自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2022年8月31日水曜日

「オルゴリ」


オルゴリ


ロシアやモンゴル、中国に住むブリヤート人(ブリヤート族)に伝わる神話や、モンゴル神話に登場する怪物。このオルゴリは、悪神「アター・オラーン」が死んだ際、アター・オラーンの腕から生まれた怪物である。神話によると、ある時、邪悪な[東天の神々]の主神アター・オラーンと、善の神々である[西天の神々]の主神「ハン・テュルマス」が、美しい女神「ナラン」を自分のものにしようと争った(アター・オラーンとハン・テュルマスは、どちらもナランを自分の息子の嫁にしようとして争った、とも言われている)。アター・オラーンとハン・テュルマスは戦い、この戦いは、ハン・テュルマスがアター・オラーンを引き裂いて、放り投げて地上に捨てた事で、ハン・テュルマスの勝利に終わった。しかし、切断され、引き裂かれて地上に捨てられたアター・オラーンの身体から様々な怪物達が生まれた。アター・オラーンの頭からは「アルハン」が生じ、アター・オラーンの足からは邪悪な姉妹「ヨンホボイ」が生じた。アター・オラーンの腕からは、怪物「オルゴリ」と悪鬼「シェレム・ミナータ」が生じた。アター・オラーンの胴体は、怪物「ガル・ドゥレン」に変化した。

出典:
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)
世界の神話伝説・総解説(自由国民社)

作者ひとこと:
オルゴリのデザインは、4つの目と4つの腕を持った、巨大な悪鬼の様な姿の怪物に描きました。

2022年8月30日火曜日

「セベトス」


セベトス


作者ひとこと:
セベトスのデザインは、頭に冠を載せ、顎に髭を生やした巨大な亀の姿の河川の神に描きました。

2022年8月29日月曜日

「アルハン」


アルハン


ロシアやモンゴル、中国に住むブリヤート人(ブリヤート族)に伝わる神話や、モンゴル神話に登場する怪物。このアルハンは、悪神「アター・オラーン」が死んだ際、アター・オラーンの頭から生まれた怪物である。神話によると、ある時、邪悪な[東天の神々]の主神アター・オラーンと、善の神々である[西天の神々]の主神「ハン・テュルマス」が、美しい女神「ナラン」を自分のものにしようと争った(アター・オラーンとハン・テュルマスは、どちらもナランを自分の息子の嫁にしようとして争った、とも言われている)。アター・オラーンとハン・テュルマスは戦い、この戦いは、ハン・テュルマスがアター・オラーンを引き裂いて、放り投げて地上に捨てた事で、ハン・テュルマスの勝利に終わった。しかし、切断され、引き裂かれて地上に捨てられたアター・オラーンの身体から様々な怪物達が生まれた。アター・オラーンの頭からは「アルハン」が生じ、アター・オラーンの足からは邪悪な姉妹「ヨンホボイ」が生じた。アター・オラーンの腕からは、怪物「オルゴリ」と悪鬼「シェレム・ミナータ」が生じた。アター・オラーンの胴体は、怪物「ガル・ドゥレン」に変化した。アルハンは、常に太陽を飲み込もうとする怪物である。このアルハンは、インド神話に登場する、日食・月食の悪魔「ラーフ」と同一視される事もある。

出典:
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)
世界の神話伝説・総解説(自由国民社)

作者ひとこと:
アルハンのデザインは、巨大な頭だけの姿で天空を浮遊し、太陽や月を飲み込もうとする怪物、悪鬼のイメージで描きました。

2022年8月28日日曜日

「ガル・ドゥレン」


ガル・ドゥレン


ロシアやモンゴル、中国に住むブリヤート人(ブリヤート族)に伝わる神話や、モンゴル神話に登場する怪物。このガル・ドゥレンは、悪神「アター・オラーン」が死んだ際、アター・オラーンの胴体が変化して生まれた怪物である。神話によると、ある時、邪悪な[東天の神々]の主神アター・オラーンと、善の神々である[西天の神々]の主神「ハン・テュルマス」が、美しい女神「ナラン」を自分のものにしようと争った(アター・オラーンとハン・テュルマスは、どちらもナランを自分の息子の嫁にしようとして争った、とも言われている)。アター・オラーンとハン・テュルマスは戦い、この戦いは、ハン・テュルマスがアター・オラーンを引き裂いて、放り投げて地上に捨てた事で、ハン・テュルマスの勝利に終わった。しかし、切断され、引き裂かれて地上に捨てられたアター・オラーンの身体から様々な怪物達が生まれた。アター・オラーンの頭からは「アルハン」が生じ、アター・オラーンの足からは邪悪な姉妹「ヨンホボイ」が生じた。アター・オラーンの腕からは、怪物「オルゴリ」と悪鬼「シェレム・ミナータ」が生じた。アター・オラーンの胴体は、怪物「ガル・ドゥレン」に変化した。

