自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2023年1月31日火曜日

「エル」


エル

ウガリット神話に登場する神の内の一柱で、ウガリット神話では最高神である。エルは多くの神々の父親で、「バアル」「ヤム」「モト」などの神々が、エルの子供である。エルの配偶神は「アシラト」。神話「シャハルとシャリム」では、女神「アナト」もエルの妻とされ、このアシラトとアナトという二柱の妻との間に「シャハル(夜明け)」と「シャリム(夕方)」という二柱の神を儲けた。神話によると、エルが海に向けて波の様に手を伸ばすと、二柱の妻(アシラトとアナト)が受胎し、シャハルとシャリムが産まれたのだという。エルは牡牛をシンボルとし、長い顎髭をたくわえ王座に坐す、牡牛の角を生やした老人の姿で描かれる。またエルは「神々の父」「大地の創造主」と称された。神名リスト、儀礼文書などでは神々の中にあって最高神の地位にあり、年老いた父、王である賢者とされるが、度々、若い神々(バアル、ヤム、モトなど)にその地位を脅かされる。海や水の神ヤムはエルに王座を譲るように強要するし、女神アナトもバアルに神殿建設の許可を与えるようにと、なかば強制的な要請をしている。また、エルは間接的な形でしか力を示すことはなく、そのエルの意思を体現するのはバアルなどの他の神々である。神話の中で「息子を与えて欲しい」と願う「ダンイル」のためにエルにとりなしをして、実際に事を動かしたのはバアルであるし、家族を求める「キルタ(ケレト)」には、夢でのお告げという形でしか動こうとしない。一方でエルは、川の流れにより土地を肥沃にした神、豊穣さと剛力を持った神であるともされている。エルは、海岸の近くに住んでいたとも、サフォン山の上に住んでいたともいう。

出典:
神魔精妖名辞典
幻想世界神話辞典
神の文化史事典(白水社)

作者ひとこと:
エルのデザインは、頭に牡牛の角を生やした老人姿の神に描きました。

2023年1月30日月曜日

「アテン」


アテン

エジプト神話に登場する神の内の一柱。このアテンは太陽神であり、太陽が最も強く輝いている時を神格化した神である。アテンは、隼の頭をもった男性の姿や、太陽を表す円盤を頭部にいただく隼の姿で描かれていた。しかし後に、エジプト十字とも言われる「アンク」がぶら下がった円盤の様な姿で描かれるようになった。このアンクがぶら下がった円盤の様な姿は、アテンが唯一神とされた後のものであると考えられる。アテンはまた、同じ太陽神である「ラー」と同一視される事もあった。エジプト第18王朝では、太陽神「アメン」を主神としていた。この頃のファラオにもアメンを含む名が見られる。アメンホテプ4世も第18王朝のファラオだが、彼はアメンではなくアテンを熱心に信仰していた。ファラオになった彼は、全ての人が崇拝する神が必要であると考えた。アメンの神官の力が強くなりすぎていた事を危惧していたとも言われている。そこでアメンホテプ4世は、アメンと同じくラーと結びつけられている太陽神アテンを唯一神とし、他の神々への信仰を禁じたのである。唯一神となったアテンは、全ての生命の親であり、全能の神であるとされるようになった。その神性は慈悲深く、法と正義である女神「マアト」を遵守する神聖な存在であると広められた。太陽そのものがアテンであるとし、像に祈りを捧げる事もなくなった。ファラオとその妻はアテンから送られる生命のエネルギーを仲介する、アテンそのものに等しい存在であるとした。この様な宗教改革は古代エジプトにおいてははじめての事ながら、実は他の一神教と非常に近い内容であった。しかし、古代エジプトの人々は一神教になじみがなく、長く複数の神々を崇めることに親しんでいた為、唯一神のアテン信仰を受け入れるのが難しかった。また、アメンホテプ4世は、この宗教改革に力を入れすぎるあまり、内政をおろそかにしてしまったともいう。改名してアクエンアテンと名乗っていた王(アメンホテプ4世)がこの世を去ると、その息子トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)によってアテン信仰は撤廃された。アテンが唯一神とされていた期間は、ファラオにして一代のみの短いものであった。アテンという名前は「太陽の円盤」を意味する。唯一神のアテンは、巨大な赤い日輪と、そこから伸びる先端が手の形をした光線とで表されるようになった。この光線はアテンの美しさをファラオにまで及ぼすものと考えられた。また、アテンはラーと同一視されたが、アテンはラーを起源とする神であるとも考えられている。

出典:
神魔精妖名辞典
ゼロからわかるエジプト神話(イースト・プレス)

作者ひとこと:
アテンのデザインは、大きな一つ目をもった日輪の姿の太陽神に描きました。日輪から放たれる手の形をした光線がアンクを持っています。

2023年1月29日日曜日

「ガウナブ」


ガウナブ

南アフリカのコイコイ人の神話や伝承に登場する悪霊。ガウナブは虹を作る精霊である。他の地方の虹に関わる精霊とは対称的に、ガウナブは善い精霊とはされない。ガウナブは、至高神「ツイゴアブ」に征服され、石の山に追い払われたとされている。このガウナブは、黒い天界に住む疫病神である死神とも言われている。このゴナブ(ガウナブ)は、至高神ツイゴアブ(ツイ・ゴアブ)の敵対者である。ガウナブは、死と運命の神で、死を司る酋長であるとも言われている。

