カダクラン
フィリピンのルソン島北西部の山岳地帯に暮らすティンギアン族が信仰する雷神であり、至高神。カダクランは、「キマット」という忠犬と共に天空に住んでいる。カダクランは、天空で太鼓を叩いて雷を創る。カダクランが飼っている忠犬のキマットは閃光を司る犬で、主人であるカダクランがキマットに命令すると、キマットは稲妻となって、地上の家でも樹木でも人間にでも噛み付く。これが落雷である。この、天空に住む雷神であるカダクランは「最も偉大なる神」と呼ばれているにも関わらず、ティンギアン族の尊敬を受けておらず、祖先霊の方が、ティンギアン族からはるかに大きな崇拝を受けている。これは、ティンギアン族にとって、最も重要なものが葬儀であり、死者が「マグラワ」と呼ばれる地下世界に無事行き着ける事が重要であるからだという。また一説には、カダクランの出自がティンギアン族自身のものではなく、フィリピンを武力支配したスペイン人(カダクランの雷は銃を意味すると考えられる)が転じたものだからともいわれる。
出典:
神魔精妖名辞典
神様コレクション
神様紹介bot(神ボ)
作者ひとこと:
カダクランのデザインは、頭と手だけの、三ツ目で舌を出している鬼神の様な姿に描きました。カダクランは雷神なので、あちこちから稲妻が出ています。
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