自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年4月13日月曜日

「うわん」



うわん

江戸時代の妖怪画に描かれている日本の妖怪。元文2年(1737年)に成立した佐脇嵩之の「百怪図巻」に描かれているが、説明文はなく正体は不明である。安永5年(1776年)に刊行された石燕の「画図百鬼夜行」などにも描かれている。「百怪図巻」に見られる妖怪を多く収録している点から、同書の制作にあたったと思われる石燕が、同系統の絵巻を参照したとみられている。お歯黒を付けた妖怪が両手を振り上げ、怒鳴りつけて脅かすかのような姿で描かれているが、これまた石燕による解説文はない。日本の中世には、お歯黒は公家や武家の男子も行なっていたことから、そのような家柄の妖怪、もしくは熊本県阿蘇郡小峰村(現・上益城郡山都町)でお化けを「ワンワン」、鹿児島県郡谷山町(現・鹿児島市)で化物を「ワン」ということから、その系統の妖怪と推察されている。「化物づくし」などの絵本にも同じ妖怪が描かれているが、やはり絵のみでどのような妖怪かは不明。山田野理夫の「東北怪談の旅」には、青森県のある屋敷で「うわん」という声だけを響かせる話があるが、おそらく創作だと思われる。また、佐藤有文の「日本妖怪図鑑」には、うわんは墓場の主で、「うわん」と呼びかけられたら、すぐに「うわん」と答えないと棺桶に引きずり込まれるなどの記述があるが、これも創作されたものだろう。

出典:
Wikipedia
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
うわんのデザインは、大きく口を開けた妖怪の姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