マネス<マーネース>
ローマ神話に登場する霊の一種。マネスは祖先の霊である。このマネスは、冥界に住んでいる祖先の霊である。マネスという名前は「善良なる霊」という意味で、マネスは、生きている人間に危害を加える事はなかった。またマネスは、神の如き力を得ている霊でもあった。人々はマネスの加護を祈って、2月に行われる「祖霊祭・パレンターリア祭(日本でいうお盆の様なもの)」を祝い、酒や食べ物などの捧げ物をマネスに捧げた。このパレンターリア祭の期間中の数日間に、マネス達が墓から戻ってくると信じられていた。またマネスは、鉱山や洞窟の奥などの地底に良く現れたとも言われている。なので、その様な鉱山や洞窟の奥に行けば、2月でなくともマネスに会う事が出来たとも言われている。なお、その様な地底に現れるマネスは、地底で人間を道に迷わす事もあったという。マルクス・トゥッリウス・キケロによれば、アヴェルヌス湖付近の特定の洞窟でマネスを呼び出す事が出来るという。マネスは、祖霊の霊とされる以外にも、弱い精霊の一種や、亡くなった愛する人の魂であるとも言われていた。マネスは、古代ローマでは無害な霊とされたが、宗教革命後のヨーロッパでは地獄に棲む悪霊や悪魔の一種と見なされるようになった。その姿も恐ろしい悪魔や獣の姿に変わっていった。
出典:
Wikipedia
幻想世界幻獣事典(笠倉出版社)
幻想世界の住人たちⅡ(新紀元社)
作者ひとこと:
マネスのデザインは、両手が翼、両足が蹄になっている精霊の姿に描きました。
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