んでいた大蝮蛇が女を吞もうとした。周りの人が見つけて、大蝮蛇が呑みかかろうとするときに、女の頭から火炎が燃え立った。女が目を覚ましたので、集まっていた人達が女を引き連れ退かせた。女に、何かありがたい物を身に付けているのかと尋ねたら、特にはないが、髪が乱れていたので、反故紙の様なもので元結の代わりにしていると言った。その紙を開いて見たところ、それは剣先御祓いの紙で、中に大神宮と書かれていた。「古今佐倉真佐子(ここんさくらまさご)」にも、成田山の宝剣のおまもりが飛び出て「うわばみ」を切り払ったという同様の話が、成田についての項目にみられる。

出典:
怪異・妖怪伝承データベース
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
大蟒のデザインは、背中に松葉の様な刺を生やした大蛇の姿に描きました。

2023年4月24日月曜日

「怖風虫」


怖風虫(オジケムシ)

群馬県などでは、赤ちゃんに乳を与えてすぐに梨を食べさせたりすると「怖風虫がつく」といい、注意すべき事だとされていた。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
怖風虫のデザインは、楕円形の体を持った妖虫の姿に描きました。

2023年4月23日日曜日

「池の主」


池の主(イケノヌシ)

戸越公園(東京都品川区)にあった池にいたという不思議なもの。池で釣りをしていた人が、鯉がどんどん釣れるので夢中になっていたところ、水面にどす黒いものが現れ、それを見た途端に頭が痛くなって倒れてしまったという。ぬしの祟りなのではないかと語られたという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
池の主のデザインは、真っ黒い体の魚の怪物の姿に描きました。

2023年4月22日土曜日

「異形の妖怪」


異形の妖怪(イギョウノヨウカイ)

「箇労痢流行記(ころりりゅうこうき)」に書かれている話に登場するもの。ある大名家に仕える木津(きづ)という名の勇敢な藩士が、屋敷での宿直(とのい)を終えて家に帰ると、屛風の陰から異形の妖怪が襲いかかって来たという。刀を抜いて退治したところ、正体は年を経た狸だったという。安政のコレラ流行時に、江戸で噂になった話なのであろうかと思われるが、未詳 この妖怪そのものはコレラの原因などとは語られず、「奇病の流行せる虚(きょ)に付込(つけこみ)諸人をたぶらかしなやむるもの」とだけつづられている。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
異形の妖怪のデザインは、着物を着た獣の妖怪の姿に描きました。

2023年4月21日金曜日

「イッセン」


イッセン

群馬県横野村(現・渋川市)の持柏木に伝わる。「いっせんがいと」という地名は、昔「いっせん」と呼ばれる化物がいた事に由来するという。いっせんがいとの「がいと」は「谷戸」の事。「いっせん」がどのような妖怪なのかは描写がなく、ほとんどわからない。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
イラストで描いたイッセンのデザインは、大きな目と大きな口を持つ頭と、ヒキガエルの様な体を持った姿の妖怪に描きました。