出典:
神魔精妖名辞典
神様コレクション
ピクシブ百科事典(「アフリカの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ガウナブのデザインは、大蛇の様な怪物の姿の魔神に描きました。

2023年1月28日土曜日

「クランプス」


クランプス

ヨーロッパで語られる怪物。クリスマスに聖ニコラウスの従者としてやって来る悪霊で、聖ニコラウスが悪い子供と判定した子供をお仕置きするという。その姿は地域によって異なるが、どれも恐ろしげな容姿をしている。悪い子供に罰を与える怪物であるため、近年では躾のためにクランプスや聖ニコラウスの名前が語られる事もあるようだ。クランプスは、オーストリアやドイツなどヨーロッパ中部の民間伝承に登場する怪物で、クランプスという名前は「かぎ爪」を意味する古いドイツ語に由来し、クランプスは、その名の通りの悪魔の様な長いかぎ爪と、山羊の様な角を持った恐ろしい姿をしているとされる。またオーストリアでは、クランプスは民間伝承に登場する精霊であるとされる。クランプスは、小悪魔の様な姿で意地悪な性格をしているが、クリスマスの手伝いをしてくれるとされる。また、冬になると、クランプスは夜な夜な行儀の悪い子供を探し出して懲らしめる精霊としても知られている。

出典:
コトバンク
神魔精妖名辞典
世界現代怪異事典(笠間書院)

作者ひとこと:
クランプスのデザインは、頭に大きな角を生やし、片方の足が蹄になっている、悪魔か鬼の様な姿をした怪物に描きました。

2023年1月27日金曜日

「インティ」


インティ

中央アンデスで信仰された太陽神。インティという名前は「太陽」という意味である。インティは、インカ帝国(タワンティンスーユ)の主要な神の一柱である。インカ帝国の皇帝は「日の御子」とされた。太陽は光と熱を周期的に降り注ぐ天体として、アンデス高地では農耕にとって重要な役割を果たした。この太陽神(インティ)観念が歴史的にどこまで遡れるかははっきりしないが、光芒を放つ人物の表象は、先インカ期にも繰り返し現われている。ある記録によれば、インカ帝国の帝都クスコ地方では、太陽は、日没後から翌朝まで、地下界を西から東へ移動し、その間、ビルカノタ川の水やエネルギーを吸い込み、日中にそれを地上界に降り注ぐものと考えられた。また、ある起源神話では、現人類に先行する巨人が「ビラコチャ」によって創造され、巨人は闇の中で住んでいたが、太陽が昇ることで巨人は死滅し、新しい人間(現人類)が登場したとされる。太陽はまた、大洪水の後チチカカ湖畔から出現し、新しい時代の幕開けとなったとか、インカの始祖「マンコ・カパク」にクスコ行きを命じたのが太陽であったとか語られるように、時代の変遷の節目で決定的な役割を果たす。太陽は、他方、権力とも結びつく。インカの初代皇帝は、光り輝く衣装をまとい、父なる太陽から降りてきたと信じられ、歴代のインカ皇帝もそれに倣って「日の御子」とされた。帝都の中心に建設された宗教センターは当初「インティカンチャ(太陽神殿)」と呼ばれ、主神として太陽神インティが祀られた。太陽信仰は黄金と結びついた事、また後にパチャクテック帝が宗教改革を行い神殿を改築したことで「コリカンチャ(黄金神殿)」と呼ばれるようになった。コリカンチャの中央には巨大な黄金の円盤が設置され、窓から入射する太陽光を反射する仕掛けを備えていたという 太陽の運行は暦の基礎となり、各地に「インティ・ワタナ(太陽を繋ぎとめる柱)」が設置されたが詳細は不明である。太陽神インティの性格は寛大であり、常に人間達を見守る優しい存在であるという。ただし日食はインティの怒りとみなされた。

出典:
神魔精妖名辞典
神の文化史事典(白水社)

作者ひとこと:
インティのデザインは、放射状に光を放つ顔の付いた太陽の様な姿の神に描きました。

2023年1月26日木曜日

「天之御中主神」


天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)

