自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2024年7月29日月曜日

「チハルシュ」


チハルシュ

ニヴフ人に伝わる妖怪の一種。チハルシュは海の化け物の一種で、舟に乗っている人間を海に引きずり込むとされる。このチハルシュは兎を嫌うため、舟に乗る時は兎の皮や足を持っていると良いとされる。もしそれらを持っていなくても、チハルシュが舟に近づいてきて、「何を食べるのか」と問われたら「兎だ」と答えると、チハルシュは怖がって逃げて行くという。山田仁史他編「水雪氷のフォークロア」にある。同書にはこんな話も載る。チハルシュは、かつて、ある村の人々と友好的な関係にあったが、ある時、そんなチハルシュと人間の関係を知らない娘が村に嫁いできた。チハルシュはその娘に生まれた赤子を見に来たが、娘は赤子を包んでいた兎の毛皮をチハルシュに向かって投げつけた。すると恐怖のあまり一人のチハルシュが死んでしまい、それ以来その村とチハルシュの友好関係は失われたという。

出典:
日本怪異妖怪事典 北海道(笠間書院)

作者ひとこと:
チハルシュのデザインは、半魚人の様な姿の妖怪に描きました。

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