自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2021年12月31日金曜日

「マーライオン」


マーライオン

シンガポールの守り神。シンガポールにはマーライオンの像があり、上半身がライオン、下半身が魚の像である。像の材質は全身コンクリート製で、波を象った台の上に乗り、口からは水を吐いている。「マーライオン」という名前は、マーメイドとライオン=「Mermaid」の「maid」の部分を「lion」に置き換えた、英語語彙の造語である。11世紀にシュリーヴィジャヤ王国のサン・ニラ・ウタマ王子が対岸に見える大地を目指して航海の旅に出た。しかし、途中で海が激しく荒れて先に進む事が出来ない。王子は被っていた自分の冠を海へ投げ込むと、海は静まり無事にその大地に辿り着く事が出来た。その時、王子の目の前にライオンが現れ、王子にこの大地を治める事を許可して立ち去った。マーライオンの頭部はこの時のライオンを表している。また、マーライオンの魚の尾は、シンガポールの土地にあった古代都市・テマセック(テマセックとは、ジャワ語で「海」)を象徴している。サン・ニラ・ウタマ王子は、辿り着いたこの大地を、「ライオン(Singa)の都市(Pore)」を意味する「Singapura(シンガプーラ)」と名付けた。

出典:
Wikipedia
幻想世界幻獣事典(笠倉出版社)

作者ひとこと:
マーライオンのデザインは、ライオンの頭と魚の体という姿の幻獣に描きました。

2021年12月30日木曜日

「ニャーニュ」


ニャーニュ

ラオスの神話に登場する女神。ニャーニュは、夫である創造神「プーニュ」と共に原初の世界で水を踏みしめ、ラオスの大地を創造した。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
ニャーニュのデザインは、大きな仮面の様な頭をした女神の姿に描きました。衣の下の体はクラゲの様な体、というイメージです。

2021年12月29日水曜日

「プーニュ」


プーニュ

ラオスの神話に登場する創造神。プーニュは、妻である女神「ニャーニュ」と共に原初の世界で水を踏みしめ、ラオスの大地を創造した。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
プーニュのデザインは、大きな仮面の様な頭をした男神の姿に描きました。

2021年12月28日火曜日

「マッカリーポン」


マッカリーポン

タイの伝説に登場する樹木。マッカリーポンは、美女が果実として成っている樹木である。この樹木は雪山(ヒマラヤ辺り)の森に生えており、裸体の美少女が枝から果実の様にぶら下がっている。髪の毛によって樹木と繋がっているが、誰でもこの果実を収穫する事が出来る。このマッカリーポンの果実は1週間程で人間の子供程の大きさまで成長し、そのまま樹から落ちる。樹から落ちた後の果実は7日間しか生きられず、生きている間は妻として使えるが、7日以降は黒くなり、小さくしぼんで死んでしまい、そのまま腐敗する。絶命する時「ワクワク」という言葉を発する。マッカリーポンの果実は、悪鬼や欲深い人間の男性達によって樹からもぎ取られ、彼等は、こうしてもぎ取った果実を1週間だけの妻にしていたという。しかし、こうしてマッカリーポンの果実を妻にした男性達は、その後4ヶ月以上意識を失ってしまうという。このマッカリーポンの樹木は、神々の王者「インドラ」が創造した樹木であるという。インドラは、聖者達が煩悩を捨てる事が出来るか試す為に、このマッカリーポンを創ったのだという。

出典:
幻想動物の事典
和漢百魅缶
幻想世界神話辞典(「マカリーポン」のページ)

作者ひとこと:
マッカリーポンのデザインは、手足が樹木の枝の様になっている女性の妖精の姿に描きました。

2021年12月27日月曜日

「ハントゥ・ティンギ」


ハントゥ・ティンギ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種である。ハントゥ・ティンギという名前は「高いお化け」という意味である。しかし、もし見えてしまった場合は、病気になってしまう。ハントゥ・ティンギはジャングルの奥に棲んでいる巨人の妖怪である。ハントゥ・ティンギは上半身だけで下半身のない大きな怪物の姿をしており、その身長は約3m程、上顎から歯が二本だけ生えている。このハントゥ・ティンギは、ジャングルの奥で木を倒す音をさせる事がある。しかし、木を倒す音のした方に行ってみても何も起こっていない。また、ハントゥ・ティンギが横たわろうとすると巨木の倒れる様な音がするが、大抵、そのハントゥ・ティンギの姿を人間の目からは見る事が出来ない。この様に音だけを立てるハントゥ・ティンギは、いわば幻聴を引き起こす妖怪である。また、ハントゥ・ティンギは川から現れる事もあるという。ハントゥ・ティンギが川から出て来る時は、まず影だけしか見えず、次第に川の水上を歩いているハントゥ・ティンギの姿が見えてくるという。

出典:
幻想動物の事典
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
ハントゥ・ティンギのデザインは、地面から生えている様に上半身だけで移動している魔物の姿に描きました。

2021年12月26日日曜日

「アナンタボガ」


アナンタボガ

インドネシアのバリ島やジャワ島の神話、伝説に登場する龍。アナンタボガは龍族の王(龍王)で、地下の冥界を支配している。アナンタボガの妻は「デウィ・ナガギニ」という。アナンタボガという名前は「無限の富」という意味である。アナンタボガは、地球の7層に渡って君臨する「サン・ナガラジャ(蛇の大王)」であるという。アナンタボガは、世界の始まりに唯一存在していた宇宙蛇であった。やがて、アナンタボガの瞑想によって、宇宙亀「ベダワン」が創り出され、そのベダワンの甲羅の上に2匹の蛇と、地下世界の蓋である黒い石が載っていた。また、ある時、アナンタボガの流した涙が卵に変わり、その卵から美女「デヴィ・スリ」や、豚(猪)の魔物「サン・カラブアット」、「サン・ブドバイ」が生まれた。

出典:
幻想世界事典(「アンタボガ」のページ)
幻想世界神話辞典(「アンタボガ」のページ)
幻想動物の事典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
アナンタボガのデザインは、背中に亀を乗せている大蛇の姿に描きました。

