自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2023年7月29日土曜日

「高龗神」


高龗神(タカオカミノカミ)


日本神話に登場する水の神。「日本書紀(にほんしょき)」の一書(あるふみ)に「伊弉諾尊(イザナギノミコト)、剣を抜きて軻遇突智(カグツチ)を斬りて、三段(みきだ)に為(な)す。其(そ)の一段(ひときだ)は是(これ)雷神(イカヅチノカミ)と為る。一段は是大山祇神(オホヤマツミノカミ)と為る。一段は是高龗と為る」とある。別の一書や「古事記(こじき)」に記されている「闇龗神(クラオカミノカミ)」の代わりに、軻遇突智を斬った際の剣の頭から滴る血によって誕生した神として、ここでは登場している。「龗」とは、いわゆる龍の古語であり、中国の霊獣。普段は水中や地中に潜むが、時折その咆哮で嵐を起こし、竜巻とともに天へ昇ると言われている。従って「高龗」とは、山の高みで水を掌握する龍神、「闇龗」とは暗い谷底で水を支配する龍神といった意味になる。両者は同一、または対の神であり、その総称を高龗神という。全国に約450社を数える貴船(きふね)神社や、その総本社である奈良県の丹生川上(にうかわかみ)神社などに祀られ、祈雨(きう)・止雨(しう)などの御利益がある。

出典:
日本書紀 一(岩波文庫)
週刊 日本の神社 50号(デアゴスティーニ)
週刊 日本の神社 83号(デアゴスティーニ)

作者ひとこと:
高龗神のデザインは、頭に一本角を生やした、馬頭龍身の神の姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