ハントゥ・ティンギ
インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種である。ハントゥ・ティンギという名前は「高いお化け」という意味である。しかし、もし見えてしまった場合は、病気になってしまう。ハントゥ・ティンギはジャングルの奥に棲んでいる巨人の妖怪である。ハントゥ・ティンギは上半身だけで下半身のない大きな怪物の姿をしており、その身長は約3m程、上顎から歯が二本だけ生えている。このハントゥ・ティンギは、ジャングルの奥で木を倒す音をさせる事がある。しかし、木を倒す音のした方に行ってみても何も起こっていない。また、ハントゥ・ティンギが横たわろうとすると巨木の倒れる様な音がするが、大抵、そのハントゥ・ティンギの姿を人間の目からは見る事が出来ない。この様に音だけを立てるハントゥ・ティンギは、いわば幻聴を引き起こす妖怪である。また、ハントゥ・ティンギは川から現れる事もあるという。ハントゥ・ティンギが川から出て来る時は、まず影だけしか見えず、次第に川の水上を歩いているハントゥ・ティンギの姿が見えてくるという。
出典:
幻想動物の事典
神魔精妖名辞典
作者ひとこと:
ハントゥ・ティンギのデザインは、地面から生えている様に上半身だけで移動している魔物の姿に描きました。
0 件のコメント:
コメントを投稿