2021年12月25日土曜日

「トゥハ・シヘイ」


トゥハ・シヘイ

インドネシアのニアス島の神話に登場する、世界最初の生命にして、根源となった原初の生命。トゥハ・シヘイは、至高神「ロワランギ」が創造した原初の存在で、トゥハ・シヘイは卵状の土の塊から成った。トゥハ・シヘイは死後、トゥハ・シヘイの口から、火と煙の木が生じ、心窩からはトラアの木が生え、このトラアの木から人類が発生した。また、トゥハ・シヘイの右目からは太陽、左目からは月が誕生した、と神話では語られている。また別の説では、シハイ(トゥハ・シヘイ)は、原初の神である「シラオ」から造られたという。シハイ(トゥハ・シヘイ)の心臓から世界樹が生え、右目は太陽に、左目は月になったとも言われている。

出典:
神魔精妖名辞典(「シハイ」のページ)
神様コレクション(「シハイ」のページ)
幻想動物の事典
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
トゥハ・シヘイのデザインは、卵から生まれた赤子の様な姿に描きました。イラストの卵(卵状の土の塊)は宇宙卵のイメージです。宇宙が生まれた原初に産まれた存在、というイメージで描きました。

2021年12月24日金曜日

「チャロンアラン」


チャロンアラン

インドネシアのバリ島に伝わる舞踊劇の一つ「チャロナラン」や様々な伝説に登場する強大な魔力を持った魔女。バリの王国の王妃であったチャロンアランは、魔女である事が王にばれて、娘共々、王国を追放されてしまった。やがて王が死んで自由を取り戻したチャロンアランは、太后として王国に戻り、バリをその手中におさめた。しかしチャロンアランは、亡き王にされた仕打ちを未だに忘れ去っておらず、その恨みを王子「エルランガ」に果たそうと思った。この時エルランガは、その才覚によって、ジャワの王国の王になっていた。チャロンアランとエルランガの確執はやがてバリ対ジャワの戦争にまで発展した。チャロンアランは魔女「ランダ」に変化すると、使い魔である「レヤック」をジャワに放って、ジャワの国土に疫病や災害をまき散らした。エルランガはバリに軍勢を送ってチャロンアランが変化したランダを討ち取ろうとするが、魔力も神の加護もない身ではとうてい勝ち目が無かった。ランダは勝利を目前にして喜び、辺りを踊り回った。一方、形勢が不利なエルランガは、秘かに別の策を考えていた。チャロンアランには娘が一人いたが、彼女の親であるエルランガが恐ろしいために、この娘には誰一人として言い寄ろうとする男はいなかった。そこでエルランガは、とある若者をバリの宮廷に送って、チャロンアランの娘と親密な仲にさせて、魔女チャロンアランの秘密をうまく探り出させたのである。こうしてチャロンアランの秘密を手に入れたエルランガは、今度は僧侶「ムプ・バラタ」をバリに送り込んだ。ムプ・バラタは、若者が探り出したチャロンアランの秘密の情報をもとに魔女チャロンアランの魔力を封じ、呪文によってランダ(チャロンアラン)を滅ぼしたのである。しかしこれでは、魔女の怨念がまたいつか悪霊として復活してくるかも知れない。そこでムプ・バラタは再び呪文によってランダ(チャロンアラン)の心臓を動かし、彼女を蘇らせた。蘇ったランダ(チャロンアラン)に、ムプ・バラタは事の道理を説き、彼女に悔い改めて懺悔するように言う。ムプ・バラタにそう言われて、自らの一生を振り返ったランダ(チャロンアラン)は、死に望んで改心し、呪文から解放されて天界へと旅立ったのである。

出典:
幻想動物の事典
幻想世界の住人たちⅡ(新紀元社)

作者ひとこと:
チャロンアランのデザインは、豪華に着飾った后の姿をした魔女に描きました。

2021年12月23日木曜日

「チュルルック」


チュルルック<チェルルック>

インドネシアのバリ島に伝わる魔物、または悪霊の一種。チュルルックは、魔女「ランダ」の使い魔であるという。チュルルックは長い髪を生やし、真っ白な顔に剥き出しの歯と歯茎を特徴とした姿をしている。また別の説では、チュルルックは炎を身に纏っている小鬼の様な姿で描かれる事もあるという。

出典:
KEIのお城とゲームの写真館
G’s Laboratry(「悪魔召喚研究所」内の「真・女神転生 悪魔事典」
ピクシブ百科事典(「チェルルック」のページ)

作者ひとこと:
チュルルックのデザインは、腕が長い魔物の姿に描きました。

2021年12月22日水曜日

「ニ・カロン」


ニ・カロン

インドネシアのバリ島に伝わる魔女。ニ・カロンは、魔女「ランダ」の配下の魔女である。ニ・カロンは、ざんばらの長髪に大きな口、その口の周りには髭も生えている。また、鼻は天狗の様に長い鼻である。ニ・カロンの主であるランダが、宿敵である神獣「バロン」に倒されると、そのランダに仕えていたニ・カロンが、新たなランダになるという。またニ・カロンは、魔女「チャロンアラン」の召使いであるとも、「ダーリ・クリシュナ」の召使いであるとも言われている。

出典:
幻想動物の事典
KEIのお城とゲームの写真館
G’s Laboratry (「悪魔召喚研究所」内の「真・女神転生 悪魔事典」のページ)

作者ひとこと:
ニ・カロンのデザインは、長い鼻を持った悪魔の様な姿の魔女に描きました。

2021年12月21日火曜日

「レヤック」


レヤック

インドネシアのバリ島に伝わる魔物、または悪霊、または魔女の一種。レヤックは、魔女「ランダ」に仕えている悪霊である。レヤックは異常に長い舌と大きな牙を持った姿をしている。このレヤックは、変身能力を持った食人鬼で、犬や豚などの家畜や、美しい乙女、はては自動車などにも化けている事があるという。しかし、レヤックが変化したものは、様子がどこか本物と違っているので、よく気をつければ見分ける事が出来るという。レヤックの好物は人間の血や内臓で、特に赤ん坊や妊婦の血や内臓、肉を好む。レヤックは、赤ん坊や妊婦の血肉を狙って、内臓を垂らした生首の姿に変身して、獲物となる赤ん坊や妊婦を探して飛び回るという。またレヤックは、墓地を徘徊して死体を食べる事もある。また、時にレヤックは人間に憑依して、憑依した人間を操る事もある。また、特定の病気や異常死などはレヤックの仕業だとして、人々から恐れられている。この様なレヤックが引き起こす不幸に対しては、呪術医が対処するが、レヤックの背後にいるランダの力は強大であるため、レヤックに対して復讐する事は避けられるという。

出典:
ピクシブ百科事典
Wikipedia
幻想世界の住人たちⅡ(新紀元社)

