自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2021年2月19日金曜日

「ブソ」


ブソ

フィリピンのミンダナオ島に住む先住民族であるバゴボ族に伝わる悪魔、または邪悪な怪物の一種。ブソは、長身で痩せすぎの、人間に似た姿をしている。頭には縮れた髪の毛が生え、平たい鼻を持ち、口からは二本の牙が突き出て生えている。目は顔の真ん中に一つしかなく、その目の色は赤、または黄色である。ブソはジャングルや森の奥深くに棲んでおり、また、岩場や墓地に生えている木に棲んでいる事もある。ブソは人間の死者の腐肉を好物としており、ブソは人間達を自分達の縄張りへと誘い込み、罠にかけて殺害しようとする残忍な習性を持っているので油断ならない相手ではあるのだが、実はブソは頭が悪く、非常に愚かなので、逆に人間にあっさりと騙されてしまう。それどころか、猫にさえ手玉に取られて獲物を逃がしてしまう事もある。ある話では、猫がブソと、人間の主人をブソが食べてもいいが、それはブソが朝までに猫の尻尾に生えている毛を全て数える事が出来たらだ、という約束を交わす。ブソは猫の尻尾の毛を数えていき、全ての毛を数え終わりそうになると猫は尻尾をひょいと動かした。ブソは再び尻尾の毛を最初から数え直し始め、全ての毛を数え終わりそうになると再び猫は尻尾をひょいと動かした。そうしてブソはまた、尻尾の毛を最初から数え直し始め、それが終わりそうになる度に猫は尻尾をひょいと動かした。それを何度か繰り返している内に、とうとう夜明けの薄明かりが窓越しに見え、ブソは退散せざるを得なかった。

出典:
ピクシブ百科事典
神魔精妖名辞典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
ブソのデザインは、長身で痩せており、手足も細長い、一つ目の魔物の姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