出典:
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)
世界の神話伝説・総解説(自由国民社)

作者ひとこと:
ガル・ドゥレンのデザインは、この怪物がアター・オラーンの胴体から変化した怪物で、腕や足は別の怪物になっている事から想像して、胴体だけというイメージから、手足のない巨大な大蛇を更にイメージして、イラストでは大蛇の様な悪鬼の姿に描きました。

2022年8月27日土曜日

「夔」


夔(キ)


作者ひとこと:
夔のデザインは、身体中から稲光を発している、龍の様な牛の様な姿の神獣に描きました。イラストの夔は、天界にいて、これから地上に稲光や雷と共に、強風や大雨を起こそうとしているイメージです。

2022年8月26日金曜日

「リプス」


リプス


作者ひとこと:
リプスのデザインは、手に船を持った風の神の姿に描きました。

2022年8月25日木曜日

「ノトス」


ノトス


作者ひとこと:
ノトスのデザインは、背中に鳥の様な翼を生やした男神の姿に描きました。イラストのノトスは、手にピッチフォークを持っています。ピッチフォークで、農作物の豊かな実りを収穫するという姿と、その鋭い先端で、農作物や穀物を傷つけたり、根こそぎ倒して荒らすという姿の二つの姿を表し、ノトスの農作物の豊かな実りを齎す風と、激しく吹いて農作物や穀物に被害を与える風の二つの側面を表してみました。

2022年8月24日水曜日

「ボレアース」


ボレアース


作者ひとこと:
ボレアースのデザインは、手に法螺貝を持ち、背中に鳥の翼を生やし、足が蛇の様になっている、髭を生やした男神の姿に描きました。イラストのボレアースは、手から北風を吹き出しているイメージです。

2022年8月23日火曜日

「アペリオテス」


アペリオテス


作者ひとこと:
アペリオテスのデザインは、手に沢山の花や果物を入れた籠を提げ、頭には果物を付けた冠を被っている神の姿に描きました。背中からは蝶の様な翼を生やしています。

2022年8月22日月曜日

「カイキアス」


カイキアス


作者ひとこと:
カイキアスのデザインは、手に槍と、雹を表す氷があしらわれた盾を持った、髭を生やした老人の様な姿の神に描きました。

2022年8月21日日曜日

「キオジュ・エピエ」


キオジュ・エピエ


作者ひとこと:
キオジュ・エピエのデザインは、昆虫の様な手を持った女性の悪霊の姿に描きました。

2022年8月20日土曜日

「イエイエ」


イエイエ


作者ひとこと:
イエイエのデザインは、熊と竜が合体した様な姿をした魔物、または妖怪に描きました。

2022年8月19日金曜日

「ゲ・ニヴフ」


ゲ・ニヴフ


作者ひとこと:
ゲ・ニヴフのデザインは、蛇の様に長い体を持った魔物の姿に描きました。イラストのゲ・ニヴフは、普通の人間の目では姿を見る事は出来ず、いつも空中を漂っていて、人間が近づくと、その人間に悪さをするというイメージで描いてみました。

2022年8月18日木曜日

「虹蜺」


虹蜺(コウゲイ、コウニ)


作者ひとこと:
虹蜺のデザインは、天を飛び回る為の大きな翼を持った、大蛇の様な姿の龍に描きました。イラストの虹蜺は、頭が二つある様に見えますが、イラストの虹蜺は、雄の虹と雌の蜺が合体しているイメージで描いてみました。

2022年8月17日水曜日

「睚眦」


睚眦(ガイサイ)


作者ひとこと:
睚眦のデザインは、山犬や犬の様な頭と、鳥の翼を持った竜の様な姿をした霊獣に描きました。

2022年8月16日火曜日

「囚牛」


囚牛(シュウギュウ)