作者ひとこと:
レヤックのデザインは、牙の生えた大きな口と長い舌を持った鬼女の様な姿の魔物に描きました。

2021年12月20日月曜日

「ラルン」


ラルン

インドネシアのバリ島の伝説に登場する魔女。ラルンは、「ランダ」の化身である魔女「チャロンアラン」の弟子である。ラルンはチャロンアランの弟子でありながら、師であるチャロンアランに比肩する魔力を有しているとも言われている。ラルンは、赤子の生き血を吸い魔力を保つという。また、ラルンは、若く美しい女性や、虎や鳥の姿をとる事もあると言われている。バリ舞踊「チャロナラン」では、ラルンはランダ(チャロンアラン)と同じ様な仮面で演じられるが、ランダは白い顔、ラルンは赤い顔であるという。

出典:
幻想世界事典
神様コレクション
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ラルンのデザインは、チャロンアランとの関係性から、チャロンアランの弟子、または従者の様な魔女、というイメージで描きました。

2021年12月19日日曜日

「ペレシト」


ペレシト

マレーシアに伝わる妖怪、または魔物、または妖精の一種。ペレシトは、呪術師に仕える使い魔の一種である。このペレシトはコオロギ、または尖った頭のバッタの姿をしていると言われている。呪術師に仕える使い魔であるペレシトは、呪術師の命令に従って、夜間になると相手の人間に悪戯を仕掛けるのだという。またペレシトは、同じく呪術師に仕える使い魔である「ポロン」と連携して、相手の人間に害を成す事もあるという。また別の説では、ペレシトは、呪術師に仕える使い魔であるポロンの使い魔であるとも言われている。ポロンは自らの使い魔としてペレシトを従えており、ポロンとペレシトは呪術師の命令に従って共に人間を襲うとも言われている。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ、「リオック」のページ)
神様コレクション
図解 吸血鬼(新紀元社)

作者ひとこと:
ペレシトのデザインは、コオロギの姿の魔物に描きました。

2021年12月18日土曜日

「スンダン・ボロン」


スンダン・ボロン

インドネシアに伝わる幽霊の一種。スンダン・ボロンは美しい長い髪を持った女性で、長い白いドレスに身を包んでいるという姿をしている。ドレスを着ている為一目では分からないが、実は彼女の背中には大きな穴がぽっかりと空いている(別の説では、胴に風穴が開いているとも言われている)。スンダン・ボロンは妊娠中に死んだ女性がなる幽霊とされており、彼女の背中の穴は、赤ん坊が墓の中で背中を突き破って産まれ出た時の穴であると言われている。スンダン・ボロンは生きている人間の男性を誘惑する。男性を誘惑する時、背中の穴は長い黒髪や、着ている白いドレスで隠している。スンダン・ボロンに誘惑された男性は、最初は普通の女性だと思っているが、彼女の背中の穴に気付き、相手の女性がスンダン・ボロンである事が分かる。また、スンダン・ボロンの容姿に魅了された男性が、スンダン・ボロンだと気付かずに彼女にアプローチしてくると、彼女は突然背中を男性に向けて、その穴の開いた背中を露わにして、相手を驚かせる事もある。スンダン・ボロンは、人間の幼い子供を攫って行く事もある。また別の説ではスンダン・ボロンは、強姦されて自殺した女性が幽霊になったものであるとも言われている。

出典:
ファンタジィ事典(「スンデル・ボロン」のページ)
ピクシブ百科事典(「ポンティアナ」のページ)
Wikipedia(「ポンティアナック(伝承)」のページ)

作者ひとこと:
スンダン・ボロンのデザインは、白いドレスに身を包み、手に長い爪を生やした女性の妖怪の姿に描きました。

2021年12月17日金曜日

「アンジン・アジャク」


アンジン・アジャク

インドネシアのジャワ島に伝わる妖怪、魔物、または幻獣の一種。アンジン・アジャクは人狼である。悪人が夜間に狼に変身して、夜中に人間を襲って喰ってしまうというものである。別の説では、アンジン・アジャクは犬人間であるという。アンジン・アジャクは昼間は人間であるが、夜になると犬に変身して人間を襲って喰ってしまうとも言われている。

出典:
神魔精妖名辞典
幻想動物の事典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
アンジン・アジャクのデザインは、狼の頭を持った魔物の姿に描きました。

2021年12月16日木曜日

「ブサウ」


ブサウ

フィリピンに伝わる妖怪、または魔物の一種。ブサウは、人間の死体を盗み、盗み出した人間の死体を食べる妖怪で、西洋でいう所の食屍鬼「グール」の様な妖怪である。昼間は普通の人間の姿をしていて、人間社会の中に溶け込んで生活をしている(畑を耕し家畜を飼って生活をしている普通の人間として人間達の中に溶け込んでいるという)。しかし、夜になると本性を現し、墓地や事故現場から人間の死体を盗み出そうとする。ブサウは、死体を盗み出す時に、人間の死体を豚に変身させて運び出す。そして、代わりにバナナの木の幹を死体に変身させて置いておく。そうしてまんまと盗み出した人間の死体をブサウは食べてしまう。またブサウは、夜間に盗んだ人間の死体を、昼間に調理して、人々に豚肉だと偽って振る舞ったりする。うっかり、その肉を食べてしまうと、その人間もブサウになってしまう。

出典:
ファンタジィ事典
ピクシブ百科事典(「アスワング」のページ)

作者ひとこと:
ブサウのデザインは、手足や手足の指が異様に長い、爬虫類人間の様な姿をした魔物に描きました。

2021年12月15日水曜日

「ポロン」


ポロン

マレーシアに伝わる妖怪、または魔物の一種。ポロンは、呪術師が使う使い魔の一種である。このポロンは、殺害された人間の血から創られる人造の女性の小人である。こうして呪術師によって創られたポロンは、呪術師自身の血で育てられる。ポロンも「ペレシト」というコオロギの姿をした使い魔を従えており、ポロンとペレシトは呪術師の命令に従って、共に人間を襲うという。別の説では、ポロンは血から創られる、球状の姿をした使い魔であるとも言われている。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
図解 吸血鬼(新紀元社)

作者ひとこと:
ポロンのデザインは、両手がコウモリの様な翼になっている女性の魔物の姿に描きました。イメージとしては、西洋の使い魔やインプといった感じにしてみました。