日本神話に登場する神。「古事記(こじき)」では序文のあと、天地創成の神話が始まる。天地が初めて分かれたとき、いきなり天上の世界に現れた神様が、名前に「天の中心の主神」を冠する天之御中主神だった。続いて現れた「高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)」と「神産巣日神(カミムスヒノカミ)」とともに、「造化三神(ぞうかさんしん)」とも呼ばれるが、記紀ともにそのような記述が本文にはない。ただ、古事記序文に「乾坤初めて分かれて参神(みはしらのかみ)造化(あめ)の首と作り、陰陽斯に開けて、二霊羣品の祖と為れり」と記され、造化三神はここから生まれた言葉だろう。また、のちに誕生する「宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコヂノカミ)」と「天之常立神(アメノトコタチノカミ)」を合わせ、「上の件、五柱(いつはしら)の神は別天(ことあま)つ神」とわざわざ注釈を入れ、特別な神であることを古事記では明示している。つまり、神名でもわかるとおり天之御中主神は、世界に最初に生まれた最も特別な神であったという。しかし、「日本書紀(にほんしょき)」本文において、最初に誕生した神は「国常立尊(クニノトコタチノミコト)」である。天之御中主神はというと、別伝に少しだけ記載されているだけだ。「一書に曰はく、天地初めて判るるときに、始めて倶に生づる神有す。国常立尊と号す。次に国狭槌尊(クニノサツチノミコト)。又曰はく、高天原に所生れます神の名を、天御中主尊と曰す。次に高皇産霊尊(タカミムスヒノミコト)。次に神皇産霊尊(カムミムスヒノミコト)」。最初ではない上に、別天つ神でもなく、この一文のみである。また「先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)」の「神代本紀」や「神代系紀」においては、すべての祖である神「天譲日天狭霧国禅月国狭霧尊(アメユヅルヒアマノサギリクニユヅルツキクニノサギリノミコト)」や「可美葦牙彦舅尊(ウマシアシカビヒコヂノミコト)」とともに、最初に誕生した神となっている。また、「天常立尊(アメノトコタチノミコト)」という別名も記されている。造化三神や別天つ神ではないが、高天原に生まれた一代目の神として、神世七代と呼ばれる集団の一柱に数えられているようだ。記紀における神世七代は、もう少し後になってから誕生する。古事記でも現れてすぐに「身を隠した」と書かれているため、いったい天之御中主神(天御中主尊)がどういう神なのかは、はっきりとしていない。今後も神話や天皇に関わってくることはなく、具体的なエピソードを語られることもなく、表舞台から完全に「身を隠し」ている。日本の神話が形成されていく過程で、中国の道教の影響を受け、新しく生み出された神様とされる。そのため信仰の対象とはならなかったようで、アメノミナカヌシを祀る古い神社は存在しない。しかし近世以降になると、北極星や北斗七星がアメノミナカヌシの名前と重なることから「妙見菩薩(ミョウケンボサツ)」と習合し、妙見さんと庶民から呼ばれ広く信仰されるようになった。各地に三十数社あるとされる妙見社(宮)で祀られ、妙見社のご利益は長寿、息災、招福とされる。また、東京都中央区にある水天宮(すいてんぐう)にも、アメノミナカヌシが祀られ、安産や子育てのご利益があるとされる。これは、もともと祀られていた水天が、インドの最高神ヴァルナを起源とする神様だったため、神仏習合の際にアメノミナカヌシと神格が同じであると解釈されたからだろう。

出典:
神さま別に読む「古事記」「日本書紀」

作者ひとこと:
天之御中主神のデザインは、天の中心にそびえ立つ巨大な神というイメージで描きました。

2023年1月25日水曜日

「ガギソン」


ガギソン

グリモワール(フランス語で「魔術の書物」を意味し、特にヨーロッパで流布した魔術書を指す)の一つである「術士アブラメリンの聖なる魔術の書」で紹介される悪魔。このガギソンの起源は、ヘブライの神話や伝承に登場する、疫病を蔓延させるという低級神もしくは悪霊、疫病神の類で、ガギソンという名前も「ばらまく者」という意味であるという。悪魔のガギソンは、このヘブライ神話の疫病神がキリスト教に悪魔として移入されたものである。悪魔ガギソンは、災厄や病気を司る。悪魔としてのガギソンは、19世紀のイギリスのオカルティストであるマクレガー・メイザースが、図書館で見つけたフランス語で書かれた古書(原書はドイツに住むユダヤ人が14~15世紀に息子に宛てて書いた書簡という体裁)を英訳して知られるようになったグリモワールの一つ、「術士アブラメリンの聖なる魔術の書(アブラメリンの書)」において、獅子頭の悪魔「オリアス」の支配下にあると紹介されている。

出典:
ピクシブ百科事典
神様コレクション

作者ひとこと:
ガギソンのデザインは、体中から無数の触手が生えている邪神の姿に描きました。浮遊して疫病や災厄をばらまくイメージです。

2023年1月24日火曜日

「蟻通明神」


蟻通明神(アリドオシミョウジン)

日本で信仰されている神の内の一柱。蟻通明神は、古くより馬や農漁の守護神として知られる神で、清少納言の「枕草子」に蟻通明神の由来が記されている。それによれば、昔、ある帝は若者を好み、老人を嫌っていたという。なので老人を野山に捨てさせたが、ある中将は老いた両親を捨てきれず、老いた両親を家の中に掘った穴に匿って、そこで孝養を尽くしていた。ある時、唐の国が日本に攻め込む口実を作るため、様々な無理難題を吹っかけてきた。その中の一つに「七曲がりの穴の開いた玉に糸を通せ」というものがあった。中将は両親に知恵を借り、蟻の腰に細糸を結びつけて、玉の穴の一方に蜜を塗り、もう一方の穴に蟻を持っていくと、見事に糸を通す事が出来た。唐の使者はその賢さに感嘆し、侵略をやめた。帝は中将の願いを受けて棄老の習慣を取りやめ、中将は両親と暮らせるようになった。中将は大臣となり、そして、死後、この中将は神として祀られるようになったのである。大阪府泉佐野市に蟻通神社がある。