作者ひとこと:
囚牛のデザインは、手に楽器を持った竜の様な霊獣の姿に描きました。囚牛は龍と牛との間の子供とも言われているそうなので、イラストの囚牛の頭には、牛の様な角が生え、手足も牛の様な蹄にしてみました。

2022年8月15日月曜日

「嘲風」


嘲風(チョウフウ、チョウホウ)


作者ひとこと:
嘲風のデザインは、鳳凰の様な頭と鳥の翼を持ち、蜥蜴の様な体をした竜の様な姿に描きました。

2022年8月14日日曜日

「聞𧲂」


聞𧲂(ブンリン)


作者ひとこと:
聞𧲂のデザインは、体に暴風を巻き起こす黒雲を身に纏った、豚の様な怪獣の姿に描きました。

2022年8月13日土曜日

「肥𧔥」


肥𧔥(ヒイ)


作者ひとこと:
肥𧔥のデザインは、鳥の様な4つの翼と、6本の脚を持った、竜の様な蛇の姿に描きました。

2022年8月12日金曜日

「肥遺」


肥遺(ヒイ)


作者ひとこと:
肥遺のデザインは、一つの頭と首に二つの体と尾を持った蛇の姿に描きました。頭には旱魃を起こす太陽を載せています。

2022年8月11日木曜日

「鳴蛇」


鳴蛇(メイダ)


作者ひとこと:
鳴蛇のデザインは、4つの鳥の様な翼を持った蛇の姿に描きました。真ん丸な頭と、そこから生えている鬣と長い触角、長い髭で旱魃を起こす太陽を表しています。

2022年8月10日水曜日

「彭侯」


彭侯(ホウコウ)


作者ひとこと:
彭侯のデザインは、冠を被った人間の様な頭と黒い体毛の尾の無い犬の様な体という姿の精霊に描きました。彭侯は木の精霊なので、イラストの彭侯の体のあちこちが、だんだん木に変化している感じで描いてみました。

2022年8月9日火曜日

「帝江」


帝江(テイコウ)


作者ひとこと:
帝江のデザインは、袋の様な真ん丸の身体から、鳥の様な4つの翼と人間の足の様な6本足を生やした姿の神に描きました。

2022年8月8日月曜日

明日から神魔輪動界編がスタート【お知らせ】

2022年4月30日土曜日
「ウェルミヌス」

2022年8月7日日曜日
「ラレス」


「幻獣編」「シベリア周辺の地域編」「日本編」「中国編」「オセアニア編」「北米編」「中国編(2)」「悪魔・堕天使編」「日本編(2)」「インド・中国編」「オセアニア偏(2)」「日本編(3)」「仏教編」「中国編(3)」「東南アジア編」「日本編(4)」「仏教編(2)」「東南アジア編(2)」「朝鮮・中国少数民族・台湾編」「ギリシア・ローマ編」の20シリーズが終了し、明日からは21シリーズ目の「神魔輪動界編」が始まります。約100日(約3ヶ月)かけて、全100体を紹介していきます。


今回のシリーズは、今までご紹介したものと重複した妖怪・怪物・神なども含まれています。ですがイラストは異なります。リンクを記載しておくので、違いを比較してみるのも楽しいかもしれません。お楽しみに。 by ワンタ


※神魔輪動界のタイトルは、すみません、特に意味はありません。今までに描いた神魔(神様や魔物)を時間を置いてから描くと、また違った解釈になるという意味で名付けました。以前のイラストが輪廻し、別バージョンとして生まれ変わる様なイメージです。 by マゴラカ

2022年8月7日日曜日

「ラレス」


ラレス

ローマ神話に登場する霊の一種。ラレスは人家の守護霊である。死んだ人間の幽霊「レムレス」が家に棲み着いて守護霊となったものが、このラレスとなる。しかし、ほとんどの場合は、その家を最初に造った祖先の霊がラレスになると言われていた。ローマ神話においては、「メルクリウス」と「ララ」の間に生まれた息子達がラレスであるとされる。ラレスは、家の炉端のあたりに棲み着くとされている。そのため、ローマの人達は炉端付近に神棚を作り、ラレスに感謝を捧げた。しかし、宗教革命後は悪魔の様な存在として伝えられる様になり、残念な事に守護霊の面影は消え去ってしまった。

