自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2018年6月30日土曜日

「騊駼(トウト)」



騊駼(トウト)

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている獣。青い馬のような姿をしている。海の中に住んでいる。遊牧民族「匈奴(キョウド)」が乗る動物でもある。

出典:
プロメテウス
山海経動物記

作者ひとこと:
騊駼のデザインは、海の中に住んでいる馬なので、半分馬半分魚の姿にし、馬の部分はシマウマにしてみました。

2018年6月29日金曜日

「釘霊国人(テイレイコクジン)」



釘霊国人(テイレイコクジン)

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている「釘霊国」という国に住んでいる人々。普通の人間に似ているが、膝から下の脛部は全て毛で覆われていて、足は馬の蹄という姿をしている。彼らは速く走る事が出来、釘霊国人は自らの蹄に鞭をあてて、一日に三百里も走る。

出典:
プロメテウス
山海経動物記

作者ひとこと:
釘霊国人のデザインは、伝承通り自分の足に鞭を打って走る姿を描きました。山海経の挿し絵では男性だったので、女性にしてみました。

2018年6月28日木曜日

「彊良(キョウリョウ)」



彊良(キョウリョウ)<強良>

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている神、または神人。「北極天柜山」という山にいる。虎の頭に人間の体、腕は長く、手足は蹄という姿をしている。同じ山には「九鳳(クホウ)」もいる。強良は口に蛇をくわえ、手にも蛇を握っている。

出典:
プロメテウス

作者ひとこと:
強良のデザインは、伝承通りの姿に描きました。

2018年6月27日水曜日

「張果(チョウカ)」



張果(チョウカ)<張果老>

中国の仙人で八仙の一人。手に持っている法器「暗八仙」は魚鼓。恒州の条山に隠り、近隣を歩き回り、数百歳を自称していた。則天武后に招かれ、山を降りた時に死に、死体が腐敗していたにも関わらず、後日その姿は発見された。張果老は白い驢馬に乗り、一日に数千里を移動した。休む時には、驢馬を紙の様に折り畳んで箱にしまい、乗る時には水を吹き掛けて元の驢馬に戻した。734年、玄宗は裴晤を使わして張果老を迎えようとしたが、また死んでしまった。裴晤は死体に向かって玄宗の意を伝え、張果老は息を吹き返した。玄宗は改めて徐キョウを送り、張果老は朝廷に出仕する事になった。張果老は玄宗に老いている事を問われると、髪を抜き歯を叩き割った。すると、すぐに黒髪白い歯が生えてきた。また、玄宗が娘を自分に嫁がせようとしているのを予言したり、酒樽を童子に変えたり様々な方術をした。食事は酒と丸薬だけしか摂らず、方術について問われると、いつもでたらめな回答をした。方術を行う者達にも彼の正体を見定める事は出来なかった。玄宗は高力士に相談し、張果老に毒酒を飲ませ、本当の仙人か見定める事にした。張果老は酒を飲んで「旨い酒では無い」と言い、焦げた歯を叩き落とし、膏薬を歯茎に貼って眠った。目を覚ました時には、歯は生え揃っていた。その為、玄宗は真の仙人と認め「銀青光禄大夫」と「通玄先生」の号を与えた。玄宗は、道士の葉法善に張果老の正体を問うた。葉法善は「正体を話すと言った瞬間に殺されるので、その後で張果老に命乞いを行って欲しい」と約束を取り付けた上で、張果老の正体が混沌が生まれた時に現れた白蝙蝠の精であると話した。言い終わると、葉法善は身体中の穴から血を流して死んだ。玄宗は張果老に冠を脱ぎ、裸足になって命乞いをした。張果老が葉法善の顔に水を吹きかけると、すぐに蘇生した。張果老は恒州に帰る事を願った為、詔により許された。742年、玄宗は再び召し出したが、張果老は急死してしまった。葬儀の後、棺桶を開くと死体は消えており、尸解仙になったと噂された。玄宗は、これを機に神仙を信じるようになった。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
張果老のデザインは、正体が白蝙蝠の精だそうなので、よく描かれる張果老の姿で、人間の姿では無く正体の蝙蝠の姿で描きました。

2018年6月26日火曜日

「相柳(ソウリュウ)」



相柳(ソウリュウ)