2023年4月20日木曜日

「アプスー」


アプスー

メソポタミア神話に登場する神の内の一柱。アプスーは、淡水の神である。シュメール神話やアッカド神話におけるアプスーは神ではなく、知恵の神「エンキ」の領域である土地の名だった。アプスーは、英語で深海、混沌、奈落を意味する「abyss(アビュス)」の語源にもなっている。かつてエンキは、地下にある深淵の都に暮らしていたが、そこには淡水の海があったという。古代メソポタミア人は、地上にある川や湖などは、その地底の水が漏れ出したものと信じており、聖なる水が湧き出る土地を神格化した。こういった土地は「聖なる場所」「文明を司る場所」としても知られており、エンキだけでなく、エンキの妻「ダムキナ」や子の「マルドゥク」、母「ナンム」なども暮らしていたという。この様に、元々は名前だけの神であったアプスーだったが、時代が下りバビロニアの創世神話「エヌマ・エリシュ」では、アプスーは神々の創造を担う存在となる。世界も神もまだ何もない時代、アプスーと、その妻である海水の女神「ティアマト」が現れ、エンキをはじめとした様々な神々を生み出した。しかし若い神々が増えると世界は途端に騒々しくなり、その騒々しさに耐えきれなくなったアプスーは妻のティアマトに「彼らを殺したい」と相談する。多くの神々の母でもあるティアマトは夫をたしなめるが、アプスーは懲りず新しい神々を殺そうと企んだ。しかしそれに気付いた神がいた。アプスーの息子のエンキである。エンキは先んじてアプスーを眠らせると、衣や冠を奪ってからアプスーを殺し、あろうことか父であるアプスーの遺体の上に住居をつくって、そこで妻と交わり、太陽の神マルドゥクを生み出したのだ。ティアマトはこれに怒り、孫にあたるマルドゥクと血で血を洗う戦争を起こす事となる。新しい神が古い神を殺すのは神話における通過儀礼の様なものだが、アプスーは特に抵抗らしい抵抗を見せずに殺されてしまう。むしろその仇討ちに動いた妻のティアマトの方が目立つ神話となっているのがおもしろい。

出典:
ゼロからわかるメソポタミア神話(イースト・プレス)

作者ひとこと:
アプスーのデザインは、頭に冠を被り、長い髭を生やした神の姿に描きました。

2023年4月19日水曜日

「クヌム」


クヌム

エジプト神話に登場する神の内の一柱。このクヌムは、男神である。クヌムという名前は「創造するもの」という意味を持つ。その名の通り、この神は、人間や神々、大地や冥界、世界、そして自分自身までも造った。クヌムは轆轤の前に座って、泥から人間を造る姿で描かれる。クヌムが粘土をこねて人間を造り、クヌムの妻である「ヘケト(蛙の女神)」が人間に命を吹き込んだ。クヌム自身は羊頭を持った姿をしている。クヌムは初期王朝時代(紀元前3050年~紀元前2686年頃)にはすでに祀られていた記録が残る古い神で、一時期は太陽神「ラー」と同一視される事もあった。第18王朝期(紀元前1570年~紀元前1293年頃)の女王ハトシェプストは「自分はクヌムとヘケトの夫婦神によって生を受けた」と記録させ、自らの地位を高めようとした。クヌム神の特徴といえば、その姿である。クヌムは、人の身体に雄羊の頭がついた羊頭神である。羊が持つ強い生殖能力を、創造の力として擬神化したのがクヌムなのだという。クヌムという神は、元々ナイル川近くのエレファンティネ(現在のアスワン近く)で信仰されていたのだが、この場所はナイル川が泥を運ぶ場所であり、陶芸とも縁が深い。ここからクヌムは、泥を操る創造神となったのかもしれない。更にエレファンティネはナイル川の源流と信じられていた。冥界、あるいは混沌の海「ヌン」の地下の海から、洞窟を通ってナイル川の水がエレファンティネに到達し、そこからエジプト全土に水が行き渡ると信じられていたのである。そのため、クヌムはナイル川を司る番人でもあり、水をエジプト中へ分配する神と崇められていた。ナイル川の氾濫や渇水の際、ファラオ達はこぞってクヌムに救いを求めたという。この様に、クヌムは優しいだけの神ではない 今でこそ大人しいイメージをもたれる羊だが、元々の性質は荒々しく獰猛だ。クヌムもまた「弓の民を押し返すもの」と呼ばれ、被征服民や反乱分子を制圧する神としても崇められていたようだ。

出典:
ゼロからわかるエジプト神話(イースト・プレス)

