速佐須良比咩神(ハヤサスラヒメノカミ)
日本神道における女神の一柱で、神道の祭祀に用いられる祝詞の一つである「大祓詞(おおはらえのことば)」に登場する。「大祓詞」に拠れば、この速佐須良比咩神は根国(ねのくに)、底国(そこのくに)に坐す女神で、全ての罪穢を祓い捨てる女神とされる。この速佐須良比咩神は、「祓(はらえ、はらい。神道において罪や穢れ、災厄などの不浄を心身から取り除くための神事・呪術である)」を司る四柱の神々「祓戸大神(はらえどのおおかみ)」の一柱であるとされる。この速佐須良比咩神は、大祓詞以外の登場譚がほぼないが、「伊邪那美命(イザナミノミコト)」の御子神の一柱であるとされたり、また前述の大祓詞の記述から「須佐之男命(スサノオノミコト)」の御子神で「大国主神(オオクニヌシノカミ)」の配偶神である「須勢理毘売(スセリビメ)」と同神とされることもある。江戸時代の国学者・文献学者・言語学者・医師「本居宣長(もとおり のりなが)」は、速佐須良比咩神を「風木津別之忍男神(カザモツワケオシオノカミ)」と同神であると説いている。
出典:神魔精妖名辞典
作者ひとこと:
速佐須良比咩神のデザインは、この女神が根国、底国にいる神という事なので、地底のイメージから土、土から土偶のイメージになり、更に地母神の感じもあります。頭の上にはすり鉢状の部分があり、地上から来る罪穢を一旦集めるイメージです。