自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年9月25日金曜日

「刀労鬼」


刀労鬼(トウロウキ)

中国に伝わる妖怪の一種。刀労鬼は、江西省の臨川の付近の山々の山中に住んでいる妖怪で、この刀労鬼は疫鬼(エキキ。疫病を引き起こして人間を苦しめる鬼神、或いは妖怪)の一種である。刀労鬼は風雨が激しい時に、それに乗じて現れるという。この刀労鬼の鳴き声は、まるで口をすぼめて声を出すかの様な(唸り声の様である、という説もある)鳴き声で、その鳴き声を上げながら、人間に出会うと、その人間に何かを吹きかける。刀労鬼に吹きかけられたものが付くと、その部分が酷く腫れ上がり、その部分から体に毒が回りだして、苦しくなってくるという。刀労鬼には、雄と雌がいて、刀労鬼の雄の毒の方が回りが早く、刀労鬼の雄の毒は、半日で体内に回ってしまうという。刀労鬼の毒に侵された患者には、常に人がついて看病してやらねばならず、手当てがちょっとでも遅れてしまうと、その患者は死んでしまうという。

出典:
幻想動物の事典
幻想世界の住人たちⅢ<中国編>(新紀元社)

作者ひとこと:
刀労鬼のデザインは、着物を着た獣の様な妖怪の姿に描きました。激しい風雨に乗じて現れるというので、下半身は雨雲の様な感じにしてみました。

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