中国神話に登場する怪物。九つの人間の頭と、真っ青な大蛇の体という姿をしている。九つの頭で、九つの山のものを食べ尽くす。また、相柳の触れた所は地下から水が溢れ出し、相柳の通過した後は谷や沢に変貌してしまった。その谷や沢の水は毒性の強い水で、人間も動物も逃げ出してしまい、そこは荒れ果てた土地になってしまう。相柳自身も体から毒水を出し、周囲の土地を汚染し天下を困らせた。相柳は洪水を起こす邪神「共工(キョウコウ)」の臣下であり、共工の命を受けてあちこちの土地で暴れ回った。治水事業に務めた夏の帝「禹(ウ)」は、国を滅ぼしかねない相柳を大軍を率いて討つ事に成功したが、その時に流された大量の相柳の血液が広範囲の土地を汚染し、農業などを不能にした。その後、禹は相柳によって作られた毒の沢を埋めようとするが、作業は難航。沢を埋める代わりに周囲の土を高く盛って、天子の墓を建立した所、毒の水が収まった。

出典:
よくわかる「世界のドラゴン」事典(廣済堂出版)
Wikipedia

作者ひとこと:
相柳のデザインは、3つの頭が頭として機能し、6つの頭が腕のように機能し、周囲に伸びて周りのものを食べ尽くすイメージを描きました。

2018年6月25日月曜日

「長生蝸(チョウセイカ)」



長生蝸(チョウセイカ)

中国に伝わる、百年近くも生きることが可能だという、不思議なカタツムリ。酢が好きらしい。

出典:
和漢百魅缶

作者ひとこと:
長生蝸のデザインは、伝承通りカタツムリの姿に描きました。百年近くも生きるらしいので、おめでたいイメージが浮かび、蓮華や桃の実もつけてみました。

2018年6月24日日曜日

「索冥(サクメイ)」



索冥(サクメイ)

中国神話に登場する霊獣「麒麟(キリン)」の一種である。麒麟には、いくつかの種類があり、白い麒麟を索冥という。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
索冥のデザインは、伝承通り白い麒麟を描きました(白黒で分かりませんが)。炎駒(エンク)の顔は馬風でしたが、索冥は狐や狼風の顔で描きました。

2018年6月23日土曜日

「九鳳(クホウ)」



九鳳(クホウ)

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている神、または神鳥。九つの人間の頭を持った鳥の姿をしている。楚(ソ)の人々が、この九鳳を崇拝していたと推測されている。

出典:
プロメテウス

作者ひとこと:
九鳳のデザインは、伝承通り九つの人間の頭を持っている鳥の姿に描きました。

2018年6月22日金曜日

「大風(タイフウ)」



大風(タイフウ)

中国の神話や伝説に登場する怪物。東方にある「青丘(セイキュウ)の沢」に棲んでいた。巨大な鳥の姿をしている。大きな翼で強風を生じさせては家などを破壊し、人々を苦しめていた。帝「堯(ギョウ)」の命を受けた「羿(ゲイ)」によって退治された。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
大風のデザインは、伝承通り巨大な鳥の姿に描きました。

2018年6月21日木曜日

「曹国舅(ソウコッキュウ)」



曹国舅(ソウコッキュウ)

中国の仙人で八仙の一人。手に持っている法器「暗八仙」は雲陽板。北宋の仁宗の后の弟であるため、国舅(天子の外戚の呼称)と呼ばれる。彼は、弟の曹景植が姉の権力を笠に着て悪事を働くのを見かねて、山中に隠遁し修行をし始めた。修行をしている曹国舅の所に「鍾離権(ショウリケン)」と「呂洞賓(リョドウヒン)」がやって来て「何の修行をしているのか」と訊かれ、道の修行だと言った。「では、その道は何処にあるのか」と笑いながら訊かれると、黙って天を指した。「その天は何処にあるのか」と畳み掛けられると、自分の心を指した。すると二人は大いに笑って「心は即ち天、天は即ち道である。お前は既に道が何であるかを知っている」と言い、曹国舅を神仙の仲間に加えた。曹国舅は八仙の中では、一番最後に八仙に加わった。

