自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2021年5月17日月曜日

「茶袋」


茶袋(チャブクロ)

日本に伝わる妖怪、または怪異の一種。茶袋は、高知県幡多郡奥内村(現在の大月町)に伝わる妖怪である。この茶袋は「茶袋」というその名の通り、茶を煎じる為、もしくは茶の葉を入れる為に用いる袋である「茶袋(ちゃぶくろ)」の姿をした妖怪である。薄気味悪い道などに、茶袋が空中からぶら下がった状態で出現する。このぶら下がった茶袋にぶつかってしまった者は様々な病気になってしまうと言う。また、この茶袋に遭遇しただけでも、その者は様々な病気を患ってしまうとも言われた。土佐郡土佐山村(現在の高知市)高川集落でも、雨夜に大前平の「オンバが墓」という墓に茶袋が下がる怪異があったと伝わるが、茶袋が下がったとだけ伝わっていて、前述の茶袋の様に病気になるなどの害があったかどうかは不明である。和歌山県日高郡印南町などの印南川流域では、茶袋は「茶ん袋(チャンブクロ)」と呼ばれている。茶ん袋は、高い木の枝にぶら下がっていたり宙吊りで出現する以外にも、川の上に浮かんでいたり、空から飛んで来て現れるとも言われている。紀州の妖怪譚によれば、茶袋が人家もない寂しい川の流れの辺りを浮いたり沈んだりしたり、空中を彷徨ったりしたと言う。和歌山県の滝ノ口の橋免橋を男が渡っていると、川の中で大きく膨れ上がった茶ん袋が浮いたり沈んだりしていた。それを見た男は驚いたが、そのままそこを通り過ぎ、淵尻という所まで来ると、今度は男の首筋に冷たいものが落ちてきた。男は雨かと思い、ふと上を見ると、空中を大きな茶ん袋がふわふわと飛んでおり、その飛んでいる茶ん袋が雫を垂らしていた。茶ん袋は男の頭の上を2、3度飛びまわると、そのまま山の上へと飛び去ったと言う。和歌山県の椿原でも、夕方になるとこの茶袋の化け物が現れた。柳井畑川の流れを茶袋が上がったり下がったり行き来していたので、子供でもこの「椿原の茶袋」と言えば、子供達も皆、知っていたらしい。

出典:
Wikipedia
ピクシブ百科事典
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
茶袋のデザインは、茶袋に目と口が生えた姿の妖怪に描きました。袋の口を縛る紐が手になっています。

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