出典:
コトバンク
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
蟻通明神のデザインは、烏帽子と狩衣姿の、顔が蟻の様な模様になった神の姿に描きました。

2023年1月23日月曜日

「インシュシナク」


インシュシナク

メソポタミアのエラム人の神話に登場する神。インシュシナクはエラムの主神で、「フンバン」「キリリシャ」とともに三体一座をなす大神。インシュシナクはエラムの王都スサの守護神である(インシュシナクは別名を「シュシナク」とも言い、シュシナクという名前は「スサの神」という意味である)。スサのジグラトである「チョガ・ザンビル」は、このインシュシナクに捧げられたものである。またインシュシナクは、エラム王プズルインシュシナクの個人神でもあった。プズルインシュシナクの碑文には「日夜、インシュシナク神の門で聖歌僧に歌わせた」「銀製品、金と銀の旗章、一振りの大剣、四刃の斧を彼の主人インシュシナク神に奉納した」とある。また、インシュシナクは冥界の神でもあり、前1000年紀の葬送文書では、インシュシナクは死者の魂の正邪を判定するとされる。インシュシナクは、法律関係では「太陽神」「光と闇の王」と呼ばれ、また女神「イシュニカラブ」と結びついて契約の神ともなる。またインシュシナクは「弱者の王」とも呼ばれた。インシュシナクは後代、アケメネス朝まで盛んに信仰されている。

出典:
古代メソポタミアと周辺の神々、神話生物について
神様コレクション

作者ひとこと:
インシュシナクのデザインは、頭に角のある冠を被り、手に槍と剣を持った神の姿に描きました。

2023年1月22日日曜日

「カカ」


カカ

メソポタミア神話に登場する「アヌ(天神)」の従者。冥界に下り「エレシュキガル(冥界の女王)」に謁見した。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
カカのデザインは、顔を黒い布で隠し、頭に角を生やした小神の姿に描きました。

2023年1月21日土曜日

「カデシュ」


カデシュ(ケデシュ)

エジプト神話に登場する女神。このカデシュは、ラメセス2世の時代から特に崇拝されるようになった女神で、このカデシュはシリア起源の女神である(カデシュはセム系の女神であるという)。このカデシュは、裸体で表される官能的な女神で、名前のカナン語「ケドシャ」は「神聖娼婦」を意味するが、このカデシュは単純な愛欲の女神ではない。カデシュは裸体で、正面を向いてライオンの上に立っており、手には花と蛇を握っている姿をしている。この姿はライオンや蛇など恐ろしいものを従えられる事を意味しており、魔除けの意味も表している。カデシュ信仰は、最初は異国人の間で広まっていたが、新王国時代以降はエジプト人の間でもさかんにカデシュは信仰されるようになった。しかし、カデシュ信仰は公式の信仰ではなく、民間信仰だったため記録が無く、どのようにカデシュが信仰されたかが良くわかっていない。カデシュは、愛と豊穣の女神という性格を持つ。カデシュは、同じシリア起源の女神「アナト」や「アスタルテ」と同一視されており、戦いの女神としての性格も持つ。またカデシュは、エジプトの戦いの女神である「セクメト」とも同一視され、疫病を支配するセクメト同様、病を癒すものとしての性格も得た。カデシュは、エジプト神話上の設定では美人とされ、「セト」を惑わしたともされる。カデシュは「レシェプ」と夫婦とされたが子供はいない。また別の説では、カデシュは、「アムル」の妻であるとも言われている。またカデシュは、「イシス」や「ハトホル」とも同一視されていた。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
カデシュのデザインは、ライオンの上に乗り、手に花を持った女神の姿に描きました。

2023年1月20日金曜日

「オペト」


オペト(イペト)

エジプト神話に登場する女神。オペトという名前は「後宮」「好まれた場所」を意味する。別名は「イペトウェレト」といい、イペトウェレトという名前は「大いなるイペト」という意味である。このオペトは慈悲と母性の女神である。オペトは元々テーベ付近の守護女神。国全体で崇められたわけではなく、テーベ周辺で集中的に信仰された女神のようである。オペトは後に「トゥエリス(タウエレト。家庭と出産を司る女神。主に直立した雌のカバの姿で描かれる)」と同化し、トゥエリスの別名ともなった。オペトはテーベでも信仰され、やがて天の擬人化である女神「ヌト」と同化した事から、ローマ時代には、オペトは「天」をさす言葉にもなった。オペトはトゥエリスと習合してからの時期が長いため、このオペト固有の信仰や神話は不明だが、元々は王権の守護をする母性の女神だったようである。またオペトは、カバの女神とも言われている。なおオペトは、カバの女神だが、背中の部分がワニという不思議な姿をしている。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
オペトのデザインは、カバの姿をした女神に描きました。

