シュノーケルタバハナアルキ
ハラルト・シュテュンプケが著したとされる「鼻行類(びこうるい)」の中で紹介されている、奇妙な構造を持つ動物の一種。鼻行類の原産地は、日本軍の捕虜収容所から脱走したスウェーデン人のエイナール・ペテルスン=シェムトクヴィストが発見した、南海のハイアイアイ群島である。クダハナアルキ科のタバハナアルキ属に含まれる2種のうちの一つ。この種は二、三の小さな湖の泥のなか、および潮間帯上部の流れのゆるやかな川沿いに生息し、おもに貧毛類と昆虫の幼虫を食べている。鼻のように長く伸びた口で食物を探し、すすりこむのである。そのさいタバハナアルキは、ふつうは約30cmの深さで1日に1~2m掘り進む。呼吸はサイフォンのように伸長した鼻を通しておこなわれる。この鼻は40cm、つまり頭胴長の4倍先まで伸ばすことができる。鼻が左右非相称になっている(先端が花型に開いた左の鼻管は空気を吸いこむのに使われ、右の鼻管は呼気をはきだすのに使われる)ため、気道が長くても呼吸用の空気は十分供給される。交尾と繁殖について、正確なことは何もわかっていない。妊娠中の雌と生後まもない幼獣は1年じゅうみることができる。
出典:
鼻行類(平凡社)
作者ひとこと:
シュノーケルタバハナアルキのデザインは、長く伸びた鼻と口を持った動物の姿に描きました。
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