自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年10月2日金曜日

「貔貅」


貔貅(ヒキュウ)<豼貅>

中国の神話や伝説に登場する幻獣または霊獣。貔貅は猛獣であり、その性格は荒々しいという。その為、「貔貅」という語は勇ましい兵士や将兵を指す言葉としても使われた。貔貅は、貔と貅で分けられ、「貔」が雄で、「貅」が雌であるという。貔貅は虎や豹の類の動物であると考えられており、その姿は豹や虎に似た頭を持った獣であるとされている。前漢時代の歴史家「司馬遷(シバセン)」によって編纂された中国の歴史書「史記」の、古代中国の神話伝説時代の5人の帝王「五帝(ゴテイ)」について書かれている。「五帝本紀」には、後に五帝の最初の帝「黄帝(コウテイ)」となる「軒轅(ケンエン)」が、「三皇(サンコウ)」と呼ばれる三人の神の一人「神農(シンノウ)」の子孫「炎帝(エンテイ)榆罔(ユモウ)」と争った戦い「阪泉の戦い」に臨む前に、軒轅は、自分達の軍備と国力を増した。政策の中の一つとして、自らの側の兵士とする為に、熊、羆、虎、貙(チュウ。虎に似た猛獣)、貔、貅の6種の猛獣を飼い馴らし、戦いを教えて調教し、自らの軍に加えたと記されている。また、三国時代など古代中国では、貔貅は荒々しい性質で相手を恐れ怯ませた猛獣であるとして、戦旗に貔貅の意匠が好んで用いる事が多かったという。また、その貔貅の荒々しく、相手を恐れ怯ませる性質は、邪悪を退ける力があると考えられていき、いつしか、貔貅は邪を退け、悪霊を祓う破邪の瑞獣、霊獣と考えられるようになった。後代になると、貔貅は風水、道教に取り入れられ、その性質は邪を退ける霊獣から、財運などの幸福を司る瑞獣、または財神とされていった。姿形も風水や道教に取り入れられて、それらの影響を受けて変化していった。時に貔貅は、龍の頭、馬の体、麒麟の脚を持った姿をしており、天空を飛び回って、天上を巡視しており、妖魔や疫病、魔物などを祓う役目を持っているとされた。貔貅は、虎や豹に似た頭と胴体を持ち、首は龍に似ているともいう。その虎や豹に似た頭部からは一本角が生えており、その角は前ではなく後ろ向きに伸びている。更に肩からは一対の翼が生えている、という外見をしているともされている。この貔貅は四方の財を招き集める力や、幸運をもたらす力、禍を福に転じる力を持っているという。また貔貅は金、銀、数々の財宝を常食としており、飲み込んだ金銀、玉に応じて体色が変化するという。しかも貔貅には尻の穴が無く、金銀財宝を食べても、排泄する事は無く、体内に金銀財宝が貯め込まれていく。そこから、蓄えた富を逃がさない蓄財の瑞獣とされている。また貔貅は、よく眠る動物であり、貔貅の主となった者は「牛鈴」という貔貅を起こす為の鈴を鳴らし、度々その眠りを覚まさなくてはならないという。そうする事で起きた貔貅は、居眠りをせずに主の為に招財を行うという。風水において貔貅は、「四霊(シレイ)」という霊妙な4種の瑞獣、麒麟(キリン)・鳳凰(ホウオウ)・応龍(オウリュウ)・霊亀(レイキ)にならぶ瑞獣として扱われている。

出典:
Wikipedia
プロメテウス
ひみずなく

作者ひとこと:
貔貅のデザインは、一本角と翼を持った獅子の様な姿の幻獣に描きました。

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