出典:
幻想世界幻獣事典(笠倉出版社)

作者ひとこと:
ラレスのデザインは、巨大なトカゲの様なドラゴンの様な姿の守護霊に描きました。

2022年8月6日土曜日

「パーン」


パーン<アイギパーン、パン>

ギリシア神話に登場する神の内の一柱。このパーンは、羊飼いと羊の群れを監視する神で、その姿は山羊の様な臀部と脚部、山羊の様な角を頭に持つ獣人の様な姿をしている。パーンの親が何者かは諸説ある。パーンの父親は「ゼウス」とも「ヘルメス」とも言われ、パーンの母親は「ニュンペー」であると言われている。「パーン」という名前は、実際には古形「パオーン(Paon)。「牧夫」の意、現代英語のpastureと同じ接頭辞」から名付けられたものだが、ギリシア語の「パン(「全ての」の意)」としばしば誤って同一視された結果、パーン神は性格と名前が誘惑的なものと思われる様になった。パーンが、怪物「テュポーン」に襲われた際に上半身が山羊、下半身が魚の姿になって逃げたエピソードは有名であるが、この姿は、低きは海底から高きは山の頂上まで(山羊は高山動物であるため)世界のあらゆる所に到達できるとされ、「全て」を意味する接頭語Pan(汎)の語源となったとも言われている。恐らく、言語上の誤解は「ホメーロス風諸神讃歌」の中の「パーン讃歌」(第19編)から始まったのだろう。讃歌によれば、パーンは「ドリュオプス」の娘、あるいはニュンペーとヘルメスの間に生まれたが、山羊の脚を持ち、頭から二本の山羊の角を生やしている、その奇妙な姿をしているパーンを見て、パーンの母親は幼いパーンを置き去りにして逃げた。ヘルメスはパーンを野兎の皮でくるんで神々のもとへ運ぶと、パーンの姿を見た神々は皆喜んだ。しかし、神々の中でも特に喜んだのは「ディオニュソス」だった。そしてパーンは「全ての神々を喜ばす」として、そこから名前を得たのだと言う。パーンには、少なくとも、原インド・ヨーロッパ語族時代においてはもう一つの名前があり、ローマ神話での「ファウヌス」であると考えられる。あるいは印欧比較神話学的な観点からは、インド神話の牧羊神「プーシャン」と語源が共通しているという説もある。どちらにしても、パーンの血統をめぐる説がいくつもある事から、パーンは太古の神話的時代に溯る神であるに違いない。パーンが「アルテミス」に猟犬を与え、「アポロン」に予言の秘密を教えたというのが本当なら、他の自然の精霊と同じく、パーンはオリュンポス十二神よりも古い神にみえる。パーンは元々アルカディアの神であって、パーンの主な崇拝者もアルカディア人だった。アルカディアはギリシア人の居住地であったが、この地のギリシア人はポリスを形成せず、より古い時代の村落共同体的な牧民の生活を送っていたので、オリュンポスの神域がパーンのパトロンになった時、ポリス生活を送る先進地帯のギリシア人は彼等の事を蔑視していた。アルカディアの猟師達は狩りに失敗した時、パーンの像を鞭打ったものである。パーンは人気のない所で、突然、混乱と恐怖をもたらす事があった。パーンのトレードマークである笛に関わる有名な神話がある。「シューリンクス」はアルテミスの侍女で、アルカディアの野に住む美しいニュンペーだった。シューリンクスは、サテュロスや他の森に住む者達に愛されていたが、シューリンクスは彼等を皆軽蔑していた。ある日、狩りからシューリンクスが帰って来るとパーンに会った。アルテミスを崇敬し処女のままでいたいと思っていたシューリンクスは、パーンのお世辞を聞かずに逃げ出したが、パーンはラドン川の土手まで追いかけて行ってシューリンクスを捕えた。シューリンクスは水中のニュンペーに助けを求める余裕しかなく、パーンがシューリンクスに手を触れた時、シューリンクスは川辺の葦になった。風が葦を通り抜け、悲しげな旋律を鳴らした。パーンはニュンペーを讃え葦をいくたりか切り取ると楽器を作り「パーンの笛」(パーンパイプ、パーンフルート、つまり古代ギリシア語でシューリンクス)と呼んだ。「エーコー」は歌と踊りの上手なニュンペーであり、全ての男の愛情を軽蔑していた。好色な神であるパーンはこれに腹を立て、自分の信者達にエーコーを殺させた。エーコーはバラバラにされ、世界中に散らばった。大地の女神「ガイア」がエーコーの肉片を受け取り、今もエーコーの声は他の者が話した最後の数語を繰り返している。エーコーとはギリシア語で「木霊」を意味する。別の伝承では、エーコーとパーンの間には「イアムベー」という娘がいた。また、パーンは「ピテュス」というニュンペーにも惚れた。ピテュスはパーンから逃げようと松の木になった。山羊は性的な多産のシンボルであったが、パーンも性豪として有名であり、しばしばファルスを屹立させた姿で描かれる。ギリシア人はパーンがその魅力により、処女や「ダフニス」の様な羊飼いを誘惑するものと信じていた。シューリンクスとピテュスでしくじりはしたが、その後、ディオニュソスの女性崇拝者である「マイナデス」をたらし込む事には成功し、乱痴気騒ぎの中で、マイナデス達を一人残らずものにした。これを達成する為、パーンは時に分身してパーン一族となった。ある時、パーンは「アポロン」と音楽の技を競う事になった。「トモーロス(トモーロス山の神。オムパレーの夫)」が審査員となった。パーンは笛を吹き、田舎じみた旋律はパーン自身とたまたま居合わせた追従者「ミダス」を大変満足させた。次いでアポロンが竪琴を奏でると、トモーロスは一聴、アポロンに軍配を上げたのである。ミダス以外の誰もが同意した。しかしながらミダスは異議を申し立て、不公平じゃないかと糾した。これに怒ったアポロンはこの様な下劣な耳にわずらわされないよう、ミダスの耳をロバの耳に変えてしまった。キリスト教文学や絵画に描かれる「インキュバス(男性型夢魔)」の悪魔風イメージ、「サタン」の角と割れた蹄のイメージは、大変に性的であるパーンのイメージから取ったものであると考えられている。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
パーンのデザインは、山羊の頭と尾、脚を持った獣人の姿の神に描きました。

