自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2019年5月31日金曜日

「肺積」



肺積(ハイシャク)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。肺積は人間の鼻にいる虫。善悪の匂いが嫌いで、生臭い香りが好きな虫である。また、この虫は辛い食べ物が好き。この虫に寄生された人間は、常に悲しい気持ちになってしまう。この虫を退治する為の針は、柔らかく浅く打つと良い。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
肺積のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月30日木曜日

「肺虫」



肺虫(ハイムシ)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。肺虫は肺にいる虫で、この虫は飯を食べる。また、この虫は人玉に変わる事も出来る。この虫は白朮(ビャクジュツ)で退治する事が出来る。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
肺虫のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月29日水曜日

「蟯虫」



蟯虫(ギョウチュウ)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。蟯虫はいつもは人間の体内にいるが、庚申の日の夜になると体内から出て来て閻魔大王の元に行き、いつも自分が寄生している人間の悪事を閻魔大王に報告する。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
蟯虫のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月28日火曜日

「陰虫」



陰虫(カゲムシン)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。陰虫は男女の和合の時に出る虫である。この虫に憑かれた人間は、しょっちゅう淫乱な気持ちになる。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
陰虫のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月27日月曜日

「肝積」



肝積(カンシャク)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。肝積は肝臓にいる虫で、常に怒っている様な顔の色をしている。この虫は酸っぱい物が好きで、油臭いものが嫌いである。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
肝積のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月26日日曜日

「腎積」



腎積(ジンシャク)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。腎積は別名をホントンという虫で、猪の子が走っている様な姿をしている。この虫は所構わず歩き回っている。この虫が病気を起こすと口が臭くなる。この虫を退治する為の針の打ち方は色々ある。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
腎積のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月25日土曜日

「脾積」



脾積(ヒシャク)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。脾積は脾臓にいる虫で、甘い物が好き。時おりこの虫は歌を歌う。この虫を退治するには臍のまわりに針を打つとよい。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
脾積のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月24日金曜日

「キウカン」



キウカン

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。キウカンは肺にいる虫で、食べ物に向かって病を起こす。虫がこの姿になると病気が治りにくくなる。この虫を退治する為の針の打ち方は色々ある。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
キウカンのデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月23日木曜日

「馬かん」



馬かん(ウマカン)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。馬癇は赤い体に白い足をした馬の様な姿の虫で、この虫は心臓にいる。これは馬癇と呼ばれる心臓の積聚(シャクジュ=さしこみ、癇癪)で、生じてから月日が経つことで成長し、病気を起こす。この虫を退治するには、針術による治療が有効であり、瀉(シャ。瀉法。漢方の一療法)を施してはならない。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
馬かんのデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月22日水曜日

「亀積」



亀積(カメシャク)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。亀積は頭に傘の様なものを被り、人間が薬を飲んでも、頭に被った傘の様なもので薬をブロックする。この虫は人間の体内で飯を食べる。この虫を退治するには、野豆を食べると退治する事が出来る。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
亀積のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月21日火曜日

「肝虫」



肝虫(カンムシ)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。肝虫は背骨のある寄生虫で、辛いものが好物。この虫は大悪虫で、人間の体の中で「そり」という病気を起こす。この虫には木香(モッコウ)、白朮(ビャクジュツ)で退治する事が出来る。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
肝虫のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月20日月曜日

「血積」



血積(チシャク)

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。血積は大病をした後、胃の中にいる虫。この虫には縮砂(シュクシャ)をかければ退治できる。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
血積のデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月19日日曜日

「コセウ」



コセウ

永禄11年(西暦1568年)10月11日、摂津の国(今の大阪府)に住んでいた元行という人によって書かれた、針や灸などの打ち方や人間の体内の解剖図などから構成されている医学書「針聞書(ハリキキガキ)」に登場する、人間の体内にいて病気を引き起こすと考えられた虫の一種。コセウは頭に傘を被っていて、顔から生えている髭は白くて長く、蛇の様な胴体をした姿の虫である。この虫は物を言う虫で、お喋りである。この虫は甘酒が好きである。この虫を退治しようとして人間が薬を飲んでも、この虫は傘を被っている為、薬を受けない。