作者ひとこと:
クヌムのデザインは、羊の頭と人の身体を持ち、足が蹄になっている姿の神に描きました。

2023年4月18日火曜日

「アンキ・ケレ」


アンキ・ケレ

主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる神の内の一柱。このアンキ・ケレは、海の神である。アンキ・ケレは別名を「ケレトクン」とも「ペルテン」ともいう。アンキ・ケレは、セイウチの腸でできたマント(テニスラケットのガットの様に固くて丈夫な繊維でできたマントだと考えられる)を羽織っている。アンキ・ケレは海の生き物の王であり、全ての海の生き物はアンキ・ケレのものである。それゆえ、シベリア臨海地域の住人にとって、アンキ・ケレは食料の神でもある。だから、アンキ・ケレは人々の生死を司る神でもあった。このアンキ・ケレは気性が激しい神である。海で溺れた船乗りは、この神に食べられてしまうのだというが、これも神への生贄の一部であると考えられている。アンキ・ケレの妻は「シネイネン」という。

出典
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと
アンキ・ケレのデザインは、巨大な半魚人の様な姿をした神に描きました。アンキ・ケレは、海の生物の王であるというので、イラストではアンキ・ケレの周囲に集うクジラやイッカクやシャチも描いてみました。

2023年4月17日月曜日

「イリン・アイ・トヨン」


イリン・アイ・トヨン


作者ひとこと:
イリン・アイ・トヨンのデザインは、悪霊の入っている袋を持った神の姿に描きました。

2023年4月16日日曜日

「アンバ」


アンバ


作者ひとこと:
アンバのデザインは、鬼の様な魔物の様な姿に描きました。

2023年4月15日土曜日

「コンレロ」


コンレロ

主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる「ノタスカ・カラト」の一種。コンレロは、隻眼のノタスカ・カラトである。コンレロは、単に片方の目がないだけで、目が真中にあるというわけではない。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
コンレロのデザインは、巨大で真ん丸な目を持つ邪鬼の様な姿に描きました。

2023年4月14日金曜日

「リリリフク」


リリリフク


主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる「ノタスカ・カラト」の一種。リリリフクという名前は「垂れ目」という意味である。このリリリフクは、眼窩から眼球が垂れ下がっているノタスカ・カラトである。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
リリリフクのデザインは、眼球が長く飛び出し、身体中に鋭い刺を生やしている邪鬼の様な姿に描きました。

2023年4月13日木曜日

「ルメトゥン」


ルメトゥン


主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる「ノタスカ・カラト」の一種。ルメトゥンは、最も恐ろしいノタスカ・カラトである。このルメトゥンは、魔除けを持っていない人間に飛びかかるという。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ルメトゥンのデザインは、身体のいたるところに眼がある邪鬼の様な姿に描きました。

2023年4月12日水曜日

「ノタスカ・カラト」


ノタスカ・カラト<ノタスカ・ヴァイルギト>


主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる「ケレト(人間を害する精霊達)」の一種。ノタスカ・カラトは、荒野に棲むケレトである。このノタスカ・カラトは、一人旅をしている人間を襲う。ノタスカ・カラトは、黒く恐ろしい顔と黒い歯という姿で描写されるが、体が描かれる事はない。なぜならノタスカ・カラト達は頭だけ現すからだという。ノタスカ・カラトの多くは特定の名前を持っているわけではないが、数は多く、どれも違う顔をしている。夢や幻覚の中では、このノタスカ・カラトは黒い存在の集合の様な形で現れ、シャーマンに従う時も集団で動くという。ノタスカ・カラトの大きさは様々で、人間の指より小さくて、人間の体内に入り込んで膿瘍や腫瘍を起こすものもいる。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ノタスカ・カラトのデザインは、黒い顔と、口の中には黒い牙、そして黒い両手だけという、悪霊の様な姿に描きました。

2023年4月11日火曜日

「イテユン」


イテユン


作者ひとこと:
イテユンのデザインは、ゆがんだ顔をした邪鬼の様な姿に描きました。

2023年4月10日月曜日

「ユオイェ」


ユオイェ


作者ひとこと:
ユオイェのデザインは、鳥頭獣身の姿の精霊に描きました。

2023年4月9日日曜日

「アンカ・カル」


アンカ・カル


主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる「エティン」の一種(エティンとは、様々なものの「主」。チュクチの世界観では、森や川や湖や動物(の種そのもの)や樹木には、全てエティンと呼ばれるものがついているという)。アンカ・カルは、海の精霊である。このアンカ・カルの胴体は魚で、とても大きく、毛の逆立った頭と人間の腕を持つ。ちょうど人魚の様なものである。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
アンカ・カルのデザインは、手に銛を持った、大きな頭の人魚の様な姿に描きました。

