自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年10月24日土曜日

「当康」


当康(トウコウ)<當康、當庚>

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」の東山経に記されている怪獣。当康は、東山の金や玉が豊富な欽山という山に生息している獣である。当康は、豚の様な姿の獣で、牙を持っている。その生えている牙が大きい所から「牙豚(ガトン)」という別名でも呼ばれている。別の説では、当康の姿は、豚に似た獣で、全身は青色二つの大きな耳を持ち、口の中には四本の長い牙を持ち、その四本の牙が、象の牙の様に外側を剥き出ている、とも言われている。また「当康」という名前は、この獣の鳴き声から名付けられたという(この獣が「トウコウ」と鳴く事から「トウコウ」という名が付いた訳である)。この当康が現れると天下が大豊作になるという。中国古代史の研究者である「伊藤清司(いとう せいじ)」は、当康の「康」が「」の字に通じ、これが元来は、実の熟した堅い籾を示していた事から、当康(必ず実る)と鳴いて出現するこの野生獣は豊作の招来者として歓迎されたのである」と述べている。

出典:
神魔精妖名辞典
[妖怪図鑑]新版TYZ
プロメテウス
和漢百魅缶
幻想類書
山海経動物記
幻想動物の事典

作者ひとこと:
当康のデザインは、当康が豊作をもたらす聖獣の様な獣なので、頭に冠を被り、手に笏を持った豊作の神の様な姿に描きました。

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