出典:
NAVERまとめ
不思議な医学書「針聞書」キモカワイイ虫たちの世界
九州国立博物館

作者ひとこと:
コセウのデザインは、針聞書にある図を参考に描きました。

2019年5月18日土曜日

「板の鬼」



板の鬼(イタノオニ)<板鬼(イタオニ)>

日本に伝わる妖怪で「今昔物語集」に登場する。ある年の夏、ある人に仕える二人の若侍が宿直の役に当たっていた。夜更けに話などをして夜を過ごしていた二人の侍は、東の建物の棟に上に一枚の板が突き出ているのに気づいた。何者の仕業だろうと二人は不思議に思って見ていると、その板が7、8尺ばかり伸びて飛び出し、そのままひらひらと飛んで二人の方に向かって来た。二人はさては化け物に違いないと刀を抜いて、来たら斬りつけるつもりでいたが、板は二人の方ではなく、傍らの格子の隙間から5人の侍が寝ている部屋に入っていった。やがて、その部屋から苦しい呻き声が聞こえたので、驚いた二人の若侍は灯りを灯して駆け付けてみると、寝ていた侍達は何かに押し潰されたように圧死していた。あの怪しい板は忽然と消えており、外へ逃げた気配もなかった。これを知った人々は、板は自分を斬ろうと待ち構えていた若侍を避け、刀を持たずに寝ていた侍を襲った事から、男たる者は如何なる時も刀を手放してはならないと、戒め合った。この板は鬼が変化したものというが、「今昔物語集」の時代の「鬼」という字は妖怪の総称のように用いられていた。従って「板の鬼」は「板の妖怪」を意味しており、所謂、二本角の鬼との関連性は無い。

出典:
Wikipedia
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
板の鬼のデザインは、板の体の真ん中に口があり、四方の隅から指の様な腕が生えている姿に描きました。

2019年5月17日金曜日

「吸いかずら」



吸いかずら(スイカズラ)

日本の徳島県三好(ミヨシ)郡祖谷(イヤ)地方に伝わる妖怪で、憑き物の一種。犬神の類。吸いかずらは人間に取り憑く時、女性には二匹、男性には一匹取り憑く。吸いかずらに取り憑かれると、憑かれた人間は病になり、犬の真似をするようになる。取り憑かれた時は太夫という人に拝んでもらい、吸いかずらを落としてもらう。吸いかずらが二匹人間に取り憑いている時は、片方の一匹が気を抜いている状態なので、それを捕らえて黒焼きにし、それを憑かれている人に食べさせると、吸いかずらを退散させる事が出来る。吸いかずらは鼠よりも少し大きい動物で、たまに囲炉裏の傍で暖をとっている事がある。日野巌著「動物妖怪譚(下)」の最後にある「日本妖怪変化語彙」によると「吸いかずら・尾が蛇であるという妖怪。人に憑く(岡山県、徳島県(祖谷地方)」とある。徳島県祖谷の他に岡山県と書かれているのは、岡山県の人達が四国の犬神を非常に恐れていた為、語彙だけが残されたものと思われる。

出典:
日本妖怪大事典(角川書店)
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
吸いかずらのデザインは、蛇の尾を持ったモグラか鼠の様な妖怪の姿を描きました。

2019年5月16日木曜日

「天井下」



天井下(テンジョウクダリ、テンジョウサガリ)

日本に伝わる妖怪で、鳥山石燕の妖怪画集「今昔画図続百鬼」に描かれている。長い髪を振り乱した醜い老女の妖怪が、家の天井を破って逆さまにぶら下がった姿で描かれており、解説には「むかし茨木童子は綱が伯母と化して破風をやぶりて出、今この妖怪は美人にあらずして天井より落。世俗の諺に天井見せるといふは、かゝるおそろしきめを見する事にや」とある。石燕の時代には、人を困らせるという意味で「天井を見せる」という言い回しがあった事から、石燕が言葉遊びで創作した妖怪との説がある。また書籍によっては、夜中などに家の天井から突然現れるが、特に人間に対して危害を加える事はない、などとされている。