2023年1月19日木曜日

「アストライオス」


アストライオス

ギリシャ神話に登場する神の内の一柱。アストライオスは星空、または星を司る神である。このアストライオスという名前は「星の男」という意味である。アストライオスは、男神「クレイオス」と、その妻である「エウリュビア(海の力を司る女神)」の子供で、「パラス(ティタン族の天神)」と「ペルセス」と、アストライオスは兄弟の関係にある。アストライオスは、女神「エオス(暁の女神)」との間に、風の神々である「アネモイ」の内、西風を司る「ゼピュロス」、北風を司る「ボレアース」、南風を司る「ノトス」と、そして明けの明星を司る「ヘオスポロス」と星々を子供として儲けたと言われており、古代ローマの著作家であるアポロドロスの著作では風と星、ヒュギーヌスの著作ではゼピュロス、ボレアース、ノトス、西風を司る「ファウォーニウス」を儲けたとされている。別の説では、アストライオスとエオスの間には、アネモイ(西風を司るゼピュロス、北風を司るボレアース、南風を司るノトス、東風を司る「エウロス」)と、星の5神「アストラ(明けの明星を司るヘオスポロス、星の神「ピュロエイス」、星の神「スティルボン」、星の神「パイノン」、星の神「パエトン」)」と、正義の女神「アストライア」を儲けた、という説もある。

出典:
ピクシブ百科事典
神様コレクション

作者ひとこと:
アストライオスのデザインは、頭に角と星を付け、足が蛇になっている男神の姿に描きました。

2023年1月18日水曜日

「国之狭霧神」


国之狭霧神(クニノサギリノカミ)

日本神話に登場する神。「古事記(こじき)」でのみ登場し「日本書紀(にほんしょき)」では言及されない。国之狭霧神は「天之狭霧神(アメノサギリノカミ)」とともに、「大山津見神(オオヤマツミノカミ。山を司る神)」と、大山津見神の妻「鹿屋野比売神(カヤノヒメノカミ。野と草を司る女神)」の両神から生まれた神で、「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」と「伊邪那美命(イザナミノミコト)」の御子神「三十五神(みそぢまりいつはしら)」の一柱として25番目に数えられる。国之狭霧神は、名前の通り「山野の霧の神」だと考えられる。また国之狭霧神は、天之狭霧神とともに峠を守る神でもあるという。この国之狭霧神は国津神(くにつかみ)であるという。国之狭霧神は、平原に吹き溜まる霧を司る神である、という説もある。また、国之狭霧神と天之狭霧神は、境界線の守護神である、という説もある。この国之狭霧神は、俗世と神域を分け隔てる力を持った神である、という説もある。

出典:
神魔精妖名辞典
ピクシブ百科事典
東洋神名事典(新紀元社)
図解日本神話(新紀元社)

作者ひとこと:
国之狭霧神のデザインは、霧の中から現れた神の姿に描きました。

2023年1月17日火曜日

「天之狭霧神」


天之狭霧神(アメノサギリノカミ)

日本神話に登場する神。「古事記(こじき)」でのみ登場し「日本書紀(にほんしょき)」では言及されない。同訓で「天狭霧神」とも書く。天之狭霧神は「国之狭霧神(クニノサギリノカミ)」とともに、「大山津見神(オオヤマツミノカミ。山を司る神)」と、大山津見神の妻「鹿屋野比売神(カヤノヒメノカミ。野と草を司る女神)」の両神から生まれた神で、「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」と「伊邪那美命(イザナミノミコト)」の御子神「三十五神(みそぢまりいつはしら)」の一柱として24番目に数えられる。天之狭霧神は、名前の通り「山野の霧の神」だと考えられる。本居宣長(もとおり のりなが)は「古事記伝(こじきでん)」で、天之狭霧神は峠を守護する境神であろう、としている。天之狭霧神は、神産みの段以外では、「大国主神(オオクニヌシノカミ)」の系譜が語られる段で「遠津待根神(トオツマチネノカミ)」の親として出てくる。また天之狭霧神は、国津神(くにつかみ)であるとも言われている。また天之狭霧神は、山の頂上など上空にかかる霧を神格化した存在で、神域たる山中を俗世から覆い隠す神である、という説もある。

出典:
神魔精妖名辞典
ピクシブ百科事典
東洋神名事典(新紀元社)
図解日本神話(新紀元社)