2022年8月5日金曜日

「アガニッペ」


アガニッペ<アガニッペー>

ギリシア神話に登場する「ニュンペー(下級女神、精霊)」の内の一柱。アガニッペは、ヘリコン山の泉に住んでいる。この泉は詩の霊感を授ける力があり「ムーサの泉」とも呼ばれる。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
アガニッペのデザインは、口に花を咥えた魚の姿をした、泉の精霊に描きました。

2022年8月4日木曜日

「ピュトン」


ピュトン<ピュートーン>

ギリシア神話に登場する怪物、または幻獣の一種。ピュトンは、巨大な蛇の怪物である。このピュトンは雄蛇だとされるが、「ホメーロス風讃歌」の「アポローン讃歌」によると雌蛇だとされる。絵画などでは、脚のないドラゴンの様な姿で表される事もある。ピュトンは地母神「ガイア」の子供であり、母であるガイアの神託所「デルポイ」を守る番人でもあった(「ウラノス(天空神)」とガイアの娘「テミス(法・掟の女神)」がデルポイで神託を授けていたが、元々はピュトン自身が神託を授けていたとする説もある。また、ピュトンがガイアの代理として、デルポイを支配していたとも言われている)。また、「デウカリオーン」の大洪水後に残った泥からピュトンは生まれた、とも言われている。ピュトンは、デルポイの神託所をすっぽり巻ける巨体を持つとも言われている。ピュトンは後に、「アポロン」によって倒され、以降デルポイはアポロンの神託所となり、アポロンがテミスに代わって神託を下すようになった。ピュトンはまた、怪物「テュポーン」の乳母を務めていたとも言われている。ピュトンは、自分が女神「レト」の子によって死ぬという予言を受けた。そこでピュトンは、アポロンと「アルテミス」を身籠もっていたレトを追い回し、彼女を殺そうとした。一説には大地の端から端までレトを追い回したピュトンは、レトに嫉妬した女神「ヘラ」がレト抹殺のために送り込んだとも言われている。しかしレトは、主神「ゼウス」や海神「ポセイドン」らの助けによって無事出産する事が出来た。アポロンはレトから生まれた当日、または4日目で弓矢を執り、ピュトンを倒して母の恨みを晴らしたのだという。パウサニアスによれば、ピュトン退治は、アポロンとアルテミスによって行われ、ともに穢れを祓うためにアイギアレイアへ向かったとしている。アポロンは、倒したピュトンの亡骸を手厚く扱い、デルポイのアポロン神殿の聖石「オムパロス」の下の地面の裂け目に葬った。オムパロスとは「へそ」の意で、同地が世界の中心たることを示すと言う。また、ピュトンのために葬礼競技大会「ピューティア大祭」の開催を定め、新たに開いた自分の神託所の巫女にも「ピューティアー」を名乗らせた。デルポイで巫女達がトランス状態に陥るのは、地底からピュトンが吐き出す霊気によるもの、またはピュトンの死体から発生したガスによるものだとされる。異説として、ピュトンとは、テュポーンがゼウスと戦って勝利し、ゼウスの腱を切って「コーリュキオン洞窟」に隠した後に、その洞窟の番人をした「デルピュネー」の事を指しているとも言われている。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
ピュトンのデザインは、大蛇の姿をしたドラゴンに描きました。