出典:
Wikipedia
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
天井下のデザインは、逆さまの妖怪の姿に描きました。

2019年5月15日水曜日

「牛打ち坊」


牛打ち坊(ウシウチボウ)<牛々入道(ウシウシニュウドウ)、牛飼坊(ウシカイボウ)、疫癘鬼(エキレイキ)>

日本の徳島県北部に伝わる妖怪。その名の通り牛馬を殺す妖怪である。寛政時代の徳島の古書「阿州奇事雑話」によれば、牛打ち坊は夜更けになると牛小屋などに入り込み、牛馬にわずかな傷をつけただけで牛馬を死に至らしめた。また牛打ち坊に見入られただけでも牛馬は病気になり、時にはそのまま死んでしまう。板野郡栄村では牛打ち坊は、このように牛馬を死なせる事から牛打ち坊には猛毒があるとも言われ、また牛馬に傷をつけて殺していく事から、牛打ち坊は牛馬の血を吸う為に傷をつけるとも言われた。襲われた牛馬には血を吸った跡として、必ず二つの牙の跡が残されていたという話もある。この牛打ち坊の正体をはっきりと見た者はいないが、「阿州奇事雑話」には狸に似た黒い獣とある。牛打ち坊が現れた徳島県北部の板野郡、名東郡、名西郡、海部郡などでは、旧暦の7月13日に竹や藁で盆小屋という小屋を作り、7月14日の未明、読経をした後焼き払った。これは牛打ち坊を盆小屋の中に封じ込めて、この盆小屋を燃やす事で牛打ち坊を焼き殺す呪いとしたのである。盆小屋の材料は、前もって村の十代前半の少年達が家々を回り歩いて、盆小屋の材料や金銭を寄付してもらうのだが、寄付してくれない家があると、子供達は「牛打ち坊を追い掛け、お蚕べったり味噌べったり」と呪詛めいた悪口を囃し立てて言う。そして、盆小屋を燃やした時の炎で茄子を焼き、寄付してくれなかった家の厩にその焼き茄子を投げ込む。投げ込まれた家の牛馬は3日以内に死んでしまうので、村人の中に盆小屋への協力や寄付を惜しむ者はいなかった。佐那河内村の民話によれば、昔、牛打ち坊に牛を次々に殺されて、困り果てる村人達の元へ旅の僧が訪れて、牛打ち坊を懲らしめると申し出た。そして、その後のある晩、村に現れた牛打ち坊を僧は強い剣幕で脅し、牛打ち坊に二度と村に現れないようにと言って追い払った為、他の地では牛打ち坊の怪異が続く中、佐那河内村だけは牛打ち坊に襲われる事はなかった。この民話では牛打ち坊の姿は「変な格好の怪物」とのみ述べられており、また僧に対して「わしは牛打ち坊じゃ」などと会話を交わしたという。また、この時牛打ち坊は「二度と佐那河内村に来ない」と証文を書き、大宮八幡神社の僧が神社の裏の大宮山にその証文を埋めた為、その山は「状が丸」後に「上が丸」と呼ばれた。

出典:
Wikipedia
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
牛打ち坊のデザインは、海外の同じように家畜を襲う、チュパカブラもイメージするような姿に描きました。