作者ひとこと:
天之狭霧神のデザインは、霧の中から立ち現れた神というイメージで描きました。

2023年1月16日月曜日

「アリアドネ」


アリアドネ

ギリシャ神話に登場する人物、または女神。アリアドネという名前は、五世紀の事典編纂者「ヘシュキオス」によると、「アリハグネ」「アリアグネ」と同様の意味で、「いとも清らかで尊い女」と解される。または別の説では「純粋な女」という意味であるとも言われている。アリアドネはクレタ王「ミノス」とその妻「パシパエ」の娘である。アリアドネの父ミノスは毎年若者を男女7人ずつ「ミノタウロス」の生贄として差し出すよう、征服したアテナイに命じていた。このミノタウロスは、ミノスの妃であるパシパエと白い牡牛の間に産まれた半人半牛の恐ろしい怪物である。ある時アテナイより「テセウス」がミノタウロスを退治しに来た際、アリアドネはテセウスに恋し、自らを妻にする事を条件に協力し、まずミノタウロスの住む迷宮ラビュリントスの脱出方法を、ラビュリントスの製作者「ダイダロス」から聞き出し、次にテセウスにラビュリントスから迷わず帰還できるよう糸玉と、戦う為の剣を渡した(このアリアドネの所有していた糸玉は「アリアドネの毛糸玉」と呼ばれており、ほどけても自動的に巻き戻るという不思議な毛糸玉であったという)。テセウスはアリアドネから受け取った剣でミノタウロスを殺し、アリアドネにもらった糸をたどってラビュリントスを脱出した。その後、アリアドネはテセウスと共にクレタを発つが、ナクソス島で置き去りにされてしまう。アリアドネがテセウスに置き去りにされた理由は諸説あり、一説にはテセウスがアリアドネに飽きて、彼女をナクソス島に置き去りにしたとも言われている。置き去りにされたアリアドネは神「ディオニュソス」の花嫁になったとされる。アリアドネとディオニュソスの結びつきは強く、アリアドネは恐らく、元々はクレタを中心に崇拝されていた女神と考えられ、ディオニュソスと夫婦神であった可能性も高い。また別の説では、アリアドネは元来、クレタ島の豊穣の女神であったとされ、ギリシャ神話に組み込まれた際に、ミノスの娘という事にされたという説もある。

出典:
神の文化史事典(白水社)
よくわかる「世界の女神」大事典(廣済堂)
知っておきたい世界の女神・天女・鬼女(西東社)

作者ひとこと:
アリアドネのデザインは、羽の付いた冠を頭に被り、手に糸玉を持った女神の姿に描きました。

2023年1月15日日曜日

「アル=ウッザ」


アル=ウッザ

イスラム教以前のアラビアの女神。「エロッザ(エル=オッザ)」とも呼ばれる。またアラビア北部では「ハン=ウッザイ」と呼ぶ。アラビア中央部のベドウィンの諸部族の間では最高神「アラー」の末娘と考えられていた。黒い石が御神体として崇拝され、その表面には「アフロディテの押し跡」と称される印や凹みがあった。アル=ウッザは木の中に住んでいると言われており、空の明星が彼女だと言われる事もあった。アル=ウッザへの崇拝には生贄が必要であり、人間の生贄も捧げられていた事が明らかになっている。アル=ウッザの崇拝は女性の神官によって行われた。

出典:
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
アル=ウッザのデザインは、体から無数の角を生やした女神の姿に描きました。

2023年1月14日土曜日

「アルミラージ」


アルミラージ


イスラム教の詩に登場する黄色い大型のウサギ。アルミラージは、普通のウサギより大きく、毛は黄色 額からは真っ黒な螺旋状にねじれた60㎝ほどの一本角が生えている。このアルミラージは非常に獰猛な肉食獣で、自分よりも身体の大きい獣でも躊躇せず、自慢の鋭い角を振り回し激しく戦う。遂には相手を刺し殺してしまう。アルミラージは食欲旺盛で、刺し殺した獲物が、自分の何倍もある獲物であっても軽々と平らげてしまう。またアルミラージは、人間を襲う事もある。このアルミラージはインド洋に浮かぶ神秘の島に棲息しているとされ、この島に棲息する他の獣や住民達はアルミラージを非常に恐れたという。アルミラージが出現したという知らせが入ると、住民達は魔女にアルミラージを駆逐するように依頼する。本当に魔術の心得がある魔女なら、獰猛なアルミラージを手懐け、無力化できると信じられていた。

出典:
ファンタジィ事典
幻想世界幻獣事典(笠倉出版社)
図説幻獣辞典(幻冬舎)

作者ひとこと:
アルミラージのデザインは、一本角を持ったウサギの姿に描きました。

2023年1月13日金曜日

「クイックシルバー」


クイックシルバー

ヨーロッパで伝承される霊の一種。このクイックシルバーは、家を揺らしたり、いきなり音を立てたりするとされる霊である「ポルターガイスト」の女性版である。男のポルターガイストよりも厄介な性格で、洋服ダンスの中身を全部ぶちまけたり、大きな声で高笑いをしたり、ドアというドアを開け閉めしたりと、騒々しい事このうえない。クイックシルバーがいる家では、クイックシルバーがあまりにも騒々しい為、住人はぐっすり眠る事は不可能である。またクイックシルバーは、自分が現れた証拠として、口紅やクレヨンなどで「Q」の文字を壁などに書き残すという。クイックシルバーに住み着かれた家の住人にとっては、このクイックシルバーは大きな悩みの種となるが、彼女自身は飽きっぽい性格であるらしく、一つの家に留まる期間は短い為、彼女の立てる騒音で眠れない夜は短期間で終わると言われている。また、執拗に繰り返されるポルターガイストに比べて、クイックシルバーによる害は少ないという説もある。

出典:
幻想世界幻獣事典(笠倉出版社)
図説幻獣辞典(幻冬舎コミックス)