2022年8月3日水曜日

「ボレアース」


ボレアース

ギリシア神話に登場する神の内の一柱。ボレアースは、「アネモイ」と呼ばれる風神達の内の一柱で、このボレアースは、冬を運んでくる冷たい北風の神である。ボレアースという名前は、「北風」あるいは「むさぼりつくす者」を意味する。ボレアースは非常に強力な神であり、性格は粗暴であった。ボレアースは、しばしば法螺貝を持ち、突風にうねる外套を纏い、もじゃもじゃ頭に顎鬚を生やした、翼のある老人として描写された。パウサニアスはボレアースの足が蛇になっていると記しているが、通常の絵画においては、彼は人間の足を持ち、背中に翼が付いている神として描かれている。ボレアースは馬と密接に関連付けられている。ボレアースは雄馬の姿を取り、イーリオスの王「エリクトニオス」の雌馬達との間に12匹の仔馬をもうけたと言われている。これらの仔馬は、作物を踏みにじること無く穀物畑を走り抜ける事が出来たと伝えられている。大プリニウスは「博物誌」の4章35節および8章67節において、雌馬の臀部を北風に向けて立たせれば、雄馬なしに仔馬を種付け出来るのではないか、と述べている。ギリシア人はボレアースの住居はトラキアにあると考えており、ヘロドトスとプリニウスは「ヒューペルボリア(「北風の向こうの国」の意)」として知られる、人々が幸福を完うしつつ非常な長命を保って暮らしている北方の地域について記述している。また、ボレアースは「イーリッソス河」からアテナイの王女「オレイテュイア」を略奪したとも伝えられている。オレイテュイアに惹かれたボレアースは、最初は彼女の歓心を得んとして説得を試みていた。この試みが失敗に終わると、ボレアースは生来の荒々しい気性を取り戻し、イーリッソス河の河辺で踊っていたオレイテュイアを誘拐した。ボレアースは風で彼女を雲の上に吹き上げてトラキアまで連れ去り、ボレアースはオレイテュイアとの間に二人の息子「ゼテス」と「カライス」および、二人の娘「キオネー」と「クレオパトラ」をもうけた。この時より以降、アテナイの人々はボレアースを姻戚による親類と見なすようになった。アテナイがアケメネス朝ペルシアの王「クセルクセス」により脅かされた時、アテナイの人々はボレアースに祈りを捧げ、ボレアースは暴風で400隻のペルシアの船を沈めたと伝えられている。同様の出来事がその12年前に起こっており、ヘロドトスは以下の様に記している【私はペルシアの舟が暴風により難破したというのが本当かどうか断言することはできないが、アテナイの人々はボレアースが以前に彼らを救ったようにして、この奇跡を起こしたのであると信じている。そして、アテナイの人々は故郷に帰還すると、イーリッソス河にボレアースの神殿を建造した】。オレイテュイアの略奪はペルシアとの戦争前後のアテナイで有名であり、頻繁に古甕の文様として描かれていた。これらの文様においては、ボレアースはチュニックを着込み、しばしば霜に覆われて逆立ったもじゃもじゃの髪を持つ、髭の男として描写された。オレイテュイアの略奪はアイスキュロスの失われた戯曲「オーレイテュイア」の題材となっている。より後の時代の記録では、ボレアースは「ビュート」および「リュクルゴス」の父親であり、松のニュンペーである「ピテュス」の愛人であった。