2019年5月14日火曜日

「ヒョウスベ」


ヒョウスベ

日本の佐賀県や宮崎県をはじめとする九州地方に伝わる妖怪。ヒョウスベは河童(カッパ)の仲間と言われ、佐賀県では河童やガワッパ、長崎県ではガアタロの別名ともされるが、ヒョウスベは河童よりも古くから伝わっている存在とも言われる。この妖怪の元の起源は古代中国の水神、武神である兵主神であり、日本へは秦氏ら帰化人と共に伝わったとされる。しかし名前の由来は諸説あり、春秋の彼岸の時期に渓流沿いを「ヒョウヒョウ」と鳴きながら行き来した為、その鳴き声からヒョウスベと名がついたとも言われる。佐賀県武雄市では、嘉禎3年(1237年)に武将・橘公業が伊予国(愛媛県)からこの地に移り、潮見神社の背後の山頂に城を築いたが、その際に橘氏の眷属であった兵主部も共に潮見川へ移住したと言われ、その為に現在でも潮見神社に祀られる祭神・渋谷氏の眷属は兵主部とされている。また、かつて春日神社の建築時には、当時の内匠工が人形に秘宝で命を与えて神社建築の労働力としたが、神社完成後に不要となった人形を川に捨てたところ、人形が河童に化けて人々に害をなし、工匠の奉行・兵部大輔島田丸がそれを鎮めたので、それに由来して河童を兵主部と呼ぶようになったともいう。潮見神社の宮司・毛利家には水難・河童除けの為に「兵主部よ約束せしは忘るなよ川立つをのこ跡はすがわら」という言葉がある。九州の太宰府へ左遷させられた菅原道真が河童を助け、その礼に河童達は道真一族には害を与えない約束をかわしたという伝承に由来しており、「兵主部よ、約束を忘れてはいないな。水泳の上手な男は、菅原道真公の子孫であるぞ」という意味の言葉なのだという。河童の好物が胡瓜と言われる事に対し、ヒョウスベの好物が茄子と言われ、初なりの茄子を槍に刺して畑に立て、ヒョウスベに供える風習がある。人間に病気を流行させるものとの説もあり、ヒョウスベの姿を見た者は原因不明の熱病に侵され、その熱病は周囲の者にまで伝染する。茄子畑を荒らすヒョウスベを目撃した女性が、全身紫色になる病気になって死んでしまったという話もある。またヒョウスベは大変毛深い事が外観上の特徴であり、ヒョウスベが民家に忍び込んで風呂に入ったところ、浸かった後の湯船には大量の体毛が浮かんでおり、その湯に触れた馬が死んでしまった。似た話では、ある薬湯屋で毎晩のようにヒョウスベが湯を浴びに来ており、ヒョウスベの浸かった後の湯には一面に毛が浮いて臭くなってしまう為、わざと湯を抜いておいたところ、薬湯屋で飼っていた馬を殺されてしまったという話もある。

出典:
Wikipedia
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
ヒョウスベのデザインは、頭の禿げた全身毛むくじゃらの猿に似た姿に描きました。

2019年5月13日月曜日

「トウビョウ」



トウビョウ

日本の中国・四国地方に伝わる妖怪で、憑き物の一種。トンベ神(徳島県)、トンボ神(香川県)、トボ神(香川県)、トウバイ(香川県)ともいい、当廟、土瓶神などと書かれる。トウビョウは蛇の憑き物で、その姿は10~20cm程の長さの蛇で、体色は全体的に淡い黒だが、首の部分に金色の輪がある。鳥取県では「トウビョウギツネ」といって小さな狐だともいう。この狐は75匹の群れをなしており、この狐は姿を消す事も出来る。トウビョウの憑いている家はトウビョウ持ち(トンボ神持ちとも)と言われ、屋敷の中にトウビョウを放している家もあるが、四国では人目のつかないように土製の瓶にトウビョウを入れて台所の床上や床下に置いておき、人間同様の食事や酒を与える。こうしたトウビョウ持ちの家は金が入って裕福になり、またトウビョウが飼い主の意思に従って、相手の人間に憑いたり、災いをもたらしたりする。トウビョウはいつも75匹の群れをなしており、普段は目に見えるが、飼い主が怨みを抱いた相手に憑きに出る時は姿を隠す。トウビョウに憑かれると体の節々が激しく痛む。但しトウビョウ持ちの飼い主がトウビョウを粗末に扱えば、トウビョウは逆に飼い主に襲い掛かる。岡山県ではトウビョウの祟りを鎮める為に「道通様」の名で祀られている。笠岡市の道通神社はこの道通様の神社としての側面があり、信者から奉納された道通様の小さな家があり、蛇の好物である卵などが供えられている。なお、それらの家の中には擬宝珠に巻き付いてそれぞれ阿吽の口の形をした二匹の白蛇の姿をした置物が祀られている。沖田神社の末社道通宮の社史でも道通様は白蛇と言い伝えられている。谷川健一はトウビョウを「藤憑」即ち蔓植物の様に巻き付く蛇で、縄文時代から続く蛇信仰の名残ではないかという説をとる。