出典:
フランボワイヤン・ワールド
Wikipedia

作者ひとこと:
曹国舅のデザインは、よく描かれている姿通りにしました。

2018年6月20日水曜日

「祖江(ソコウ)」



祖江(ソコウ)<葆江(ホウコウ)>

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている天神。祖江は、崑崙山(コンロンサン)の南面で「鼓(コ)」と「欽䲹(キンヒ)」という二柱の神によって殺害されてしまった。

出典:
プロメテウス
龍学 ‐dragonology‐

作者ひとこと:
祖江のデザインは、天神ということで、鱗の生えた羽と蛇の尾などをもった、人間と鳥と龍が合わさったような姿に描きました。

2018年6月19日火曜日

「青龍(セイリュウ)」



青龍(セイリュウ、セイリョウ)、青竜<蒼竜(ソウリュウ)>

中国の天の四方を司る神獣「四神(シジン)」の一体で、方角は東、季節は春を司る。青龍は強い法力と善良な心を持ち、吉祥と幸福をもたらす龍。人々を苦しめていた洪水を起こす「独角蛟」と、太陽の光や雨露を遮る「泥鰍精」という二体の妖怪を退治した。

出典:
Wikipedia
プロメテウス

作者ひとこと:
青龍のデザインは、龍の姿で描きました。季節は春を司るので、横腹に桜の花弁を、尾の付け根にも花を描き、春らしくしました。

2018年6月18日月曜日

「修蛇(シュウダ)」



修蛇(シュウダ)<修虵、脩蛇>

中国の神話や伝説に登場する怪物。南方の「洞庭湖(ドウテイコ)」に棲んでいた巨大な蛇。頭部は青く、体は黒色、全長が1800メートルもあった。修蛇は道行く人間や動物たちを食べており、一度巨大な象を丸飲みしたことがあり、三年後にこの象の骨を吐き出した。吐き出されたこの骨は不思議なことに、腹痛を治す薬になった。また修蛇は、その巨大な体で津波を起こし、多くの人々を死に追いやった。帝「堯(ギョウ)」は修蛇討伐のため「羿(ゲイ)」を派遣した。羿は修蛇を見つけると先制攻撃を行い、弓で修蛇に矢を射た。矢は修蛇に命中し、修蛇は逃げ出した。羿は遥か西方まで追いかけ、ついには修蛇を斬り殺した。修蛇の死体は「巴陵」という丘陵地になった。

出典:
Wikipedia
プロメテウス

作者ひとこと:
修蛇のデザインは、津波を起こしている大蛇の姿に描きました。話の中に象が出てくるので、インドっぽいコブラをイメージしました。

2018年6月17日日曜日

すみません、本日はお休みです。


↑ 家に訪れた大勢の疫病神。

昨日の夜中から家に「疫病神(ヤクビョウガミ)」が集団でやって来ました。僕の家を基地にして、ここら一帯に病をばらまくというのです。一刻も早く立ち去ってもらうために、盛大な宴を催して、疫病神を喜ばして、どうか病を流行らせないようにお願いをしました。おかげで疫病神も納得し、三年先まで延ばそうと言って、帰って行きました。昨日の夜から今日の夕方まで宴と説得が続き、へとへとになってしまったので「絵の紹介と解説」の更新はお休みします。

by マゴラカ(ワンタ)

2018年6月16日土曜日

「九嬰(キュウエイ)」



九嬰(キュウエイ)

中国の神話や伝説に登場する怪物。「凶水」という北方にある川に棲んでいた。頭が九つある蛇のような怪物で、鳴き声は赤ん坊のような声をしており、水を吹き出し、火も噴くことも出来る。さらに人間を食べる。九嬰は天地が分かれたときに、深山大澤の中で陰陽の濃い気が交錯して生まれた。九嬰の各頭にそれぞれ命が宿っている。頭が一つでも生きていれば死なず、天地の霊気を集めることで復活する。帝「堯(ギョウ)」の命を受けた「羿(ゲイ)」が退治しようと対峙したとき、九嬰は九つの口を大きく開けて毒の火焔を吐き出した。さらに水も吐き出し、水と火の網を作り出した。この攻撃に流石の羿もたじろいだが、素早く弓を取り出して矢をつがえ、頭の一つに矢を放った。矢は頭の一つに命中したが頭の一つを射ても死なず、しかも瞬く間に治癒していった。羿は九嬰が九つの命を持っていることを知っていたので、この異様な様子にも慌てず今度は九つの矢を同時に放った。九つの矢は九嬰の九つの頭全てに命中し、同時に頭部を破壊するという離れ業をやった。これにより九嬰は遂に力尽きた。

