頬那美神(ツラナミノカミ)
「古事記(こじき)」において、「速秋津日子神(ハヤアキツヒコノカミ)」と「速秋津比売神(ハヤアキツヒメノカミ)」の二柱の間から、「頬那芸神(ツラナギノカミ)」とともに生まれた二組目の神。ナギは凪、ナミは波の意だろうといわれるが、単に男女二神にしたてたまでで、音構成の型は「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」「伊邪那美命(イザナミノミコト)」に同じである。「日本書紀(にほんしょき)」の一書(あるふみ)に、「天万尊、沫蕩尊を生む、沫蕩尊、伊弉諾尊を生む」というやや風変りな伝承が生じたのも、音韻の上でアワナギとイザナキとが牽きあった結果である。頬は海面(うみづら)を暗示する。
出典:
古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)
作者ひとこと:
頬那美神のデザインは、身体が水で出来ている女神の姿に描きました。イラストの頬那美神の髪は、大波をイメージして描いてみました。
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