2021年12月14日火曜日

「バルバル」


バルバル

フィリピンに伝わる妖怪、または魔物の一種。このバルバルは、葬儀の間にこっそりと死体を盗み出そうとする妖怪である。そこで人々は、葬儀の間トランプなどをして夜更かしをし、常に棺桶の側にいて、バルバルに死体を盗まれないように見張る。バルバルはバルバルで、棺桶から死体を盗み出す際に、死体を盗んで空になった棺桶に、代わりにバナナの木の幹を死体に変身させて入れておく。こうして死体がなくなった事を周りの人々に悟られないようにする。こうしてまんまと死体を盗み出したバルバルは、その死体を食べてしまうのだという。

出典:
ファンタジィ事典
ピクシブ百科事典(「アスワング」のページ)

作者ひとこと:
バルバルのデザインは、このバルバルが人間の死体を盗み食べてしまう魔物だというので、日本や中国に伝わる魍魎をイメージした姿に描いてみました。

2021年12月13日月曜日

「ティクバラン」


ティクバラン

フィリピンに伝わる妖怪、魔物、または幻獣の一種。ティクバランは、馬の頭に人間の胴体、そして馬の足という半人半馬の姿をしている(別の説ではティクバランは、半人半鳥の姿をしているとも言われている)。このティクバランは、真夜中に徘徊して、人間の女性と出会うとレイプする。ティクバランに襲われた人間の女性は、更にティクバランを産み落とすという。この様にティクバランは、自身の種族を増やす為に人間の女性を襲う。また、ティクバランは、山や森で旅人を迷わせる事もある。ティクバランは悪戯好きな一面を持ち、人間に、普通では考えられない様な嘘を実しやかに吹き込んだり、信じさせたり、時には人間を発狂させる事もあるという。言い伝えによると、お天気雨が降っている時は、ティクバランが結婚式を挙げているのだ、と言われている。馬がフィリピン諸島に到来したのはスペインの進出時である為、このティクバランの半人半馬のイメージは、原住民に夜を恐れさせる為にコンキスタドーレスによって広められたという説がある。

出典:
ピクシブ百科事典
Wikipedia(「フィリピンの神話上の生き物」のページ)

作者ひとこと:
ティクバランのデザインは、直立二足歩行をしている馬の様な姿の魔物に描きました。

2021年12月12日日曜日

「ショコイ」


ショコイ

フィリピンに伝わる妖怪、魔物、または幻獣の一種。ショコイは男性の人魚、または半魚人であると言われている。ショコイは全身が鱗で覆われた人間に似た姿をしており、手足には水かきがある(別の説では、下肢は魚の尾鰭であるとも言われている)。このショコイは鰓を持ち、鰓呼吸である。またショコイは、長く緑色をした触手を生やしている。ショコイは海中に棲息しており、その性格は獰猛。食性は肉食性で、人間を海中に引きずり込んで貪り喰うという。

出典:
犬のクンクンby河村賢一
ピクシブ百科事典(「フィリピンの妖怪」のページ)
Wikipedia(「フィリピンの神話上の生き物」のページ)

作者ひとこと:
ショコイのデザインは、人魚の様な怪物の姿に描きました。頭髪の様に頭から無数の触手が生えています。

2021年12月11日土曜日

「エクエク」


エクエク

フィリピンに伝わる吸血鬼の一種。エクエクは翼を生やした人型の怪物で、口には嘴がある。このエクエクという怪物は、血と肉を求めており、夜中に獲物を探して飛び回る。エクエクの口にある嘴は広がった嘴である。夜中、獲物を求めて飛び回るエクエクは、時に大型の鳥やコウモリに変化して飛び回る事もある。エクエクは寝ている妊婦を探し、獲物となる妊婦を見つけると、嘴を長く伸ばして、膣の中に挿し込むと、胎児の血を吸いとって殺してしまう。エクエクという名前は、この怪物が「エクエク」と鳴き声を上げる事から名付けられたが、不思議な事に、エクエクが遠くで鳴いている時に、その鳴き声は大きく聞こえ、逆にエクエクが近くで鳴いている時には、その鳴き声は微かにしか聞こえない。こうしてエクエクは、鳴き声が小さくなったからと言って、エクエクが遠くに去って行ったと獲物に油断させるわけである。この伝承と少し違った特徴を持った吸血鬼としてもエクエクは伝わっている。それによると、エクエクは半人半鳥の吸血鬼で、夜中に鳥やコウモリに変化して闇夜を飛び回る。民家の屋根の隙間から、まるでゾウの様に長く伸ばした鼻を、民家の中にいる妊婦の膣内に挿入し、「エクエク」と鳴き声を発しながら、胎児の生き血を啜るとも伝わっている。またエクエクは、長い舌で妊婦の中の胎児の血を「エックエックエック」と音を立てて吸って殺してしまう吸血鬼であるとも伝わっている。

出典:
ファンタジィ事典
犬のクンクンby河村賢一
ピクシブ百科事典(「アスワング」のページ)

作者ひとこと:
エクエクのデザインは、両手がコウモリの様な翼になっている魔物の姿に描きました。獲物を襲う時は、鼻がゾウの鼻の様に長く伸びて、妊婦の膣内に挿入するイメージです。

2021年12月10日金曜日

「バンファイパヤーナーク」


バンファイパヤーナーク

タイ東北部のノーンカーイ県およびウボンラーチャターニー県、ラオスのヴィエンチャン県のメコン川上で見られる火の玉。この火の玉は水面からすぐに数百メートルまで上昇し消える。火の玉は赤みを帯び、大きさは火花の様なものから、最大、バスケットボール大のものまで様々である。報告された火の玉の数は、一晩に数十から数千と幅がある。地元では、この火の玉は「ナーガ」による現象であると信じられており、陰暦11月の満月の夜には祭りが行われている。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
バンファイパヤーナークのデザインは、顔のある火の玉の姿に描きました。