出典:
Wikipedia
プロメテウス

作者ひとこと:
九嬰のデザインは、九つの蛇の頭を持つ怪物にしました。さらに想像で、川からあがって逃げる人々を食べるために、速く動く馬のような胴体にしました。

2018年6月15日金曜日

「朱雀(スザク)」



朱雀(スザク)

中国の天の四方の方角を司る霊獣「四神(シジン)」の一体で、南方を守護する神鳥。朱は赤色で火のようであることから、朱雀は火に属し「火鳳凰」とも呼ばれている。神話では、朱雀は火の中から蘇る。鳳凰とは同一起源とする説や、同一視されることもあり、類似が指摘される。

出典:
Wikipedia
プロメテウス

作者ひとこと:
朱雀のデザインは、よく描かれている姿通りにしました。

2018年6月14日木曜日

「鵕鳥(シュンチョウ)」



鵕鳥(シュンチョウ)

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている、怪神「鼓(コ)」が神「祖江」を殺害したため、黄帝の使者に殺され、死んでから蘇った姿。真っ直ぐな嘴(クチバシ)を持つ。鳶(トビ)に似た鳥の姿で、赤い足で白い首、白鳥に似た声で鳴く。この鳥が出現すると、大旱魃が起こる。

出典:
神魔精妖名辞典
龍学 ‐doragonology‐

作者ひとこと:
鵕鳥のデザインは、山海経の記述通りにデザインしました。大旱魃を起こすので、体から高温を発しているイメージで、体から火が吹き出ています。

2018年6月13日水曜日

「鍾離権(ショウリケン)」



鍾離権(ショウリケン)<漢鍾離(カンショウリ)>

中国の仙人で八仙の一人。手に持っている法器「暗八仙」は芭蕉扇。燕台の人で、漢に仕えて左諌議大夫になったが、漢滅亡後は西晋で将軍になった。しかし、ある戦いで敗れ、たった一人で終南山に逃げ込むも道に迷ってしまう。山中をさ迷い歩いていると、この地で隠棲していた仙人「東王父(トウオウフ)」と出会い、金丹の学や長生の秘訣、青龍剣法を授かった。また、このときの敗北については鍾離権が快進撃をしているのを、たまたま目撃した仙人の「李鉄枴(リテッカイ)」が戦いに勝って、出世しても迷いは深まるばかりだと、わざと敗北させ仙人になる道を開いてやったのだという説がある。鍾離権は死者の魂を甦らせることが出来る。

出典:
フランボワイヤン・ワールド
Wikipedia

作者ひとこと:
鍾離権のデザインは、よく描かれている姿通りにデザインしました。背中に暗八仙の芭蕉扇を背負っています。

2018年6月12日火曜日

「鑿歯(サクシ)」



鑿歯(サクシ)

中国の神話や伝説に登場する怪物。古代中国南方の湿地地帯「寿華(ジュカ)の野」に棲んでいた。姿ははっきりしておらず、獣頭人身とも獣とも人間とも言われている。しかし、唯一の特徴は長さ5、6尺の鑿(ノミ)のような長い牙を持っていた。また闘いの際には、手に盾と矛を持っていた。鑿歯は寿華の野で、次々人間たちを襲って、食べて暴れまわっていた。そこに帝「堯(ギョウ)」の命を受けた「羿(ゲイ)」が征伐しにやって来た。羿が弓を持っていることを見た鑿歯は、矢を防ぐため盾を構え、牙を剥き出しにして迎撃態勢を整えた。そこで羿は鞘から宝剣を抜き、鑿歯に斬りかかると、盾は真っ二つに斬れてしまった。盾をいとも簡単に斬り裂いてしまった羿に、鑿歯は恐れをなし逃走した。しかし羿は冷静に弓を取り出し、逃げる鑿歯に狙いを定め矢を放った。すると、その矢は鑿歯の心臓に突き刺さり、鑿歯は崩れ落ち絶命した。