出典:
Wikipedia
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
トウビョウのデザインは、首に輪のある怪蛇の姿に描きました。土製の瓶に入っていつも床下にいるというので、暗い所にいて目が退化したイメージです。

2019年5月12日日曜日

「タツクチナワ」



タツクチナワ<龍蛇>

日本の北部九州に伝わる妖怪で、怪蛇である。耳のある蛇の姿をしている。佐賀県小城市(オギシ)の龍天池では、このタツクチナワが水面を通る時に池で泳いでいる者は、必ず河童(カッパ)による水難に遭う。

出典:
Wikipedia
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
タツクチナワのデザインは、耳のある蛇の姿に描きました。水に関係するので、少し鰻の様な姿にしました。

2019年5月11日土曜日

「ネブッチョウ」



ネブッチョウ

日本の埼玉県秩父市に伝わる妖怪で、憑き物の一種。「オサキ」「生団子」と共に「秩父の三害」と言われ、関東地方の憑き物として恐れられている。ネブッチョウは古くから家に付きまとっている小さな蛇の憑き物であり、その家の主人が誰かに怨みを抱くと、ネブッチョウはその考えを察して、怨みの相手を煩わせたり悩ませたりする。怨みが強い時は、ネブッチョウは相手の体を押し潰し、取り殺してしまう。更にネブッチョウのいる家の屋敷や田畑に触れるだけでも、必ず祟りがあると信じられ、祟りを恐れてそれらに触れる者がいなかったばかりか、その土地に踏み込もうとする者すらいなかった。また、ネブッチョウの家の子が縁組みで他の家へ行くと、ネブッチョウも一緒について行くので、ネブッチョウに憑かれた家は増えていく一方である。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
ネブッチョウのデザインは、二本の触手が生えている奇怪な姿の蛇で描きました。

2019年5月10日金曜日

「血塊」



血塊(ケッカイ)

日本の埼玉県、神奈川県に伝わる妖怪。人間の妊婦が産むもので、出産時に注意しなければ赤ん坊の替わりに産まれてしまう妖怪「産怪」の一種。顔は牛に似ており、体は毛むくじゃらの姿をしていて、口の中に舌が二枚あって、体の毛は逆さまに生えている。これが妊婦の胎内から産まれて来る。これが家の縁の下に潜り込むと、産婦の命が危険に晒される。その為、埼玉県浦和市には出産時に縁の下に屏風を巡らせ、血塊が縁の下に潜り込む事を阻む風習が伝わっている。この風習には「血塊」と「結界」をもじった意味もあった。神奈川県の足柄郡三歩村では、産み落とされた血塊は血塗れのまますぐ動き、囲炉裏の自在鉤を登り出す。こうして血塊が逃げ切ると産婦は死んでしまう。その為、前もって杓文字を用意して自在鉤に括りつけておき、血塊が産まれて自在鉤を登り始めたらすぐさま、その杓文字で血塊を叩いて打ち落とした。民俗学者・日野巌は幼少時、見世物小屋で出し物にされていた血塊を見たと語っている。見世物小屋では、とある女性が大学病院で産み落としたものと言われていたが、日野はこれを南洋に生息するヨザルを手なずけて見世物にしたものと指摘している。また、小学館のデジタル大辞泉は「けっかい」について「猿の一種、ロリスの俗称。江戸時代、見世物にされた」としている。上野動物園はスローロリスの説明を「マレー半島では「コウカン」と呼ばれ、それが種名となって、かつては「コンカン」とか「ケツカイ」とか呼ばれたこともありました。古い上野動物園の台帳にも、この名を見ることができます」と記述していた。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
血塊のデザインは、牛の様な顔で全身毛むくじゃらの姿に描きました。

