自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年9月30日水曜日

「一目五先生」


一目五先生(イチモクゴセンセイ)

中国に伝わる妖怪の一種。一目五先生は、浙江省に出没する妖怪で、この一目五先生は疫鬼(エキキ。疫病を引き起こして人間を苦しめる鬼神、或いは妖怪)の一種である。一目五先生は、5体1組で行動する疫鬼で、この内の4体は目が無く、残りの1体だけが一つ目であるという。視覚については、一つ目の鬼に全てを頼っており、この一つ目を持つ鬼が、残りの目の無い4体の鬼達の指導者で、この一つ目の鬼が統率し、他の4体の目の無い鬼に指示を与え行動するという。一目五先生の中でも、この一つ目を持つ鬼を「一目先生」と呼ぶとも言われている。一目五先生は、人間の匂いを嗅ぐ事で、その人間の精気を吸いとるらしく、一目五先生の内の1体に匂いを嗅がれた人は病気となり、一目五先生の内の5体全員に匂いを嗅がれてしまった人は疫病に罹ったようになり、どんどん衰弱し、やがて死に至るという。一目五先生は、深夜になると現れ、街中を徘徊するという。また一目五先生は深夜の旅籠に出没する事もあるという。この様に街中や旅籠を徘徊して、熟睡している人がいると、その人を嗅いで精気を吸いとるのだという。また、人間の内、誰を犠牲者とするかは、一つ目の鬼が判断しているのだという。一目五先生が精気を吸いとる人間は誰でもいいという訳でも無いらしく、善人や福のある人には、一目五先生は手を出さず、かといって、悪人の匂いを一目五先生が嗅ぐと、一目五先生は腹を壊してしまう為、悪人にも手を出さないという。一目五先生が獲物とするのは、善人でも悪人でも無い普通の人であるという。

出典:
ピクシブ百科事典
幻想世界の住人たちⅢ<中国編>(新紀元社)
図説 妖怪辞典(幻冬舎)

作者ひとこと:
一目五先生のデザインは、本来、5人1組の疫鬼であるところを、一つ目の大きな球体と、4体の目の無い人型が合体しているロボットの様な姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