出典:
フランボワイヤン・ワールド
Wikipedia
プロメテウス

作者ひとこと:
鑿歯のデザインは、猿のような巨人の姿にしました。湿地にいるというので沼地で水浴びしているイメージで、水中から上半身を出している感じを描きました。

2018年6月11日月曜日

「欽䲹(キンヒ)」



欽䲹(キンヒ)

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」に記されている神。その姿ははっきりしていないが「黄帝(コウテイ)」の時代に「鼓(コ)」と共に「祖江(葆江)」という神を殺したために、黄帝の使者によって退治され、死後は「大鶚(タイガク)」という怪鳥に生まれ変わった。大鶚が出現した地方では、近いうちに大きな戦乱が起こる。

出典:
神魔精妖名辞典
龍学 ‐doragonology‐

作者ひとこと:
欽䲹のデザインは、山海経には姿がはっきりしていないというので想像ですが、山海経によく出てくる人面獣身の姿にし、悪い神なので餓鬼のようなお腹や複数の目や裂けた口など、異形に描きました。

2018年6月10日日曜日

「瓜異(カイ)」



瓜異(カイ)

中国の瓜畑や大きな瓜田に時たま実を結んだ、かなり巨大な瓜のお化け。この瓜を切って中身を見てみると果肉が全くなく、真っ赤で血のような色をした生臭い果汁が、だくだくと溢れ出てくる。

出典:
和漢百魅缶

作者ひとこと:
瓜異のデザインは伝承通り、下から血のような果汁を滴らせた瓜の実のお化けを描きました。それだけだとつまらないので、目も描いてみました。

2018年6月9日土曜日

「虎力大仙(コリキタイセン)」



虎力大仙(コリキタイセン)

西遊記に登場する「三大仙」という三人の妖怪のうちの一人。虎力大仙は普段は本性を隠して仙人に姿を変えているが、本性は黄色い毛の虎の妖怪。三大仙は水不足に瀕していた「車遅国」を神々を使役して、風雲雷雨を呼ぶ「五雷法の術」により救い、国王から絶大な信頼を得て車遅国の国師になる。それからは、国王は国中の道士を優遇しつつ、反対に仏教を迫害するようになった。三蔵一行が車遅国を訪れた際、三大仙は三蔵を食べるため、三蔵一行に術比べを挑んだ。虎力大仙は三蔵と雨乞いの術比べをするが、孫悟空が天候を司る神々を威嚇し、四海龍王に根回しをしたため虎力大仙は敗北する。孫悟空と四海龍王を呼び出す術比べをするも、また負け、三蔵との座禅比べでも、やはり孫悟空が三蔵に助力したため負ける。虎力大仙はどうしても負けを認めたくないため、孫悟空に首を斬られても生き返る術勝負を挑む。先に孫悟空が首を落とされ、再生に成功する。続いて虎力大仙が首を斬り落とされるが、孫悟空が犬の分身を使って虎力大仙の首を奪い取り、川に流してしまう。首を元に戻せなくなった虎力大仙は命を落とし、死体も元の虎の姿に戻った。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
虎力大仙のデザインは、冠を被り衣を着た虎の妖怪の姿に描きました。西遊記だと正体の虎を隠した仙人の姿だそうなので、正体をわかりやすくした感じにしました。

2018年6月8日金曜日

「玄武(ゲンブ)」



玄武(ゲンブ)

中国の天の四方の方角を司る霊獣「四神」の一体で、北方を守護する水神。玄は黒を意味し、黒は五行説では北方の色とされ、水を表す。古代中国において亀は「長寿と不老」の象徴、蛇は「生殖と繁殖」の象徴で、後漢末の魏伯陽は、玄武の亀と蛇の合わさった姿を「玄武は亀蛇共に寄り添い、もって牡牝となし後につがいとなる」と、陰陽が合わさる様子に例えている。また玄武は、冥界と現世を往来して、冥界にて亀卜の神託を受け、現世にその答えを持ち帰ることが出来る。玄武の「武」は、玄武の武神としての神性に由来するが、武神としての神性は信仰を得られず、唐宋以降に伝わらなかった。後漢の蔡邕(サイヨウ)は「北方の玄武、甲殻類の長である」と述べた。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
玄武のデザインは、伝承通りの姿に描き、頭に冠を被らせました。