2021年12月9日木曜日

「ペナンガラン」


ペナンガラン<ポンティアナク>

マレーシアに伝わる吸血鬼の一種。ペナンガランは、自由に空を飛び回る女性の首で、首の下には胃袋や内臓をぶら下げているという姿をしている。ペナンガランという名前は「tanggal(タンガル)[切り離す]」という語に由来する。ペナンガランは夜空を飛ぶ際に、内臓を蛍の様に光らせて飛び回り、その飛び回る様はまるで火の玉の様に見えるという。このペナンガランは、黒魔術を実践する魔女が修行の末に姿を変えたものであり、ペナンガランは日中、普通の人間の女性として暮らしている。このペナンガランになるための儀式として、まずお酢を湯船に張って、その中に身体を沈め、頭だけを出して瞑想をする。こうすると、やがてペナンガランになれるのだという。日中ペナンガランは、普通の人間の女性として生活しているが、夜間ペナンガランの姿になって活動すると、その時、また臓器を酢に浸す必要がある。だから、ペナンガランは常に酢の匂いがする。日中、普通の人間の女性として生活していても、その身体から漂う酢の匂いで正体がばれる事もあるという。夜間、吸血鬼ペナンガランが狙うのは妊婦と胎児で、高床式の伝統的なマレーシアの家では、ペナンガランは床下に潜り込み、そこから長い舌を伸ばして妊婦と胎児の血を吸う。このためマレーシアでは、女性が妊娠すると、パンダナスというトゲのついた植物の葉を散らしたり、割れたガラスを撒いて、妊娠の身をペナンガランの魔の手から守ったという。これらのトゲやガラスがペナンガランの臓器を傷付ける為、ペナンガランは近づけないのだという。また、枕の下にハサミを入れるなどの予防策も知られている。ペナンガランは首と内臓の姿になって外出している時、残った身体はそのまま家に置いてきているので、臓器が抜け出した穴にガラスの破片を入れたり、残っている身体を燃やしてしまえば、日の出と共にペナンガランは死んでしまうという。また、身体の向きを変えておくと、戻って来た時に前後を間違えてくっついてしまい、次の日には正体がばれるという方法も伝わっている。また、ペナンガラン誕生について、別の話も伝わっており、ペナンガランは、人間であった頃、助産婦であったという。この助産婦は魔力を欲していた。魔力を得るために彼女は悪魔と契約した。しかし「40日間肉を食べない」という悪魔との契約を破ってしまった為、彼女は悪魔に呪われて吸血鬼ペナンガランという今の姿にされてしまったのだという。

出典:
ファンタジィ事典
ピクシブ百科事典
Wikipedia

作者ひとこと:
ペナンガランのデザインは、伝承通り、首の下に内臓をぶら下げている女性の吸血鬼の姿に描きました。イラストのペナンガランは、大きな耳を翼にして羽ばたかせながら飛び回るイメージです。

2021年12月8日水曜日

「オラン・イカン」


オラン・イカン

インドネシア東部の諸島・カイ諸島に伝わる幻獣、または未確認動物の一種。「オラン・イカン」という名前は、マレー語でオランは「人」、イカンは「魚」という意味で、このオラン・イカンは人魚の類であるという。このオラン・イカンを太平洋戦争中に目撃した日本兵がいた。1943年、島民に捕獲されたオラン・イカンの死体を観察した軍曹の話では、そのオラン・イカンは身長1.5m、体重65kg弱 赤茶色の頭髪が肩まで伸びている。広い額、ペチャ鼻、小さな耳を持つ人間似の顔。しかし、口が魚の様で、手足には水かきがある、という姿をしていたという。

出典:
本当にいる世界の「未知生物」案内(笠倉出版社)

作者ひとこと:
オラン・イカンのデザインは、頭髪が生えており、体にフジツボなどがくっついている半魚人の様な姿に描きました。

2021年12月7日火曜日

「アフール」


アフール

インドネシアのジャワ島に伝わる幻獣、または未確認動物の一種。アフールは、体長が1.37mで、翼長が3.6mもある巨大なコウモリの様な姿をした生き物で、全身が黒灰色の体毛に覆われており、猿の様な人間の様な顔で、黒く大きい目を持っている。翼になっている腕には大きな爪が生えているという。このアフールは、ジャングルの最も奥深い場所に棲息していると言われている。アフールは夜行性で、昼間はジャングルの奥深い場所にある滝の裏にある洞窟に棲んでおり、夜になると洞窟から出て飛び回り、食料となる魚を川で捕らえて食べているという。また、別の説によると、アフールの生態について、アフールの雄は単独で行動するが、雌は社会的な行動を取り、雄も成熟した雄になるまでは雌の社会の中で行動を伴にするという。アフールの食性については肉食で、魚をはじめ猫から人間までの広い範囲の動物を食べるとされている。なお、アフールが獲物を捕らえる時は、森の中で逆さになって獲物を待ち、音によって獲物の動きを捕捉し、獲物を巨大な翼で包み込むと同時に牙で獲物の頸部に噛み付いてとどめを刺すとも言われている。この「アフール」という名前は、この生き物が「ア・フール」と聞こえる、非常に美しく大きな声で鳴く事から名付けられた。

出典:
ピクシブ百科事典
珍奇ノート

作者ひとこと:
アフールのデザインは、猿の様な顔をしたコウモリの姿の怪物に描きました。

2021年12月6日月曜日

「トヨール」


トヨール

マレーシアで伝承されている、死んだ赤ん坊を呪術師が吸血使い魔に変化させた存在。トヨールの外見は頭が大きい赤ちゃんの様で、白濁した眼と緑色の肌を持つ。またトヨールは大きな耳を持っているという伝承もある。呪術においては、黒魔術師が闇で売買される死んだ赤ん坊を材料にして、ミイラの「トヨール像」を作成し、このトヨール像に毎朝コップ一杯のミルク(もしくは呪術師の関係者である女性の母乳)を捧げる事で、使い魔のトヨールを使役する事が出来ると信じられている。またトヨールは赤ん坊が素体なので、おもちゃやお菓子を捧げるのも良いという。また、黒い蝋燭を掲げて、香を焚きながら呪文を唱えると共に、呪術師自身の血をミイラの「トヨール像」にかけてやると良いとも言われている。また、呪術師の関係者が新婚の場合は、 夜明けに新婦の足の指からトヨールに血を吸わせる事で、そのトヨールをより上位の使い魔にする事が出来るとされている。呪術師によって使役されたトヨールは、どのような場所にも侵入し、相手の人間に悪戯をする。ひどい時には相手の人間を殺害する事もある。またトヨールは侵入した場所から金品を盗む事も出来るので、トヨールを使役する呪術師はどんどん金持ちになっていく。このトヨールの窃盗には、金品の下に針を置く、もしくは鏡の下に金品を置くという対策をとると良い。トヨールは針や鏡を恐れて金品に近づけない為、被害を予防出来るとされている。トヨールと呪術師の契約が切れた場合には、呪術師がトヨールを墓地に埋めたり、海に遺棄する事が多いという。実際ビンに入った真っ赤な目を持った「トヨール像」が漁師によって発見され、マレーシアの州立博物館に寄付されたが、関係者の周囲で不幸が続いた事から、呪術師の助言で「トヨール像」は再び海に廃棄されたという。