出典:
Wikipedia(「アネモイ」のページ)

作者ひとこと:
ボレアースのデザインは、体に雲を纏った風の神の姿に描きました。

2022年8月2日火曜日

「ゼピュロス」


ゼピュロス<英語「ゼファー」、フランス語・ロシア語「ゼフィール」>

ギリシア神話に登場する神の内の一柱。ゼピュロスは、「アネモイ」と呼ばれる風神達の内の一柱で、このゼピュロスは西風の神である。アネモイの中で最も温和なゼピュロスは、春の訪れを告げる豊穣の風として知られている。ゼピュロスはトラキアの洞窟に住んでいると考えられていた。ゼピュロスは異なる神話・物語の中で、幾人もの妻を持っていたと伝えられている。ゼピュロスは姉妹である虹の女神「イリス」の夫であると言われていた。また、ゼピュロスはニュンペーの「クローリス」を強引に攫ったが、誘拐後に自らの罪を悔いてクローリスを神の地位に押し上げ(神への昇格を主神に願い出て許しを得)、これによって花の春の女神「フローラ」が誕生した。このクローリスこと女神フローラとゼピュロスの間には、果実の神「カルポス」が生まれている。ゼピュロスは兄弟である「ボレアース」と、クローリスの愛を巡って争い、最後にクローリスの歓心を勝ち取ったと伝えられている。更に別の姉妹にして愛人でもあったハルピュイアの一人である「ポダルゲー」との間に、アキレウスの馬である「バリオス」と「クサントス」をもうけたとも伝えられている。現存する神話のうちで、ゼピュロスが最も重要な役割を演じるのは「ヒュアキントス」の物語である。ヒュアキントスは美貌と強壮で鳴らしたスパルタの王子であった。ヒュアキントスに恋したゼピュロスは彼を求め、また「アポロン」もヒュアキントスに恋をし、彼を求めた。アポロンとゼピュロスの二柱の神はヒュアキントスへの愛を競ったが、結果ヒュアキントスはアポロンを選び、ゼピュロスは嫉妬に狂わんばかりとなった。後に、円盤投げをしているアポロンとヒュアキントスを見付けたゼピュロスは、一陣の突風を彼らに吹き付け、落下した円盤をヒュアキントスの頭に打ち付けた。ヒュアキントスが死ぬとアポロンはヒュアキントスの血からヒヤシンスの花を創造した。「エロス」と「プシュケー」の物語では、ゼピュロスはエロスのためにプシュケーをエロスの洞窟に送り届けていた。

出典:
Wikipedia(「アネモイ」のページ)

作者ひとこと:
ゼピュロスのデザインは、口から風を吹き出している風の神の姿に描きました

2022年8月1日月曜日

「モーモス」


モーモス<モモス>

ギリシア神話に登場する神の内の一柱。このモーモスは、非難や皮肉を擬人化した神である。ヘーシオドスの「神統記」によると、夜の女神「ニュクス」が相手を必要とせずに生んだ子供であるという。キケローは「神々の本性について」の中で、幽冥の神「エレボス」とニュクスの子供の神達の内の一柱としてモーモス(クエレッラ)の名前を挙げている。散逸した叙事詩「キュプリア」によると、10年にも及ぶトロイア戦争はモーモスの建議によって起きた。すなわち、主神「ゼウス」は雷か大洪水を用いて人間を滅ぼそうとしたが、モーモスはこれに異を唱え、女神「テティス」と「ペレウス」の結婚、および絶世の美女「ヘレネー」の誕生によって大戦争を起こし、人間の数を減らす事を勧めた。モーモスは「イソップ寓話」において、非難される点がない完璧なものは存在しない、という寓話にも登場している。ゼウスが「牛」を、「プロメテウス」が「人間」を、「アテナ」が「家」を創ったとき、判定者に選ばれたモーモスは「牛は角で突くところが見えないから目を角の上に、人間は悪い奴か気付けないから心を外側に、家は悪い奴が隣に住んでもすぐに引っ越し出来ないから車の上に建てるべきだった」と非難した。ゼウスは腹を立てモーモスをオリュンポスから追放した。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
モーモスのデザインは、頭に角を生やした魔神の姿に描きました。