2018年6月7日木曜日

「韓湘子(カンショウシ)」



韓湘子(カンショウシ)

中国の仙人で、八仙の一人。手に持っている法器「暗八仙」は笛。有名な詩人「韓愈(カンユ)」の甥で酒ばかり呑み、ブラブラしている放蕩者だったが、仙人の「呂洞賓(リョドウヒン)」の弟子となって各地を周遊し、あるとき桃の木から落ちて死に、尸解して仙人になった。なにも知らない韓愈は韓湘子が旅から戻ると、しきりに勉強しろと言った。すると韓湘子は「私が学んでいることは、あなたのものとは違います」と言い「即座に美酒を造り、即座に花を咲かせられる」という意味の詩を詠んだ。そして実際、すぐにも樽の中を美酒でいっぱいにし、盆に土を盛り牡丹を植えると、すぐに花が咲いた。よく見ると花弁に「雲は秦嶺に横たわりて家いずくかにある。雪は藍関を擁して馬前まず」と書いてあった。意味を尋ねると、月日が経てば分かるという。それから間もなく韓愈は皇帝の怒りに触れて、広東省湖州に左遷され、その途中の藍関で大雪に襲われ動けなくなった。と、ここに韓湘子が現れ、「私が予言した通りでしょう」と言って助けてくれた。やがて宿場に着くと、韓湘子は韓愈に一粒の薬を渡し「瘴気の立ち込める地方では、健康を保ちにくいでしょう。これを飲めば瘴気を防ぐ事が出来ます」と言い、しばらくして韓湘子は去って行った。

韓湘子 出典:
フランボワイヤン・ワールド
Wikipedia

作者ひとこと:
韓湘子のデザインは、背中に笛をさした姿に描きました。牡丹の花を咲かせたり、樽の中を美酒でいっぱいにしているときのイメージです。

2018年6月6日水曜日

「吉弔(キッチョウ)」



吉弔(キッチョウ)

中国の広東、広西地方に棲む怪物の一種。龍の頭に亀の体を持った姿で、甲羅は龍の鱗が何重にもなっており、頭と尻尾は長すぎて甲羅に入りきらない。龍は絶えず卵を二個生み、一つからは龍が生まれるが、もう一つからは吉弔が生まれる。吉弔の肉は柔らかすぎて食用に向かないが、血や肉、脂肪を練り合わせた「弔脂」は腫れ物や耳の薬として重宝された。また吉弔の精液は「紫稍花(シショウカ)」と呼ばれる、川岸などで見られる海綿体動物となり、吉弔を探す目印になる。

出典:
よくわかる「世界のドラゴン」事典(廣済堂出版)

作者ひとこと:
吉弔のデザインは伝承通り、龍と亀の合成した姿を描きました。

2018年6月5日火曜日

「空髑髏(クウドクロ)」



空髑髏(クウドクロ)

昔、荘子が楚の国を旅している時に野原で見つけた骸骨。荘子は馬から下りると、手に持った鞭で何気なく、その髑髏をコンコンと叩きながら語りかけた。「何とも無様な姿だ。節操ない放蕩暮らしのせいで病に冒されてこうなったか? 或いは、戦いに敗れて斧や鉞で首をはねられたか? はたまた、身内に打ち明けられないことでもして、首を吊ったのか? でなければ、食うに食えず、寒さに耐えられず果ててしまったのか? それとも、天寿を全うして往生を遂げたのか?」 しきりに語りかけたあと、その髑髏を枕に寝てしまった。そしてその夜半、荘子が枕にしていた髑髏が夢に現れ語りかけて来た。「君はまた口が達者だね。でも君の言うことは、全て君がいる世界だけの苦労だ。こちら側には、そんな難儀なことはないんだよ」などと荘子と髑髏が夢の中で問答した。

出典:
和漢百魅缶
子曰、君子求諸己、小人求諸人。 ( ̄ー ̄)ニヤリ

作者ひとこと:
空髑髏のデザインは、夢の中で雲に乗って現れ、荘子と問答した髑髏をイメージして描きました 頭に冠を被らせ、冠から垂れ下がっている布には、荘子と髑髏の問答が漢文になって書かれています。

