自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2019年9月7日土曜日

「猩猩」



猩猩(ショウジョウ)

中国や日本などの伝承に登場したり、様々な古典書物に記された幻獣。中国の古典書物や仏教の古典書物にも登場するが、場所や時代によって様々な姿で語られており、中国では黄色い毛の生き物とされたり、豚の様な姿をした生き物と伝わるなど多岐に富んでいるが、一般的には山に棲む猿に似た姿の獣だとされる。古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」の南山経では猩猩は猿の様な姿に白い耳をした獣で、歩く時は四本足、走る時は人間の様に二本足で立って走る。猩猩の肉を食べれば速く走れる様になると記されている。同じ「山海経」の海内南経では猩猩は人面の豚の様な姿をした獣とされる。明(ミン)の時代の李時珍(リジチン)が著した「本草綱目(ホンゾウコウモク)」など明の時代になると猩猩の記載は多くなり、交趾(コウチ、コウシ)の熱国(ベトナム)に猩猩は住んでおり、この獣の毛色は黄色で声は人間の子供の様だが、時に犬の鳴き声の様な声で吼える。猩猩は人間の言葉を理解しており、この獣は人間の顔や足を持っている姿で、酒を好む動物であるとされる。中国で古代から書かれてきた書物「礼記(ライキ)」には「鸚鵡(オウム)は能く言して飛鳥を離れず、猩々は能く言して禽獣を離れず」とあり、猩猩は人間の言葉が分かる動物と記されている。「唐国史補」では猩猩は酒と履物を好み、それらを使って猩猩を誘い捕らえる事に成功したと記されている。仏教では「十誦律(ジュウジュリツ)」1巻で動物を二足、四足、多足、無足と種類分けをしているが、鳥と猩猩と人間を二足歩行の動物と定め、19巻では猩猩や猿を孔雀、鸚鵡などの諸々の鳥と一緒に、同じ分類に属すとしている。

出典:
Wikipedia
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
猩猩のデザインは酒を好む獣とされていたので、酒の入った瓢箪と瓶に入った酒を汲む為の柄杓を手に持った、着物を着た猿の様な姿に描きました。

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