作者ひとこと:
クイックシルバーのデザインは、周囲に壺、コーヒーカップ、燭台、本を浮遊させた女性の霊の姿に描きました。

2023年1月12日木曜日

「ケモシ」


ケモシ


作者ひとこと:
ケモシのデザインは、四本腕を持った、牛の様な頭をした魔神の姿に描きました。

2023年1月11日水曜日

「国之常立神」


国之常立神(クニノトコタチノカミ)<国常立尊(クニノトコタチノミコト)、国底立尊(クニノソコタチノミコト)>

日本神話に登場する神の内の一柱。国之常立神は、別天津神(ことあまつかみ)の五柱が出現した後、高天原(たかまがはら)に現れた神で、神世七代(かみのよななよ)と呼ばれる十二柱七代の神々の一代目にあたる。国之常立神も別天津神と同じ様に配偶神を持たず性別のない独神(ひとりがみ)で、姿をすぐに隠してしまった、とのみ記されており、その個性は明確ではない。また、その後は神話に一切登場せず、エピソードが語られないため、役割も不明だ。しかし、神名から推測すれば「国」はそのまま「国や国土」を、「常」は「恒常性、永遠性」を、「立」は「現象や状態が出現する様子」を表しており、国の恒常性、永遠性が確立した事を象徴する神であるといえる。また、「常」を「床」と捉え、国の床、つまり国の礎、国土の基礎が完成したことの象徴とする説もある。この様に神名の解釈は微妙に異なるが、基本的には大地や国土の形成に関する神である事に異論はなく、天の形成に関する別天津神最後の一柱「天之常立神(アメノトコタチノカミ)」と対になる存在と考えられている。また、このニ柱は同じ神であるという説もあるが、あまり一般的ではない。「古事記(こじき)」では世界のはじまりから六番目に現れる国之常立神だが、「日本書紀(にほんしょき)」では世界の最初に現れた男神として記されている。日本書紀の一書においても、一番目か二番目に現れた神となっているなど、大変重要な存在で、国土形成の根源神、国土の守護神として古くから信仰されている。特に、神道の流派には、この国之常立神を重要な存在と捉えられているものが多い。伊勢(度会)神道では「天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)」「豊受大神(トヨウケノオオカミ)」とともに根源神とされ、吉田神道においても、中国の老子の太元説に基づいた太元尊神(宇宙の根源神)として神々の中心に位置づけ、国之常立神と天之御中主神とは同一神とした。また、教派神道諸派も、国之常立神を重要な神と考えており、例えば大本教では根本神である「艮の金神(ウシトラノコンジン)」と同一神と考えている。

出典:
日本の神々 完全ビジュアルガイド(KANZEN)

作者ひとこと:
国之常立神のデザインは、大きな剣を持った神の姿に描きました。

2023年1月10日火曜日

「エロキグドリット」


エロキグドリット


作者ひとこと:
エロキグドリットのデザインは、体に鱗が生えた、犬の様な獣姿の怪物に描きました。

2023年1月9日月曜日

「アグリボル」


アグリボル(アグリポル)

シリア中部の古代都市パルミュラで信仰されていた月の神。アグリボルという名前は、一説によると「ボルの雄牛」を意味すると考えられる事もある。アグリボルは、鎌の様な月を額、もしくは両肩に乗せた姿で表される。月は元来、雄牛の角に見立てられていたらしい。またアグリボルは、太陽神「ヤルヒボル」とともに二柱の聖なる兄弟と呼ばれた。

出典:
神魔精妖名辞典
神様コレクション
幻想世界神話辞典
アリアドネの意図

作者ひとこと:
アグリボルのデザインは、頭に三日月の様な牛の角を生やし、三日月の上に乗っている男神の姿に描きました。

2023年1月8日日曜日

「鵜葺草葺不合命」


鵜葺草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)<鸕鷀草葺不合尊>

日本神話に登場する神の内の一柱。鵜葺草葺不合命という名前は「産屋の鵜の羽で屋根が葺き終わらないうちに産まれた」という意味である。鵜葺草葺不合命は「火遠理命(ホオリノミコト)」と「豊玉毘売命(トヨタマビメノミコト)」の子である。海の宮殿から地上にやってきた豊玉毘売命が子を産む時に、海岸の鵜の羽を用いて屋根を葺き、産屋が作られた。しかし、その産屋の屋根がいまだに葺き合えぬうちに、豊玉毘売命は出産の時が来てしまった。豊玉毘売命は火遠理命に、産屋の中で出産している様子を絶対に見てはいけないと言って産屋に入る。ところが好奇心を抑えられなくなった火遠理命が約束を破り、産屋の中を覗いて見ると、豊玉毘売命が巨大なワニになっているところを見た。ワニの姿を夫に見られた豊玉毘売命は、いたたまれなくなり、出産後、豊玉毘売命は産まれた子、鵜草葺不合命を海辺に置いたまま、海の宮殿へと帰って行った。海の宮殿に帰った豊玉毘売命であったが、夫が恋しくて耐えきれず、妹の「玉依毘売命(タマヨリビメノミコト)」を地上に遣わして子供、鵜葺草葺不合命の養育を頼む。やがて鵜葺草葺不合命が成長すると、養母であり、かつ、実の母親の妹である玉依毘売命を、妻として迎えるのであった。玉依毘売命と結婚した鵜葺草葺不合命は、「五瀬命(イツセノミコト)」「稲氷命(イナヒノミコト)」「御毛沼命(ミケヌノミコト)」「神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコノミコト)(神武天皇)」の父となる。

