自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2019年6月14日金曜日

「烏枢沙摩明王」



烏枢沙摩明王(ウスサマミョウオウ、ウスシマミョウオウ)<烏枢瑟摩、烏蒭沙摩、烏瑟娑摩、烏枢沙摩、烏蒭沙摩明王>

密教における明王の一尊。真言宗・天台宗・禅宗・日蓮宗などの諸宗派で信仰される。天台宗に伝わる密教・台密では明王達の内、中心的役割を担う5名の明王・五大明王の一尊として北方に配される。その姿は顔に三つの目がある一つの頭という事は共通で、腕の数が2本、4本、6本と様々な説がある。また、3つの頭に8本の腕であるともされる。主に右足を大きく上げて片足で立った姿である事が多いが、蓮華の台の上に半跏趺坐(ハンカフザ)で座る姿の時もある。全身が火炎に包まれており、髪は火炎の勢いで大きく逆立ち、顔は忿怒相である。また、複数ある手には輪宝、弓矢、羂索(ケンサク)、戟(ホコ)、剣、棒、金剛杵(コンゴウショ)などの武器を持つが、何を持っているかは諸説ある。烏枢沙摩明王は梵名を「ウッチュシュマ」といい、この名は元来、火の神アグニを指す。アグニは、この世の一切の穢れと悪とを焼く尽くす功徳を持つ神で、仏教に包括された後も烈火で不浄を清浄と化す神力を持ち、心の浄化は元より日々の生活のあらゆる現実的な不浄を清める功徳があるとする幅広い解釈によって、あらゆる層の人々に信仰されてきた火の仏である。烏枢沙摩明王は不浄を浄化するとして、真言宗、天台宗、禅宗系の宗派や日蓮宗系の宗派の寺院では便所に祀られる事が多い。また、日蓮宗では火神・厠の神として信仰される。また、樹木の精霊の祟りによる災い、毒蛇の害、悪鬼の祟りを回避する力も持ち、安産に利益がある仏ともされている。静岡県伊豆市の明徳寺などでは、烏枢沙摩明王は下半身の病に霊験あらたかな仏であるとの信仰がある。また烏枢沙摩明王は、胎内にいる女児を男児に変化させる力を持つ明王とも言われ、平安時代には男子出生を願い、胎内の子供が女児であっても、祈念すれば男児に変じるとされた修法「烏枢沙摩変成男子法」の本尊として実際に祈祷が行われた事が、公家の日記類などから知られている。また男児を求めた戦国時代の武将達にも、烏枢沙摩明王は広く信仰された。

出典:
Wikipedia
エソテリカ事典シリーズ(1) 仏尊の事典(学研)
仏教画伝 極彩色で蘇った一〇八の仏尊(G.B.)

作者ひとこと:
烏枢沙摩明王のデザインは、4本腕に武器を持った恐ろしげな姿を描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