2019年5月9日木曜日

「オケツ」



オケツ

日本の岡山県岡山市に伝わる妖怪。人間の妊婦が産むもので、出産時に注意しなければ赤ん坊の替わりに産まれてしまう妖怪「産怪」の一種。その姿は亀に似ており、背中には蓑毛が生えている。人間の妊婦の胎内から産まれると、すぐに床を這い出し家の縁の下に逃げ込もうとする。それをすぐに取り押さえて殺してしまえばよいものの、もし取り逃がして殺し損ねてしまうと、オケツは妊婦の寝ている真下に潜り込み、妊婦を殺してしまう。また昔、小田郡の女がオケツを産んだ事があるが、このオケツは角の生えた鬼の様な姿をしており、女の胎内から出ると、すぐに縁の下に駆け込んだ。また、同じく小田郡の別の女が産んだオケツは、小さな蛇の姿をしていた。この女のお産に立ち会った人々が、このオケツを殺そうとしたところ、オケツは「五月(五ヶ月)まで命を助けてくれ」と言った。人々はオケツの願いを聞き入れてオケツを箱の中で飼っていると、蛇の姿のオケツは日が経つにつれて大きく育っていった。とうとうオケツの言った約束の五月が来たある日のこと、大降りの雨の中、大きな音がしたかと思うと、蛇の姿のオケツの姿はどこにも見えなくなっていた。

出典:
Wikipedia
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
オケツのデザインは、背中に蓑の様な剛毛が生えた、亀の様な姿に描きました。

2019年5月8日水曜日

「オゴメ」



オゴメ

日本の東京都(トウキョウト)三宅島(ミヤケジマ)に伝わる妖怪。木の上で赤ちゃんの産声の様な声で泣き、また「オゴメ笑い」と呼ばれる特徴的な高笑いをする。しかし、決してその姿を人間に見せる事は無い。オゴメは木の精霊「木霊(コダマ)」の一種とする説もある。民俗学者・大間知篤三(オオマチトクゾウ)の著書「神津の花正月」では、オゴメは三宅島の山中で笑い声をたてる怪鳥であり、別称をウグメとされている。産女(ウブメ)を鳥の妖怪とする伝承があるが、オゴメはそれに類するものとの説もある。延宝(エンポウ)時代の怪談集「諸国百物語(ショコクヒャクモノガタリ)」にある「靏の林(ツルノハヤシ)、うぐめのの化け物の事」によれば、京の都の林に夜な夜な「うぐめ」という化け物が現れて赤ちゃんの様な声で泣き、ある者が正体を見極めようと刀で斬り落としたところ、その正体は大きなゴイサギだった。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
オゴメのデザインは、笑顔の人面の鳥の姿に描きました。

2019年5月7日火曜日

「ボーコー」



ボーコー

日本の埼玉県戸田市に伝わる妖怪。夏の初めの夕方に、鳴き声が時々確認される怪鳥である。子供達は「ボーコーが鳴くから帰りましょう」と言う。また、ボーコーは恐ろしい妖怪の例えとしても使われる様で、大人が中々寝付かない子供を脅す時に「ボーコーが来るから早く寝ましょう」と言う。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
ボーコーのデザインは、鳥と爬虫類や両生類を合わせた様な姿に描きました。

2019年5月6日月曜日

「撞木娘」



撞木娘(シュモクムスメ)

日本に伝わる妖怪。化物絵やカルタなどに見られる妖怪で、多田克己(タダカツミ)編国書刊行会刊「江戸妖怪かるた」の解説から引用すると「「妖怪かるた」に必ずといってよいほど登場する化け物の筆頭であるが、いかなる伝承や文献にもその名をとどめていない正体不明の妖怪」とある。撞木とは、鐘などを打ち鳴らす際に用いるT字型の棒状の仏具で、撞木娘の頭部も撞木の様にT字型をしていて、両端に目がついている顔はシュモクザメの様である。「碓氷峠(ウスイトウゲ)の撞木娘」という読み札を持つカルタもあり、「碓氷峠」は群馬県と長野県の堺にある旧中山道の峠であり、この碓氷峠に現れる妖怪とされていたのかもしれない。また、カルタには女物の着物を着た撞木娘が飛び出して現れる様な姿が描かれている。古くなった撞木が化けたものとも思われるが、飛び出して脅かしている様にも見えるので、顔を見せて驚かす類の妖怪なのかもしれない。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
撞木娘のデザインは、豪華な女ものの着物を着て、手に提灯を持った姿を描きました。