2018年6月4日月曜日

「僵尸(キョウシ)」



僵尸(キョウシ)<殭屍>

中国の妖怪の一種。硬直した死体なのに、長い年月を経ても腐乱することもなく、動き回るもののことをいう。もともと中国において、人が死んで埋葬する前に、室内に安置しておくと、夜になって突然動き出し、人間を驚かすことがある。それが僵尸である。僵尸になると死体であるにも関わらず、一切腐敗せず生前同様ふっくらとしていて、髪の毛も長く生えている。性格は凶暴で、血に飢えた人食い妖怪である。さらに長い年月が経つと、神通力を備えて空を飛ぶ能力なども持つ。出稼ぎ人の遺体を道士が故郷へ搬送する手段として、呪術で歩かせたのが始まりという伝承もある。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
僵尸のデザインは、一般的に知られている姿に描きました。

2018年6月3日日曜日

「鬼車(キシャ)」



鬼車(キシャ)

中国に伝わる怪鳥。9個の頭を持つミミズクに似た姿をしていて、翼を広げると3メートルほどもある。昼にはものが見えないが夜には見え、火の光を見ると目が眩んで墜落してしまう。鬼車は真っ暗な夜にバサバサと羽音を立てて飛び回る。そして人家に入り込んで人間の魂を奪う。鬼車はもともと頭が10個あったが、頭の一つを犬に噛み切られ、常にその首から血を滴らせており、その血を浴びた家は不幸に苛まれる。鬼車の鳴き声を聞いた者は家の灯りを消し、犬をけしかけて吠えさせることで追い払った。

出典:
Wikipedia
フランボワイヤン・ワールド

作者ひとこと:
鬼車のデザインは、伝承通りに9個の頭を持ち、10個目の首から血を滴らせている姿を描きました。

2018年6月2日土曜日

「蝌蚪蠱(カトコ)」



蝌蚪蠱(カトコ)

古代中国において用いられた、動物を使う呪術「蠱(コ)」の一つ。これにかかってしまうと、体が腫れて痛んだり、口が物凄く渇いて、水しか飲めなくなったりする。車などに使う油を少しずつ服用させると快復する。

出典:
和漢百魅缶
Wikipedia

作者ひとこと:
蝌蚪蠱のデザインは、中国風の帽子をかぶったオタマジャクシとして描きました。

2018年6月1日金曜日

「何仙姑(カセンコ)」



何仙姑(カセンコ)

中国の女仙で八仙の一人。手に持っている法器「暗八仙」は蓮の花。何仙姑は唐代の武則天のときに、広州の増城県にある雲母渓にいた何素の娘で、生まれたときには六本の髪の毛が生えていた。十四、五歳のとき夢に神人が現れて「雲母の粉を食べなさい。そうすれば身体が軽くなって不死となるだろう」と言われた。明け方、目が覚めると「神人は私を騙すはずがない」と雲母の粉を食べてみると、身体が軽くなった。ある日、渓谷で「李鉄拐」と「藍采和」に出会い、仙人になる秘訣を教わった。それからというもの、いつも山谷を行き来し、その姿はまるで飛んでいるかのようだった。毎日、朝に家を出ては暮れに戻って来て、山で採れる果物を持って帰り、母に渡した。母はどうしたのかと訊くと「ただ名山の仙境へ行き、女仙と道について論じ合っているだけです」と言った。しばらくすると、もはや生身の人間とは思えない超俗の雰囲気が出てきた。噂は広がり、武則天が使者を送って彼女を宮中に召し出そうとしたが、その途中で彼女は使者の前から忽然と姿を消した。武則天は臣下に国中を捜させたが、ついに会えなかった。何仙姑は武則天の死後、白日昇天したと言われるが、その後も五色の雲に包まれて姿を現すことがあった。

出典:
Wikipedia
フランボワイヤン・ワールド

作者ひとこと:
何仙姑のイメージは、美しいより可愛らしい女性の姿に描きました。神人に突然、雲母を食べろと言われて、信じて食べて仙人になった人なので、疑うことを知らず神と出会うようなところに、純真無垢な感じもイメージされ、そこを意識してみました。