自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年9月4日金曜日

「狻猊」



狻猊(サンゲイ)

中国に伝わる伝説上の生物で、龍が生んだ九匹の子である「龍生九子(リュウセイキュウシ)」の内の一体。龍生九子は、それぞれ姿形も性格も異なっている。龍生九子は各々の性格に合わせた場所で各々の活躍を見せるが、親である龍になる事は出来なかったという。これを「龍生九子不成龍」と言う。また、兄弟でも性格が違う事を指して、この言葉を用いる事もある。龍生九子という言葉は古くからあったが、その龍が生んだ子が、どのようなものだったのかはずっと語られなかった。明の時代になると、その子が一体一体、様々な書物に記載されるようになったが、記載されている書物によって名前・順序が異なる。狻猊は、火や煙を好み、その火や煙を吸い込んで代わりに口から霧を吐き出すという。また安静と座る事も好きであるという。その狻猊は、獅子に似た猛獣の姿をしているとされ、時に狻猊と獅子は、しばしば同一視される。漢訳仏典でも狻猊は獅子の別名として使われており、「玄応音義(ゲンノウオンギ)」(7世紀半ばに玄応(ゲンノウ)が著した、仏典の難解な語や梵語などの解釈と読みを記した音義書)には「狻猊は獅子のことで、サンスクリットでは僧訶(シンハ)という」とある。「爾雅(ジガ。中国最古の類語辞典、語釈辞典、訓詁学の書)」釈獣には、狻猊は「狻麑」として見え「虦猫」に似て、虎豹を食うとしている。爾雅の郭璞(カクハク。西晋・東晋の文学者、卜者)の注では獅子の事としている。「穆天子伝(ボクテンシデン。周の穆王の伝記を中心とした全六巻からなる歴史書)には「狻猊は五百里を走る」とある。狻猊の「火や煙を好み、それらを吸い込んで代わりに口から霧を吐き出す」という伝承から、狻猊の姿は香炉の装飾・香炉の脚の意匠に好んで使用されたという。また狻猊の「座る事を好む」という伝承から、狻猊の姿は仏座にも用いられたという。また、銅鏡、各神獣鏡の意匠、特に唐の時代に作られた「海獣葡萄鏡」に多数見受けられる瑞獣を海獣または狻猊と呼ぶ事がある。なお、「海獣」とは砂漠の向こうに住む「海外の獣」という意味であるという。

出典:
Wikipedia
プロメテウス
ピクシブ百科事典
よくわかる「世界のドラゴン」事典(廣済堂出版)

作者ひとこと:
狻猊のデザインは、一本角の狛犬や獅子の様な姿に描きました。

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