2023年4月8日土曜日

「ヒトハ・カル」


ヒトハ・カル


主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる「エティン」の一種(エティンとは、様々なものの「主」。チュクチの世界観では、森や川や湖や動物(の種そのもの)や樹木には、全てエティンと呼ばれるものがついているという)。ヒトハ・カルは、アナドィル海岸の近くにある湖の精霊。このヒトハ・カルは、アザラシの体で人間の手をもち、頭は毛むくじゃらで、立って湖から現れる。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ヒトハ・カルのデザインは、アザラシの体と、三ツ目の鬼神の様な頭を持った精霊の姿に描きました。

2023年4月7日金曜日

「キオジュ・エピエ」


キオジュ・エピエ


作者ひとこと:
キオジュ・エピエのデザインは、鳥の様な翼を持った女性の魔物の姿に描きました。

2023年4月6日木曜日

「イエイエ」


イエイエ


作者ひとこと:
イエイエのデザインは、蹄のある後脚を持った、ヒグマの姿の怪物に描きました。

2023年4月5日水曜日

「大山咋神」


大山咋神(オオヤマクイノカミ)

日本神話に登場する神の内の一柱。「古事記(こじき)」によれば、大山咋神は「大年神(オオトシノカミ)」と「天知迦流美豆比売(アマチカルミズヒメ)」との間に生まれた神で、「須佐之男命(スサノオノミコト)」の孫にあたる。この大山咋神は「淡海国(おうみのくに。滋賀県)の日枝の山(ひえのやま。比叡山)に坐し、また葛野(かづの。京都市西部)の松尾に坐して鳴鏑(なりかぶら。音をたてて飛ぶ矢)を用つ神」と伝えられている。大山咋神は、別名を「山末之大主神(ヤマスエノオオヌシノカミ)」という。この大山咋神は、秦氏が氏神と崇めた開拓の守護神であり、日吉大社、全国の日枝神社、松尾神社の主神で、「松尾さま(マツオサマ)」と呼ばれる酒神としても知られている。大山咋神は、妻である「建玉依比売命(タケタマヨリヒメノミコト)」との間に、後に上賀茂神社の祭神となる「賀茂別雷命(カモノワケイカヅチノミコト)」をもうけた。建玉依比売命という神名の「玉依」とは、文字通り玉(魂)がよりつくという意味をもつ事から、この女神は大山咋神の巫女だったと思われる。記紀には、大山咋神の御子を建玉依比売命が身ごもったときの話が、次の様に記されている。あるとき、大山咋神が山に狩りに出かけた時の事、獲物に向けて放ったはずの矢がはずれ、小川に落ち流れてしまった。その矢を下流で建玉依比売命が拾った。それは丹塗りの美しい矢だったので、その矢を寝所に飾っていつも眺めていると、いつの間にか建玉依比売命は妊娠してしまった。これは、大山咋神が、丹塗りの矢に化身していたからである。ただ、この時点では、建玉依比売命には夫たる神の正体がわからなかった。建玉依比売命がいよいよ御子を出産すると、建玉依比売命の父神である「賀茂建角身命(カモノタケツヌミノミコト)」は、誕生を祝って七日七夜にわたる宴を催した。そして孫神(賀茂別雷命)に、父親と思う神に神酒を注ぐように命じた。御子が言われるがまま盃を捧げ持ち、天に祈ると、雷鳴が轟き、たちまち天に引きあげられたという。ちなみに、この大山咋神の義父にあたる賀茂建角身命は、日向に天降って「神倭石余比古命(カムヤマトイワレビコノミコト。神武天皇)」を大和に導いた神である。賀茂建角身命は、一説に「八咫烏(ヤタガラス)」と同神ともされ、大和国葛城の地に移り住み、賀茂県主の祖となった。このため大山咋神は、賀茂氏につらなる氏族の氏神ともされる。