出典:
ピクシブ百科事典

作者ひとこと:
トヨールのデザインは、頭の大きい赤ん坊の姿の魔物に描きました。

2021年12月5日日曜日

「ハントゥ・ジン」


ハントゥ・ジン<アントゥ・ジン>

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に居住する民族・ビダユ族に伝わる精霊の一種。ハントゥ・ジンは「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種である。ビダユ族に伝わるハントゥ・ジンは、人間に憑依する精霊である。普段ハントゥ・ジンは森の穴の中に棲んでいるが、病気の人や、酔って放心状態になっている人が近付くと、ハントゥ・ジンは、そのような人に取り憑いてしまう。ハントゥ・ジンが取り憑いてしまった人は、うまく言葉が喋れなくなり、身体も硬く動きにくくなる。霊感がある人が見ると、ハントゥ・ジンとハントゥ・ジンに取り憑かれている人が二重に見えるという。ハントゥ・ジンに取り憑かれてしまうと、何もしないままではハントゥ・ジンは身体から出て行ってくれる見込みはないので、呪術師に頼むしかない。このハントゥ・ジンは巨人のお化けであると言われており、全身毛だらけの巨大な化け物であるという。森の中で木が倒れる音がして、そこに行くとハントゥ・ジンがいるとも言われている。

出典:
幻想動物の事典
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・ジンのデザインは、長い毛が生えている頭と両手だけの姿の精霊に描きました。イメージとしては、人間の目に見えない時と半透明の時とがある生態を持っている精霊という感じです。

2021年12月4日土曜日

「ハンプバック」


ハンプバック

マレーシアに伝わる邪悪な精霊、または魔物、妖怪の一種。このハンプバックは、角の様に長くピンと伸びた耳と耳まで裂けた口を持ち、うなじから背中にかけて鋭いトゲが生えた姿をしている。見るからに邪悪な顔つきで、西洋で言われる「悪魔」に似ている。このハンプバックは、長い間人が住むことなく放置された古い空き家に出現する。ハンプバックは身軽で、空き家の中を動き回っている。この空き家に足を踏み入れた人間がいると、ハンプバックは襲い掛かり、即座に捕まえて、その捕まえた人間の背中の背骨を捻じ切ってしまう。また、ハンプバックの中には、ジャングルの木々の上に棲んでいるものもおり、こちらは自身が棲み処としている木の根っこを歩いたり、跨いだりする不届き者がいると、その不届き者の背中を襲って、腎臓が痛む慢性的な病を患わせてしまうという。

出典:
ピクシブ百科事典
神統録@ウィキ

作者ひとこと:
ハンプバックのデザインは、耳まで裂けた大きな口、背中に生えたトゲ、ピンと伸びた耳という姿の魔物に描きました。

2021年12月3日金曜日

「ワン・ハンデッド」


ワン・ハンデッド

マレーシアに伝わる妖怪の一種。ワン・ハンデッドは低い陸に棲んでいる妖怪で、人間から色々な事を学びたがっている。その為、人間と出会うと、ワン・ハンデッドは笑って、その人間に付いて来る。ワン・ハンデッドに捕まってしまうと、その人間の姿は他の人間達から見えなくなり、ワン・ハンデッドと、その捕まった人間だけがお互いの姿を見る事が出来る様になってしまう。ワン・ハンデッドに捕まってしまった時は、ワン・ハンデッドが満足する様な話をすれば、すぐに解放してくれる。しかし、ワン・ハンデッドが満足しないと、満足するまでなかなか帰してもらえない。下手をすると一生ワン・ハンデッドに捕らわれたままになってしまう事もある。一説にはワン・ハンデッドは女性にモテる方法を知ろうとして、それを人間から学びたくて人間を攫うのだとも言われている。このワン・ハンデッドは、胸から腕が生えている姿をしているとも言われている。

出典:
アリアドネの意図
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ワン・ハンデッドのデザインは、ぼーっと口を開けている蛙の様な姿をした妖怪に描きました。

2021年12月2日木曜日

「ビディ」


ビディ

マレーシアに伝わる妖怪の一種。ビディは川に毒のおしっこをする。ビディの毒のおしっこが含まれている川に入った者は、腹から下が痛くなる。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ビディのデザインは、沢山の目玉が集まった大きな一つ目を持った妖怪の姿に描きました。腹の下から垂れ下がっている水の雫の連なったような装飾は、毒のおしっこをイメージしてみました。

2021年12月1日水曜日

「ハントゥ・ショコレール」


ハントゥ・ショコレール<アントゥ・ショコレール、マントス・プレー>

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。このハントゥ・ショコレールは、人間の性的な器官を食べる妖怪である。ハントゥ・ショコレールには男女があり、女性のハントゥ・ショコレールは人間の男性の睾丸を食べ、男性のハントゥ・ショコレールは人間の女性の乳首を食べる。ただ、これは「食べる」といっても物理的なものではなく、器官の内部に悪影響を与えるようなものである。ハントゥ・ショコレールに睾丸を食べられてしまうと、しばらくして、その人間の睾丸が膨らみだし、ハントゥ・ショコレールに乳首を食べられた場合は、その人間の胸が腫れてくる。ハントゥ・ショコレールは、ただ人間を脅かすために睾丸を膨らませたり、胸を腫れさせたりする時と、復讐のために睾丸を膨らませたり、胸を腫れさせたりする時があるという。ハントゥ・ショコレールの姿はよく分からないが、髪の毛は白く、爪は赤いと言われている。ハントゥ・ショコレールは主にスコールなどが降った後の夕方に出現する。ハントゥ・ショコレールが現れる時は、鶏の鳴き声の様なけたたましい音と共に現れるという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ハントゥ・ショコレールのデザインは、四つの目を持った妖怪の姿に描きました。

