自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2020年11月25日水曜日

「蜚」


蜚(ヒ)

古代中国の地理書「山海経(センガイキョウ)」の東山経に記されている怪獣。蜚は、東山の太山という山に生息している獣である。この蜚は、牛の様な姿の獣で、その首の色は白い。また、この蜚は一つ目の獣で、また、蜚は蛇の尾を生やしている。この蜚が水の中を歩けば、その水は干上がり、蜚が草むらなどの草地を歩けば、その草地の草は枯れる。この蜚が現れると天下に疫病が蔓延するといわれており、この蜚は疫病を広める疫鬼(エキキ。疫病を引き起こして人間を苦しめる鬼神、或いは妖怪)の一種とも考えられている。また、前述の通り、蜚の行くところは、水は干上がり、草(一説には樹木も)が枯れる為、この蜚は旱魃も引き起こすという説もある。また、一説では蜚は、大昔は災いをもたらす災難の神であったとも言われている。また、この蜚は猛毒を持つ鳥「鴆(チン)」の好物であると言われており、鴆は蜚を見つけると、蜚を襲って食べてしまうという。

出典:
神魔精妖名辞典
幻想類書
ピクシブ百科事典
山海経動物記
幻想動物の事典
プロメテウス(「白澤、蜚、馬腹:白澤は崑崙山に住み賢くて徳が高く妖怪を祓う神獣」のページ)
幻想世界の住人たちⅢ<中国編>(新紀元社)
図説 妖怪辞典(幻冬舎)

作者ひとこと:
蜚のデザインは、山海経の記述通り、一つ目で蛇の尾を生やしている牛の姿の幻獣に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