出典:
図解 日本の神々(Gakken)

作者ひとこと:
大山咋神のデザインは、弓と、酒の入っている瓢箪を持った神の姿に描きました。

2023年4月4日火曜日

「カンタパニニー」


カンタパニニー<乾吒婆尼(ケンタバニ)>

「覚禅鈔童子経(かくぜんしょうどうじきょう)」などに登場する鬼神の一種。カンタパニニーは、人間の子供を襲う15の鬼神の内の1体である。このカンタパニニーは雉の姿をしている。カンタパニニーは、子供達を守護する神「栴檀乾闥婆神王(センダンケンダツバジンオウ)」によって捕縛される。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
カンタパニニーのデザインは、雉の姿の鬼神に描きました。首には、今までに食い殺した子供の頭蓋骨を首飾りにしています。

2023年4月3日月曜日

「アーランバー」


アーランバー<藍婆(ランバ)>

「覚禅鈔童子経(かくぜんしょうどうじきょう)」などに登場する鬼神の一種。アーランバーは、人間の子供を襲う15の鬼神の内の1体である。このアーランバーは蛇の姿をしている。アーランバーは、子供達を守護する神「栴檀乾闥婆神王(センダンケンダツバジンオウ)」によって捕縛される。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
アーランバーのデザインは、蛇の姿の鬼神に描きました。首には食い殺した子供の頭蓋骨を首飾りにしています。

2023年4月2日日曜日

「稲荷坂」


稲荷坂(イナリザカ)

東京都大田区の久ヶ原にある坂道で、車を引いてここを登り、稲荷様の祀られているあたりにさしかかると、ふしぎに引いている車が後ろから引っぱられている様に重たくなったという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
稲荷坂のデザインは、狐の面をかぶった妖怪の姿に描きました。イラストの妖怪が稲荷坂を通る車を、後ろから引っぱって悪戯をするイメージです。

2023年4月1日土曜日

「ヅォマ・ケ・クォ」


ヅォマ・ケ・クォ

中国の貴州省に居住する少数民族であるラマゴカ族の伝承に登場する妖怪。ヅォマ・ケ・クォは、一つ目のある毛玉の様な姿をしているという。家の戸や窓を開けたままにしていると、その開けたままの戸や窓から、この妖怪が家の中に入って来てしまうという。ヅォマ・ケ・クォの姿は、普通、人間の目には見えない為、家の中に入られた事に気が付かない。ヅォマ・ケ・クォに入られた家では、火事や病、家畜の突然死などの不幸が相次ぐという。ラマゴカ族のシャーマンである「ビヘ・キシュニ」の目には、このヅォマ・ケ・クォが見える為、不幸が相次ぐ家では、ヅォマ・ケ・クォが家に入ったものと考え、ビヘ・キシュニに家の中のヅォマ・ケ・クォを追い出してもらうという。ビヘ・キシュニは、聖なる払子を持って、その家へ向かい、家の中にいるヅォマ・ケ・クォを見つけると、聖なる払子でヅォマ・ケ・クォを掃く様に家の外へと出し、そのままヅォマ・ケ・クォを払子で掃きながら、この妖怪を村の門の外へと掃き出すという。そして村を災いや魔物から守護する女神である「ラマトンカ・レウォ」に、二度とヅォマ・ケ・クォが村の中に入ってこないように祈願するという。

出典:
東洋神話妖怪事典(モンキー出版)
ラマゴカ族のシャーマニズム(モンキー出版)

作者ひとこと:
ヅォマ・ケ・クォのデザインは、一つ目のある毛玉姿の妖怪に描きました。

※こちらはエイプリルフールの創作です。