2021年11月30日火曜日

「ナーン・ターニー」


ナーン・ターニー

タイの伝承に登場する、神々、精霊、妖怪、幽霊たちの総称である「ピー」の内の一種。ナーン・ターニーは、バナナの樹に宿っている精霊である。この精霊は「クルアイ・ターニー(リュウキュウバショウ)」という、成長が早く幹が太くなるが、野生に近いために種が多く食べるのに適さない種類のバナナの樹に宿っている。ナーン・ターニーは、美しい女性の姿をした精霊である。ナーン・ターニーは、柔らかな印象で見る者が癒されるバナナを思わせる色彩の衣装で身を包んでおり、ナーン・ターニーの体からはバナナの花の様な良い香りがするという。このナーン・ターニーは、宿っているバナナの樹を勝手に切るなど無礼な事をしなければ、特に人間に害はないと言われているが、人間の男性はナーン・ターニーに気を許すと、この精霊に精気を吸われ、そのまま死後の世界に連れて行かれてしまうとも言われている。またかつては、このナーン・ターニーは人々から敬遠の対象になっていたという。また一説には、このナーン・ターニーは土地の女神でもあるという。

出典:
ピクシブ百科事典
幻想世界神話辞典
神様コレクション

作者ひとこと:
ナーン・ターニーのデザインは、剥いたバナナの様な下半身を持つ女神の姿に描きました。

2021年11月29日月曜日

「アリンビ」


アリンビ

インドネシアのジャワ島に伝わる女巨人。アリンビは、神話や伝説に題材をとったワヤンと呼ばれる伝統的な劇の登場人物である。アリンビと、アリンビの夫である戦士「ビマ」の息子は英雄戦士で、この息子は魔法の上着の助けによって空を飛ぶ事が出来る。

出典:
幻想動物の事典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
アリンビのデザインは、鳥の嘴の様なマスクを着けた女性の巨人の姿に描きました。

2021年11月28日日曜日

「キマット」


キマット

フィリピンのルソン島の北西部の山岳地帯に暮らすティンギアン族の信仰や伝承に登場する幻獣、または神獣。キマットは、空に棲んでいる犬である。このキマットは雷神「カダクラン」の忠犬である。雷神であるカダクランの忠犬であるキマットは閃光を司っている。カダクランの命令により、キマットは空から地上の家でも樹木でも人間にでも噛みつく。これが落雷である。

出典:
神魔精妖名辞典
神様コレクション
アリアドネの意図(「カダクラン」のページ)
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
キマットのデザインは、口から稲光を吐き出している犬の姿の怪物に描きました。イラストでは、日本の「雷獣」のイメージも入っています。

2021年11月27日土曜日

「ピー・プライ」


ピー・プライ<ピー・プラーイ>

タイの伝承に登場する、神々、精霊、妖怪、幽霊たちの総称である「ピー」の内の一種。ピー・プライは、産褥死した女性がなる悪霊である。このピー・プライは大変気性が荒く、誰彼構わず危害を加える悪霊であるという。ピー・プライは、生きている人間であれば、無差別に襲いかかり、取り殺す悪霊である為、大変恐れられている。

出典:
幻想世界神話辞典
神様コレクション
Wikipedia(「ピー信仰」のページ)

作者ひとこと:
ピー・プライのデザインは、女性の怪物の姿に描きました。

2021年11月26日金曜日

「ジュリック」


ジュリック<ジュリク>

インドネシアのジャワ島西部に居住する民族・スンダ族に伝わる伝説に登場する、空を飛ぶ怪物。ジュリックは凶暴な怪物で、蛇やドラゴンに似た姿をしている。このジュリックは夜になると空を飛ぶが、その際、炎の様になって夜空を飛ぶという。

出典:
神魔精妖名辞典
幻想動物の事典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
ジュリックのデザインは、伝承でのジュリックの姿からイメージして、蛇と竜が混ざった様な姿の怪物に描きました。

2021年11月25日木曜日

「バリウ」


バリウ

インドネシアのニアス島の神話に登場する神の一柱。バリウは、至高神「ロワラニ」の息子である。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
バリウのデザインは、彼の父であるロワラニが天上に住んでいるらしいので、息子のバリウも天上から連想して空を飛ぶ半人半鳥の姿の神に描きました。

2021年11月24日水曜日

「シレウェ・ナザラタ」


シレウェ・ナザラタ

インドネシアのニアス島の神話に登場する、全ての生命を象徴する女神。シレウェ・ナザラタは至高神「ロワラニ」の妻である。この女神は月を住処としている。シレウェ・ナザラタは「恐れられるもの」という別名を持つにも関わらず、人々を助ける女神である。別伝では彼女は、夫のロワラニの傍らに座しているとも言われている。しかし一方ではシレウェ・ナザラタは地震に関係する女神であるともされる。ある時、シレウェ・ナザラタが世界の輪を蛇に変えたため、地震が起きるようになったと言われている。また、かつてニアス島ではシレウェ・ナザラタを中心に宗教集団が作られ、女神シレウェ・ナザラタのために儀礼などが行われていた。

出典:
神様コレクション
Wikipedia(「ニアス島」のページ)
神魔精妖名辞典
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
シレウェ・ナザラタのデザインは、月の上にいる人頭蛇身の女神の姿に描きました。神話では世界の輪を蛇に変えた女神ですが、彼女自身も天界にいる龍の様な蛇の様な姿の女神、というイメージで描いてみました。

2021年11月23日火曜日

「マウィオング」


マウィオング

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の、マレーシア領サラワク州に居住する民族・ミラナウ族の神話に登場する双頭の犬。マウィオングは、女神「アダド」が連れている犬である。マウィオングと、その主アダドは死の国の入り口におり、死の国の入り口を守っている。死んだ人間達の死霊は此処へ向かい、アダドはやって来た死霊達を迎え天界への至福の門をくぐらせる。しかし、天界への門をくぐり天界へと至る資格のない死霊はマウィオングが食べてしまう。

出典:
幻想世界神話辞典
幻想動物の事典
ロードオブヴァーミリオン【LORD of VERMILION】@wiki

作者ひとこと:
マウィオングのデザインは、伝承通り、二つの頭を持った犬の姿に描きました。

2021年11月22日月曜日

「タンドハン」


タンドハン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話に登場する魔物。タンドハンは死体を攫う悪霊の一種で、怪鳥の姿をしている。タンドハンは雲から下りて来て死体を捕らえ、そのまま海の真ん中まで咥えて行き、その咥えていた死体を海に投げ入れ、魚達の餌食にさせる。ドゥスン族には他にも「長髪の飛ぶ首」や「人食い人形」という悪霊達も伝わっている。これらの悪霊達から死体を守るため、ドゥスン族では二振りの山刀を遺体の上にのせる風習がある。タンドハンは、タンダハウとも呼ばれており、タンダハウは死体を攫う魔物の内の一種で、タンダハウは雲から降りてきて死体を攫い、その死体を細切れにして海の上に落とす。すると、細切れにされた死体は魚に変化する。タンダハウは、この死体から変化した魚を食べる。

