自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2019年7月25日木曜日

「ナンダ」



ナンダ

インド神話に登場する、蛇族ナーガ達の諸王であるナーガラージャの一人で、仏教では釈迦如来(シャカニョライ)の眷属である八柱の神々、天竜八部衆(テンリュウハチブシュウ)に所属する竜族を率いる八柱の王・八大竜王の一柱。漢訳では「難陀竜王(ナンダリュウオウ。龍王とも)」と呼ばれ、他の八大竜王と共に水中の主であり、幾千万億の眷属の竜達を率いている。ナンダは同じく八大竜王の一柱であるウパナンダ(跋難陀竜王)の兄である。このナンダとウパナンダの兄弟竜王は龍宮の王であるサーガラ(娑伽羅竜王)と戦った事がある。この戦いは海の中で七日七夜に渡って行われたが、この戦いの最中、三竜王はいずれも毒を吐き海水の全てが毒に変わってしまった。そこに大自在天(シヴァ)が現れて三竜王が吐いた海中の全ての毒を吸い取った。毒を吸い取った事によって大自在天の首の色は青くなったが、海中に広がった毒は全て甘露に変わった。また、元々はナンダとウパナンダは仏法に従わない悪竜だった。ある時、舎衛城にいた仏の信者が仏と仏弟子に供養をしようとしたところ、ナンダとウパナンダが現れ、口から瞋恚(シンニ)を吐き、気を吐いて天を雲で覆い天を暗くして、この信者の供養を邪魔した。そこで二竜王を愛波という羅漢が止めようとしたが、二竜王は非常に威力があってかなわなかった。この二竜王は身体で須弥山を七周も巻き隠し、更に頭で覆い、口から気を吐いて霧を出し天を暗くしていた。そこで仏弟子の目連が仏に許しを得て、この二竜王を懲らしめる事にした。目連を見た二竜王は怒って口から煙や火を噴いた。しかし目連も竜に変化し口から煙を出し、その煙は二竜王の身体を何重にも取り巻いた。更に目連は自在に二竜王の体内に入り込んだりした。最後に竜に変化した目連は二竜王より巨大になってナンダ、ウパナンダを他の世界に弾き飛ばした。目連は元の姿に戻り、二竜王も人間の姿になって降参し仏の前に頭を垂れ、仏から五戒を受けたのだった。また、ある時ナンダとウパナンダは阿修羅達と戦った事があったが負けてしまった。仏教では難陀竜王は人身で頭の上に九頭の蛇を乗せ右手に剣を持っていたり、両手で宝珠を持っている姿で表される。難陀竜王は千手観世音菩薩の眷属である二十八部衆の一尊であり、難陀竜王と跋難陀竜王は真言宗で重視される準胝観音の眷属である。また難陀竜王と跋難陀竜王は密教の雨乞いの法会(請雨経法)の時に拝まれる善き龍神である。ナンダは千の頭を持った巨大な蛇の姿のナーガラージャ・シェーシャと同一視される事もある。

出典:
Wikipedia
幻想世界事典
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ナンダのデザインは、九つの頭を持った巨大な蛇の姿に描きました。

1 件のコメント:

  1. 仏像の本を読んだきっかけにこのページを見ました。勉強になりました。🙇

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