2019年5月5日日曜日

「利欲の心火」



利欲の心火(リヨクノシンカ)

日本に伝わる妖怪の一種。妖怪を題材としたカルタなどに見られる絵柄の一種。利欲とは利を貪ろうとする欲望、心火は激しい嫉妬や怒りなどの感情の事で、利欲の心火の図は利を貪る心が灯す火を描いたものといえる。利欲の心火の手にある目玉は、手目と詐(てめ。イカサマの事)をかけた洒落で、爪から伸びている火は諺の「爪に火を点す」(蝋燭や油の代わりに爪に火を点して節約する→非常にけちな事のたとえ)を表している。この様に、爪に火を点した手で吝嗇家(リンショクカ)や金の亡者を揶揄している。

出典:
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
利欲の心火のデザインは、目玉の付いた手の指から、火が出ている姿を描きました。

2019年5月4日土曜日

「骨なし女」



骨なし女(ホネナシオンナ)

日本に伝わる妖怪。土佐で書き継がれた妖怪絵巻「土佐お化け草紙」に描かれている妖怪。足がない裸の女の姿で、手を木に巻きつけた姿で描かれている。骨なし女は元は潮江のはば山に棲んでいる幽霊だったが、年を経て、この骨なし女になった。人が亡くなった家には必ずやって来て、夜な夜なその家の庭木にもつれて、独りでにこにこ笑いながら遊んでいる。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
【妖怪図鑑】新版YTZ

作者ひとこと:
骨なし女のデザインは、土佐お化け草紙の絵を参考に描きました。

2019年5月3日金曜日

「山鰐」



山鰐(ヤマワニ)

日本に伝わる妖怪。土佐で書き継がれた妖怪絵巻「土佐お化け草紙」に描かれている妖怪。手は上に掲げ、手首だけだらりと下げており、口は丸く非常に大きい。口には牙が生え、舌が飛び出している。頭は口に沿って申し訳程度よいった姿に描かれている。絵巻には山鰐が発した言葉も書き込まれており「わしがいとこは海にあるが、それもみな口の太き者にて、何にても一口になめるという。お寺の鰐(鰐口)も口が太いゆえ、わしが名をつけておるぞえ。なめなめなめ」とある。海に従兄弟がいるという事なので、鮫か何かの山版かという事になる。

出典:
幻想動物の事典
【妖怪図鑑】新版YTZ

作者ひとこと:
山鰐のデザインは、大きな口を開けた姿に描きました。

2019年5月2日木曜日

「隠しじょっこ」



隠しじょっこ(カクシジョッコ)

日本の秋田県雄勝郡に伝わる妖怪。夕方頃に現れて、遅くまで遊んでいる子供や、かくれんぼをしている子供を神隠しにする妖怪。「隠し神」の一種である。

出典:
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
隠しじょっこのデザインは、着物を着て笠を被った姿の妖怪を描きました。

2019年5月1日水曜日

「カイナデ」



カイナデ<カイナゼ>

日本の京都府に伝わる妖怪。節分の夜に便所に入ると尻を撫でてくる妖怪で、これを避けるには「赤い紙やろうか白い紙やろうか」と唱えると良い。この「赤い紙やろうか白い紙やろうか」という呪文は、便所神の祭りの際に行われた行為の名残を伝えており、便所神の祭りで紙製の人形を供える土地は多く、茨城県真壁郡では青と赤、或いは赤と白の男女の紙人形を便所に供える。つまり、カイナデの怪異に遭遇しない為に「赤い紙やろうか白い紙やろうか」と唱えるのは、この供え物を意味していると思われるのである。本来は便所神に供えるという行為だったのが「赤とか白の紙をやるから、怪しいふるまいをするなよ」というように変化してしまったものと考えられ、カイナデは便所神を祀る風習が次第に妖怪化して生まれたものと思われる。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
カイナデのデザインは、便から沢山の手が生えている様な姿に描きました。