出典:
神の文化史事典(白水社)
日本の神々 完全ビジュアルガイド(KANZEN)
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
鵜葺草葺不合命のデザインは、頭から稲が生えている男神の姿に描きました。

2023年1月7日土曜日

「アドニス」


アドニス

ギリシア神話に登場する神、または人物。アドニスという名前は、セム語の「主(adon)」から(旧約聖書のヘブライ語で「主」はアドーナイ)。アドニスという名前が非ギリシア語なこと、神話の舞台がギリシア以外な事から分かるように、アドニスは元来、非ギリシア系の神である。アドニスの父はシリア王「テイアス」、またはキプロス(アッシリアとも)王「キニュラス」で、母はその実の娘「スミュルナ」または「ミュラ」。スミュルナの母「ケンクレイス」は不遜にも自らの美貌が「アフロディテ」に勝ると自慢した。その罰としてアフロディテは、ケンクレイスの娘スミュルナが自分の父に恋をするようにした。スミュルナは侍女の助けを借りて正体を隠して父と同衾した。しかしそれが明らかになり、父は娘スミュルナを殺そうとしたので、スミュルナは王宮から逃れ、アラビア半島を彷徨うが、アフロディテによって、スミュルナはミルラ(没薬)の木に変えられた。スミュルナはすでに妊娠していたので、その木からアドニスが産まれた。アフロディテは幼子のアドニスを箱に隠して、冥界の王女「ペルセポネ」に養育を依頼する。しかしペルセポネは、アドニスの美しさに魅惑され、成長したアドニスをアフロディテに返す事を拒む。そこで「ゼウス」が仲介者となり、一年の3分の1ずつをニ女神のもとで、残りの3分の1はアドニス自身が選ぶところで過ごすようにと定めたが、アドニスは残りの3分の1もアフロディテと過ごすようになった。こうした事はアフロディテの愛人「アレス」の怒りを招き、アドニスは狩りの最中、アレスの放った猪によって殺された。殺されたアドニスの体から流れ出た血からはアネモネの花が咲いた。

出典:
神の文化史事典(白水社)

作者ひとこと:
アドニスのデザインは、手に花の咲いた杖と、アネモネの花を持った男神の姿に描きました。

2023年1月6日金曜日

「ケサランパサラン」


ケサランパサラン


作者ひとこと:
ケサランパサランのデザインは、毛玉の姿の精霊というイメージで描きました。

2023年1月5日木曜日

「アル=ラート」


アル=ラート


作者ひとこと:
アル=ラートのデザインは、手に椰子の葉を持ち、三日月の上に立っている女神の姿に描きました。

2023年1月4日水曜日

「キングー」


キングー


作者ひとこと:
キングーのデザインは、天命の粘土板を持った神の姿に描きました。

2023年1月3日火曜日

「キダマサマ」


キダマサマ<きだま様、コダマサマ>

八丈島(東京都八丈町)などに伝わる、木々の精霊。「もりぎ(御神木)」の他にも、太く古い木にはキダマサマが宿っているとされ、その様な木々を切ったり、傷つけたりしてはならないとされていた(「八丈島民俗資料緊急調査」)。キダマサマの宿っているとされる木は「きだま木」と呼ばれる。森を伐採する時は、必ず1本は木を残すものだとされており、それが「きだま木」とされる事が多かった(「八丈島」)という。必要があってそれを伐採する時は、鉈を木に向かってまっすぐに立てて祈り、「きだま」を木から去らせてから作業を行う(「八丈島民俗資料緊急調査」)とされていた。木を切った者の家の屋根裏に、キダマサマが憑いた話などもあり、夜になると糸を紡ぐ様な音をさせたりしたという(「八丈島」)。八丈島や青ヶ島では、枝の茂った大木にはキダマサマとかコダマサマという神が宿るといい、この様な木を切ると祟りがあるという。山で木を伐採する時も、キダマサマの宿る木を必ず1本残すといい、青ヶ島では棟上式に家の材木からキダマを落とす儀礼が見られ、神社には「大木玉様」や「木玉天狗」という神が祀られている。

出典:
コトバンク
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
キダマサマのデザインは、頭から枝が生えている木の様な姿の精霊に描きました。

2023年1月2日月曜日

「ケツァルコアトル」



ケツァルコアトル


作者ひとこと:
ケツァルコアトルのデザインは、鳥の翼を持った蛇の姿の神に描きました。

2023年1月1日日曜日

すみません、本日はお休みです。


明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。今日はエジプトからウェネト神が観光の為に日本に来たので、ウサギが沢山いる大久野島に案内しました。今日は一日ウェネトの観光につきあって、接待などで疲れてしまったので、「絵の紹介と解説」の更新はお休みします。