出典:
幻想世界神話辞典
幻想動物の事典

作者ひとこと:
タンドハンのデザインは、このタンドハンが怪鳥の姿をしているというので、怪鳥から連想して、プテラノドンの様な翼竜の姿をイメージして描きました。

2021年11月21日日曜日

「ユームン」


ユームン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話に登場する創造神。神話によると、ユームンは人間を創った後、女神「キノロヒンガン」を生きたまま埋葬した。すると、キノロヒンガンを埋葬した所から里芋、薩摩芋、ココナツなどが生え、どこからか家畜もやって来た。それを見届けるとユームンは天上へと帰って行った。キノロヒンガンも地中から出て来て、ユームンの後を追って天上へと帰って行った。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
ユームンのデザインは、三つの頭を持ち、体から雲を湧かせた姿の神に描きました。

2021年11月20日土曜日

「キノロヒンガン」


キノロヒンガン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話に登場する女神。神話によると、創造神「ユームン」が人間を創った後、ユームンはキノロヒンガンを生きたまま埋葬した。キノロヒンガンを埋葬した所からは里芋、薩摩芋、ココナツなどが生え、どこからか家畜もやって来た。それを見届けるとユームンは天上へと帰って行った。キノロヒンガンも地中から出て来て、ユームンの後を追って天上へと帰って行った。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
キノロヒンガンのデザインは、日本の土偶の様な姿の女神に描きました。

2021年11月19日金曜日

「サナーネ」


サナーネ

インドネシアのブル島に伝わる山彦の精霊。サナーネは以前は姿が見えていたが、ある日、犬に追いかけられてからは姿を消すようになった。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
サナーネのデザインは、大きな耳と大きな目を持った姿の精霊に描きました。

2021年11月18日木曜日

「バタク・タンギリン」


バタク・タンギリン

インドネシアのスマトラ島で目撃された未確認動物、または幻獣。バタク・タンギリンはスマトラサイに似た有蹄類の動物である。このバタク・タンギリンの大きさは3m程で、鼻から角が一本伸びている。この動物はスマトラサイよりも大きい。バタク・タンギリンは1920年代に射殺されて標本もあったというが、今では不明である。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
バタク・タンギリンのデザインは、サイに似た姿の幻獣に描きました。

2021年11月17日水曜日

「ハントゥ・パラ」


ハントゥ・パラ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。ハントゥ・パラは頭のお化けである。ハントゥ・パラは首狩りされた人間の頭が化けたもので、村の鶏を食うなどの害を成す。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・パラのデザインは生首の姿の妖怪に描きました。

2021年11月16日火曜日

「マリガンガ」


マリガンガ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の中央部、カヤン川上流のアポ・カヤン高原に起源を持つ民族であるカヤン族の伝承に登場する冥界の番人。カヤン族の伝承によれば、人間の魂は死後「ロングマラン」という大河の岸にたどり着く。大河ロングマランには一本の丸木で出来た橋が架かっており、死んだ者達の魂はこの橋を渡らなければならない。しかし、この丸木橋を怪力の大男のマリガンガという番人が常にこの丸木橋を揺さぶっている。生前に戦で敵の生首をとった勇者か、首狩りに参加した証拠の手に刺青がある者は難なく、この丸木橋を渡る事が出来るが、そうでない者達は丸木橋から振り落とされて、ロングマランの水中にいる怪魚の餌食となってしまう。

出典:
幻想動物の事典
幻想世界神話辞典(「ロングマラン」のページ)

作者ひとこと:
マリガンガのデザインは、全身の血管や皮膚の下にある筋肉が浮き出ている鬼の様な姿に描きました。

2021年11月15日月曜日

「ハントゥ・ポットンパラ」


ハントゥ・ポットンパラ(ハントゥ・ポットンバラ)

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。ハントゥ・ポットンパラという名前は「首切りお化け」という意味である。ハントゥ・ポットンパラはサラピ山、スントポン山といった高い山に棲んでいるが、スコールになると村に下りてきて人間に取り憑く。ハントゥ・ポットンパラに取り憑かれると頭に激しい痛みを感じる。ハントゥ・ポットンパラに取り憑かれた人間を普通の人間が見ても、その見た目は変わらないが、祈祷師など霊的な存在が見える者が、取り憑かれた人間を見ると、その人間は頭が消えた状態に見えるという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
ハントゥ・ポットンパラのデザインは、8本足の怪物の姿に描きました。イラストのハントゥ・ポットンパラは、普通の人間の目には見えないというイメージです。

2021年11月14日日曜日

「ハントゥ・カッカ」


ハントゥ・カッカ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。ハントゥ・カッカは鳥のお化けである。このハントゥ・カッカは「カッ、カッ、カッ」という鳴き声で飛び回る。この時、飛び回るハントゥ・カッカの下にいた人間は、ハントゥ・カッカによって意識を奪われてしまうという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・カッカのデザインは、伝承通り、鳥の姿に描きました。「カッ、カッ、カッ」と鳴くらしいので、烏の様にしてみました。

2021年11月13日土曜日

「ディーラ」


ディーラ

フィリピンに伝わる悪霊。ディーラという名前は、タガログ語で「舌」という意味である。悪霊ディーラは、高床式の住居の竹の床からスッと家中に侵入し、舌を使って人間を舐め殺す悪霊であるという。ディーラは、獲物が息絶えるまで、獲物の体中を舐めまくるのだという。

出典:
犬のクンクンby河村賢一

作者ひとこと:
ディーラのデザインは、一つ目で長い舌を持った悪霊の姿に描きました。

2021年11月12日金曜日

「マトルクラン」


マトルクラン

フィリピンに伝わる妖怪。マトルクランは人間の胎児を喰らう妖怪である。また、マトルクランは処女を襲い、孕ませた後、孕ませた胎児が母体の中で程よく育った頃に再び現れ、その胎児を喰らう事もあるという。またマトルクランは胎児だけでなく、時には母親も襲って食べてしまう事もあるという。マトルクランから母親と胎児を守るには、出産している母親の腹の上でバタフライナイフを振り回し続けると良いという。

出典:
犬のクンクンby河村賢一

作者ひとこと:
マトルクランのデザインは、四つの目を持った鬼の様な悪魔の様な姿に描きました。